プロスペクト理論とフレーミング効果
ヒトというのは損得勘定で常に判断する生きものです。
損得勘定というと聞こえが悪いのですが、
『損失回避』といって得するより損しない方を優先する行動心理が働きます。
プロスペクト理論とは
私たちは日常でAかBのどちらを選ぶかという選択をせまられます。
私たちの意思決定は必ずしも合理的に行われているわけではなく、
感情や感覚による『ゆがみ』をともなっています。
宝くじの当選確率はどれくらいかご存じですか。
1/10000000です。。。
0.0000001%です。。。
わかりにくいですよね。
どれくらいかというと、東京ドーム二個分の敷地に宝くじをびっしり並べて、その中から1枚を選ぶ感覚です。
とてつもない確率ですよね。
しかし人はその確率を大きく見積もり当たるかもしれないと期待をよせるのです。
『1等2億円』と得をちらつかせられるとヒトはそこに飛びつきます。
しかし、こんなのはどうでしょう!!
目の前にコインがあります。
このコインを投げて、
表が出れば2億円当たります
裏が出れば100万罰金です
このように言われるとどうでしょうか。
おそらく多くの人はコインを投げないでしょう。
しかし冷静に考えてみてください。
このコイントスの方は当選確率1/2なので50%です。
宝くじの当選確率は0.0000001%です。
宝くじには期待するんですが、コイントスはしないという選択をします。
つまり、ヒトは
得を見せられると得を選びます。
しかし得と損を見せられると得を選択せずに損しないようにというようにという選択をします。
このことを『損失回避』といいます。
このことをプロスペクト理論といいます。
フレーミング効果とは
プロスペクト理論と並べて出てくるのがフレーミング効果です。
質問です。
あなたの受ける手術は95%の成功率の手術です
あなたの受ける手術は100人に5人は失敗する手術です
このように言われるとずいぶん下の言い回しは嫌ですよね。
しかし既にお気づきだと思いますが、
どちらも成功率95%の手術だということです。
フレーミング効果とは、強調する部分を変えることで
相手に与える印象に大きな影響を与え、
意思決定に大きく左右するという心理的効果の事をいいます。
まとめ
プロスペクト理論とは行動経済学の理論で、
ヒトは得する情報と損する情報を比較したときに
得する情報のみを見せられると得する情報を選択し、
得と損する情報の両方を見せられると損しない情報を優先的にキャッチするものです。
またフレーミング効果のように、どこを強調するかで
与える印象に大きく影響を与え、その後の選択に大きく左右します。
つまり、人間は合理的に判断しているように思えて、
実は感情に大きく影響を受け、冷静な判断が出来ていないことがあるということです。
このことを理解したうえで、意思決定する際は一度立ち止まって冷静な判断をする必要がありますね。
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