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簡単で応用範囲が広い表現をちょっと粋に

洋画を観ながら、少しずつ集めた「粋な表現」も200フレーズくらいになりました。ペースは遅いです。まずは洋画を楽しむことが目的で、粋な表現探しはついでにやっていることだからです。

でもせっかくnoteにまとめるなら、ランダムに書き連ねるより、何らかのラベリングがあった方がユーザーフレンドリーですよね。

そう思い、今回は拾い集めた粋な表現を、それとほぼ同じ意味で応用範囲が広い簡単な表現とを並べていこうと思います。

I'm hungry.(お腹がすいた)

いつでもどこでも誰でも使える表現ですね。これをちょっと粋な表現にしてみます。

I'm famished.

famishは (…を)飢えさせる、という意味です。これを受動態で使うと「お腹ペコペコです」という意味になります。仕事終わりに食事に誘われたシーンや、ディナーにお呼ばれしたシーンなどでよく耳にします。食事を用意してくれている人に対する敬意も感じられるところが粋だな、と感じます。

Well, thanks for that.(それはどうもありがと)

からかい半分で勇気づけられるというか、「頑張ってね〜笑」のような投げかけに、「他人事だと思って気楽に言っているでしょ」というニュアンスを込めて言う言葉です。”Well,”をつけて、言い放つように言うと、そういうニュアンスが出ます。

It' a real confidence builder.

confidenceは自信、buildは「つくる」ですから、「ほんと勇気づけられるよ」という意味ととれます。こちらに自信がないことがわかっていながら、「頑張ってね〜。何てことないよ」と無邪気に言われたときに返すような感じですね。言い方のトーンも含めて、皮肉の度合いを調節するところが粋な表現の肝ですね。

I'm sorry.(ごめんなさい)
It's my fault(私のせいだ)

謝るときの常套句です。英語を話す人はあまり謝らない、と学んだことがありますが、洋画を観ているとよく出てきますよ。もっともI'm sorryは謝るというより「それは残念だね」という使い方が多いように感じますが。

I feel badly about it.(良くないことだと感じている)
わざわざbadを副詞で使っているところが正統な英語っぽく聞こえる感じがします。正しい語法で語ると知性的になるのは、日本語も同じですね。素直には謝れないけど悪いとは思っている、という婉曲的なところが粋に感じます。

How are you doing?(どうしてますか?元気?)

How are you? は初級英語のLesson 1に出てくるくらい基本ですね。それにdoingをつけてもほぼ同じ意味で、これまた初級=応用範囲が広いです。

How are you faring?(いかがお過ごしですか?)
これはその格式張った表現です。fareには色々な意味があります。名詞「料金」は基礎単語ですね。これを自動詞として使うと「コトがうまくいく」という意味になるそうです。格式張っている分、堅苦しいというか、ちょっと格好をつけているようにも聞こえますが、TPOによって試してみるのもいいでしょう。How is your mother faring?とか、How did you fare in your high school?などを表現が洋画では出てきていました。

I understand.(わかりました)

これは説明の必要はありませんね。単に”Understood."と言うときもあります。そうすると「了解。」くらいにくだけた感じになります。

Duly noted.(確かに受け止めました)
dulyは「正しく」「正確に」「正式に」という意味の副詞です。日本語でも「ノート」と名詞で使いますね。日本語の「ノート」は”notebook"を指していますね。

noteには他動詞としての使い方もあります。「書き留める」「注意して心に留める」という意味です。

ですので”Duly noted.”というと、「しっかり心に刻んだ」という強く真面目なメッセージになります。特に、一度失敗して諭されたり怒られたりしているときに、「今度はちゃんとやる」という反省の思いも含意されるようです。私が観た洋画でもそういう状況下で発せられた言葉でした。

余談ですが、昔々、私の外国人ボスは、understoodとnotedを分けて使っていました。understoodは「理解した、受け止めた」のに対し、notedは「一応、聞くだけ聞いた」という違いがあったように感じていました。

I'm tired.(疲れた)

