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SixTONESに救われた話
2024年の前半は散々だった。というより、2023年の夏からずっと私の人生の中での暗黒期が続いていた。もう私の人生は終わったも同然、全て諦めて投げ出してしまいたいとも思った。そんな闇の奥底に落ちて、死んだような生活を送っていた私を繋ぎ止めてくれていたのがSixTONESだった。
6年付き合った人と別れて
長い間お付き合いしていた人から、親の病気を理由にフラれて数か月。マッチングアプリで出会って付き合い始めた人は、とんでもない人だった。最初はわからなかったけれど、徐々に人を見下すような態度が気になってくる。そして独占欲と支配欲が強く、私の過去の恋愛に激昂し、「自分はお前のせいで傷つけられた。お前のせいで無駄な時間も使わされた。その分の金を払え」と言われるようになる。
普通ならここでおかしい、もう縁を切ると思うのだが、もうそのときには逃げ場がないと思わされていたし、到底まわりの友達に相談できる話でもない。ましてや「親の仕事もできなくする」「都合の悪いことをバラす」と言われ、耐え忍ぶしかなくなってしまった。
人を蹴る人って本当にいるんだ
付き合って半年ほど、もう友達とは会えなくなっていた。仕事でしか外に出られない。あとは、相手に会うときだけ。そのうち、だんだんと引越しを迫るようになってきて、あれよあれよと引っ越しが決まってしまった。気に入っていたおうちだったし、便利な場所にあったのに、仕事場までも離れた遠い場所に引っ越すことに。あとから知ったが、その場所は相手の家の近くだった。
しかもその引っ越し作業を、業者を使わずに自分たちだけで行うという。ただ家電の移動は大変だからと、冷蔵庫や洗濯機、ベッドなども捨てろという。そして引っ越し作業をしている際、私の言動が気に食わず(汚れた段ボールを車に載せようとした)、向こうの怒りが爆発して足を蹴られた。何度も同じ箇所を蹴られ、その部分は青紫色になっていた。でもね、大丈夫。いくらドス黒くなったアザでも、綺麗になくなっちゃうもんなの。
引っ越し作業やストレスのせいで疲れた溜まっていた私は、相手の車で夜移動しているとき、ついうとうとしてしまった。すると、運転席から拳が飛んでくる。まあ確かに、夜遅くに引っ越し作業を手伝ってもらっているにも関わらず、助手席で寝るのは自分もどうかと思うけれど、そもそも業者に頼みたかった&引っ越しもしたくなかったのだから、何ひとつ納得はできない。
31年間の人生で一番落ちた時期
人に手を出す人は、将来子どもにも手を出す。そう思った私は、免許証の住所更新をしに訪れた警察署で、「どうしたら相手を別れられるか」相談をしようと思った。軽い気持ちの相談だったが、話し始めるとぽろぽろ泣いてしまい、感情が昂ってしまう。一通り話し終えると、「なるべく早く逃げる」という、思いもよらない方向に話が進んでいた。
ちょっと待って、SixTONESの話はどこへ?と思っている人、もうちょっと待って。この日の出来事はここに書くには長くなりすぎるので割愛するけれど、とにかく一旦逃げて別れたものの、相手からの謝罪の手紙で(なぜか)心が揺れてしまい、またヨリを戻してしまうことになる。
ここからは皆さんの想像通り、結局また同じことのくりかえし。家で会えないからと毎回ビジネスホテルに泊まり、そのお金も最初は向こうが出していたものの、のちに私が毎月10万ほど払うようになっていた(引っ越し先の家はまたすぐに退去したのだが、そこにまた契約すれば?と勧めてきたのも意味不明)。
SixTONESのラジオとの出会い
SixTONESを好きになったきっかけは、ラジオだった。元々深夜ラジオが好きで、菅田将暉のオールナイトニッポンや星野源、オードリーのオールナイトニッポン、ハライチのターンなどをよく聞いていたので、SixTONESもラジオをしていることは知っていた。でもどこか“格好つけている集団”というイメージがあって、「アイドルのラジオは、ファンサービスのようなぬるい内容なんだろうな」と勝手に思っていた。
ラジオを聞いたきっかけは覚えていないけれど、聞いたときにまず、話のテンポの良さにグッと心を掴まれた。あれ、こんなに喋りが上手いのか?田中樹ってあのほっそいガリガリの人だよね?めちゃくちゃトーク回すし相手にも振るし、リスナーとも掛け合いもばっちりじゃん。しかも毎週田中樹の相棒が変わっていて、それぞれにキャラが立っている。気づいたら毎週聴くようになり、YouTubeに落っこちている過去回もたくさん聴くようになった。相手からは朝昼晩と電話がくるが、日中仕事しているあいだは連絡がこない。その間にラジオを聴いて、気を紛らわせていた。
相手とヨリを戻してから、結局また辛い日々。友達とも会えない、自由に外出もできない。オーバードーズしてやろうと、何錠飲めばいいのか検索したこともあった(Googleもよくできている、いのちの電話みたいな表示が出て妙に感心してしまった)。そんな中で、少しの元気をくれたのがSixTONESのラジオ。格好つけていると思っていた人たちは、誰よりもエンターテイナーでラジオに本気。ライブ終わりでも生放送にこだわり、意味のわからないインセプションラジオを繰り広げたり……一度ライブにも行ってみたい、でもそんなお金もないし男性アイドルのライブに行くだなんて絶対に許されるわけがない。そう思って諦めていた。
31歳、年下ジャニーズにハマる
毎日のように泣いて、毎日のようになんでこんな生活をしているのか悲しくなっていても、SixTONESの声に助けられた。もちろん格好いいけれど、王道アイドルのように女の子たちをお姫様扱いするのではなく、ラジオで「お前らー!」と叫ぶ男子高校生のようなノリに救われていた。多分これが王道アイドルだったらハマっていないし、彼らの豪快であり実はめちゃくちゃ繊細な優しい部分に惹かれていった。
例の相手とは、また警察を挟んで話し合い春先に別れることになる。離れて最初にしたことといえば、疎遠になってしまった友達に連絡を取る。行くことを諦めていた、好きなアーティストのライブチケットを取る。ヒロアカの映画前売り券を買いに行く。そして少ししてから、人生で二度目となるファンクラブに入った(ちなみに一度目はV6)。
V6もTOKIOも嵐も、今までなんとなくジャニーズは見ていたけれど、これまでガッツリとハマったことはなかったため、全てが新鮮。彼らのデビューまでのジュニア時代や、デビュー後の様子、そして先輩後輩関係など、知れば知るほど奥が深くて沼っていく。あ、こことここは仲がいいのか!こんな関係性があったのかだなんて、まさか31歳にしてジャニーズにハマるとは思わなかった。
田中樹は一番ちゃらそうに見えて、一番周りに気を遣っている。しかもみんなにベタベタ甘えて、え、なにみんなの彼氏?ジェシーはチームに雰囲気をよくする天才、でもめちゃくちゃ繊細。髙地優吾はまともそうに見えて、そうでないのが怖い。ダディ。松村北斗はアイドルらしからぬインキャで親近感マックス。話が長いけど好きだよ。そして最推し、森本慎太郎。これからも末っ子のかわいさでみんなを笑顔にしてくれよ。
2025年、彼らに会える
そして2024年冬に発表された、来年のライブ。ついに彼らに会えるライブチケットを得ることができた。2023年から2024年、死んだような日々を送っていた自分を繋ぎ止めてくれていたSixTONES。本当にありがとう。思い切り感謝を伝える準備は、すでにもうできている。ズドン。