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「話がわかりづらい」と言われるんです…(2)

同じテーマの続編です。といいつつ、続編を書くまでだいぶ時間を要してしましました…汗

前回は「私、話がわかりづらいと言われるのです」というご相談をうけたことをきっかけに、わかりやすくするコツに触れました。

話をわかりやすくするには目次を作ろう

前回は「わかりづらい話をわかりやすくする」ための、たった一つのコツについて書きました。それは目次づくりでした

目次は丹念につくる必要があるので、その説明が結構な文字数になってしまい、前回は目次【づくり】で終わらせました。

目次を作ったら、あと3つやろう

目次ができれば、それだけであなたの話はだいぶわかりやすくなるはずです。目次ができたらあと3つやって下さい(前回は「目次づくりが唯一のコツ」と言い切ってしまいましたが…)。そうすればあなたの話はもっとわかりやすくなります。

その1)目次をストーリーにする

目次で伝えたいコンテンツを、ストーリーにして伝えましょう。「今からこれについて話します」と相手に伝える。その際、できればストーリーのように構成できるといいです。ストーリーとは物語です。アリスという女の子がいます、ワンダーランドに行きます、色々起きます、戻ると気づきがあります、程度に。聞く相手に「あぁ、これからこういう話を聞くのか」という頭の準備をしてもらうためなので、サラッとした物語調がちょうどいいんです。

短時間でサラッと伝えましょう。今からじっくり説明することですから、目次の段階でくどくど話したら相手は閉口します

話がわかりづらい方には、うまく話を切り出せない、という特徴があると思います。話したいことはたくさんある。だから、どこから話し始めていいかがわからない。わからないまま話を始めると、相手が戸惑ってる様子が感じられる。そうすると少しパニックになり、話の組み立てが崩れる。こんなパターンです。

目次を簡単ストーリー化できれば、うまく話を切り出しやすくなります。「これから話すことは、以下の3つです。Aがあり、Bになって、Cで終わるということです」のように。

前回用いた目次例に沿うなら、「日本全体の傾向」と「二極化する日本」という2つがストーリーのもとになります。

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この場合、「これから2つのことをお伝えします。それは”日本全体の傾向”と”二極化する日本”です」と切り出せばいいのです。

その2)相手のレディネスを作る

私はこれまでプレゼンテーションを何千回とやってきました。その時、私はよく後輩たちに「相手のレディネスをまずつくろう」と言ってきました。レディネス、つまり準備です。「自分は今から何の話を聞くのか」を相手の頭のなかに準備してあげるのです。

仕事を頼まれた方、つまり我々にとっては「あなたから○○という仕事を頼まれたのでその報告をする」ということは当然です。しかし、聞く側にとってはそれは当然ではないのです。相手にはいくつものアジェンダがあります。あなたの顔を見て即座に「あぁあのアジェンダか」と思いつく人の方が稀有でしょう。

もしあなたが相手にレディネスをつくらないまま話し始めたとすると、聞く相手は冒頭の数秒あるいは数分を「一体、何の話だったっけ?」を思い起こすことに使います。そこにわかりづらさが生じます。

ストーリー化された目次の説明は、相手のレディネスづくりにも有効なのです。一石二鳥ですね。

その3)「ここまでいいですか?」の確認

聞く相手には、聞いて理解できる許容量があります。また、何らかの疑問が浮かんでしまうと、そこから先の話に耳を貸すより、その疑問の答え探しをしてしまいます

話がわかりづらい、と言われる方の特徴として、強い言い方をすればプロダクトアウト、つまり自分が話したいことを話したいように話す、という特徴があります。話すことそのものへの恐れ、つまり「全て言い切ってしまいたい」という気持ちがその傾向を助長します。それは聞く側にとって好ましくありません。どこかから話が断ち切れてしまうのです。

だから、相手の反応を見ながら「ここまで、いいですか?」と区切りを入れましょう。伝達とは伝わってこそ価値が生まれます。聞く側に違和感があるなら、早めに発見出来たほうがいい。やり直せばいいだけですから。伝達はステップバイステップ。10段分用意して、3段しか上がれなくても、また次があります。そう割り切ればスッキリします。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。



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