これも初級英語です。veryやsoをtiredの前に入れれば、より疲れた感が出ます。

I'm beat.(クタクタだ)
"very tired"よりも疲れた感じです。beatといえば音楽のビート。それは正しいのですが、英語のbeatにはもっと広い意味があるようです。ここでは「負かす」の受動態で「負かされた」=「疲れた」という意味ととれます。

beatを辞書で調べると「鼓動する」や「たたく」という意味の動詞が先に出てきます。”My heart beats"とか、「回りくどい言い方をする」という意味の”beat around the bush"とか。

それ以外にも色々な慣用句があるようです。辞書には"I hope you'll beat"「あなたには勝って欲しい」とか、”beat about"「ジグザクに進む」とか。

昔懐かしマイケル・ジャクソンの”Beat it"は「しのげ、克服しろ」あるいは「逃げろ」という意味で使われていたと思います。歌詞をWeb検索したら、こう出ていました。

They told him, "Don't you ever come around here
Don't wanna see your face, you better disappear"
The fire's in their eyes and their words are really clear
So beat it, just beat it
ヤツらは彼に言った「ここら辺をウロウロするんじゃないぞ」
「お前の顔なんて見たくない、さっさと消えればいい」
ヤツらの目に灯がともり、そしてその言葉はとても分かりやすかっただからだから失せろ、ただ失せろ

長くなりましたが、"I'm beat"はよく聞くので覚えておくといいでしょう。

I'm not sure(よくわかりません)(決めかねます)

YesともNoとも言えないときは、まずこう言っておけば意思は伝わります。相手が言った意味がわからないときでも、これで乗り切れます。”I'm not (so) sure what you mean by that."(意味が掴めていません)とか、"I'm not sure if I understand the question correctly."(質問の意味がうまく理解できません)とか。応用範囲が広い便利ワードです。

本当はNoと言いたいけど、あからさまにそうも言えない。でも"I'm not so sure"ではYesでもNoでもないと捉えられそうで、それは本意ではない(本当はどちらかと言えばNoだから)。そんな時にも使えるでしょう。

I have my doubts(疑いを持っています=どうもシックリきません)
Noほど強くない婉曲話法ですので、相手はYesと思っているときには対立を避けながら議論ができる余地ができます。ただ、そう言ったからにはdoubts(疑い)をちゃんと説明しないといけないことも心得ておきましょう。

Please excuse myself(for tonight), but
I have to leave now(ではこれで失礼します)

パーティーなどに参加し「そろそろ帰ると主催者に挨拶しよう」というときに使える表現です。”Thank you for inviting me for this wonderful ○○”(○○はpartyとか、occasionとか)などと継げば一層いいですね。

会話をしていてちょっと離席するときにも"Please excuse me/myself"は使えます。excuseの原義は「容赦する、許す、勘弁する」で、それが名詞になると皆さんご存じの「言い訳」になるわけです。

これを粋な婉曲話法にした表現を見つけました。

I'll spare myself the pleasure,  if you don’t mind.
相当にハイレベルな(それだけに使いこなせばリッチな)表現だと思いました。それぞれの単語は初級〜中級ですが、組み合わさると難しいです。

spareは「スペアタイア」のスペアです。主たる意味は他動詞で「惜しんで使わない,惜しむ,節約する、とっておく」を意味します。

この意味で上記の文を訳すと「私は自分自身にこの喜びをとっておくことにします、もし宜しければ」となります。「この喜び」は誘ってくれた人が主催している何か(例えばパーティー)です。「とっておくことにする」というのは、「今はもういい」を含意し、最終的に「宜しければこれにて失礼致します。では御機嫌よう」的な意味になるのでしょう。

私自身、こんな表現を使ったことがないので、TPOもよくわかりませんし、相手がどう反応するのかもわかりません。キザな印象もありますしね。でも一度は使ってみて、相手の反応を見てみたいです。

今回は以上となります。「それ違うんじゃない?」というご指摘も含めて、コメント等いただければありがたいです。


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