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【フルモデルチェンジ!】スズキ 新型ソリオを解説する

5年ぶりのモデルチェンジ

スズキのコンパクトトールワゴン、ソリオ・ソリオバンディットが、
2020年11月25日にモデルチェンジ。12月4日より発売を開始します!

ソリオは先代2015年に登場している。しかし、翌16年の後発のトヨタルーミーの登場により人気が奪われてしまった。(それでも好調だが)
そのため今回のモデルチェンジで、ルーミーの人気をどれだけ奪回できるのかが見どころになってくる。


【その前に悲報…】ルーミーカスタムに採用の電子パーキングブレーキは採用されず!

ルーミーカスタムには装備されている電子パーキングブレーキは、ソリオには残念ながら非採用で従来と同様の足踏み式に。このジャンルで需要が結構高いと思われる装備なだけに非常に残念である。


外観

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https://www.suzuki.co.jp/car/solio/styling/

フロントフェイスは構成こそ先代の踏襲ですが、細部がアップデートされ、ヘッドライトとグリルが薄型化するなど、より大型に見える迫力フェイスに。斬新なデザインのフォグランプガーニッシュと逆L型のメッキが相まって、ルーミーに迫る勢いになっている。さらにロアグリルをはじめに随所には、特徴的なパターンを入れることで、上質な雰囲気に仕上がっている。上位グレードに装備のヘッドライトは光源がキセノンから、Hi・Lo共用式のLEDタイプにアップデート。エアロ系に採用するアルミホイールもスポークが細い7本スポークに。


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https://www.suzuki.co.jp/car/bandit/styling/

大型グリルが特徴的なバンディットは、先代の攻撃的なイメージというよりかは上質なイメージに。とは言いつつも、ロアグリル上の一本のバーが貫かれているようなデザインは特徴的で、バンディットらしさは不変。アイデンティティの上下2分割タイプのヘッドライトは上下が反転、ポジションランプが上部に移動。これによってスタイリッシュなのはもちろん、三菱のダイナミックシールドっぽさも感じるものに。ホイールは切削と黒塗装を組み合わせている点は不変だが、よりスポークが太くなった躍動感のあるもので、スイフトRSと似た印象に。

サイドはドアミラーがドア付けに変更され、斜め方向の視認性が向上していることが新しいが、ウィンドウデザインも後部でキックアップするデザインから、先代の否定するかのような直線基調に改める一方、リアドア上端ではルーミーに似た一旦絞られたデザインで、テールゲートに向かって一気に吹き抜けたものに。シュッとキックアップしたキャラクターラインも相まって、先代とは異なる次元のスタイリッシュさとなった。

リヤは2台続いてきた横基調の特徴的なコンビランプが縦基調に。それを細いガーニッシュで結ぶことで、非常にスタイリッシュで車格感のあるリアビューに。そして、室内にあったハイマウントストップランプがリアスポイラー内蔵型のクリアタイプ(リアスポイラーのないGグレードは外に直付けで赤いタイプ)となり、個人的に一番変わった部分はここなのではないかと思っている。
コンビランプはチャレンジングなクリアタイプで、L字の部分がテールランプ。おそらくLEDタイプではないだろうか。ここがソリオは赤、バンディットがクリアとなる。ブレーキランプはその内側が面発光するクリアタイプ。テールとブレーキランプを先代同様に独立させるのは、近年お馴染みとなった手法で同時に質感も高い。ウィンカーとバックランプは順に下側に配置され、これはLEDではなく、シンプルなバルブタイプ。

スタイリッシュになった一方、これまでグレードで異なる意匠だったリアバンパーとリアガーニッシュは全車で共通となり、今までの「バンディット=専用品」の特別感は一切無しに。この点は改悪と言えそう…(ゆえにバンディットの変更点はオールクリアのコンビランプのみ!)


ボディカラー

ソリオ

・メロウディープレッドパール 新開発
・フレイムオレンジパールメタリック 新色
・スピーディーブルーメタリック
・ネオンブルーメタリック
・クラッシーブラウンメタリック
・ピュアホワイトパール
・スターシルバーメタリック
・スーパーブラックパール


・ラッシュイエローメタリック 廃止
・クラレットレッドメタリック 廃止
・ミッドナイトバイオレットメタリック 廃止

バンディット

・グリッターバイオレットパール 新開発
・メロウディープレッドパール 新開発
・フレイムオレンジパールメタリック 新色
・スピーディーブルーメタリック
・ピュアホワイトパール
・プレミアムシルバーメタリック
・スーパーブラックパール

・クラレットレッドメタリック 廃止
・ラッシュイエローメタリック 廃止
・ミッドナイトバイオレットメタリック 廃止
・ファーベントレッド 廃止


2トーンルーフ
・メロウディープレッドパール/ブラック
・フレイムオレンジパールメタリック/ブラック
・スピーディーブルーメタリック/ブラック
・プレミアムシルバーメタリック/ブラック


・クラレットレッドメタリック/ブラック 廃止
・ラッシュイエローメタリック/ブラック 廃止
・ファーベントレッド/ブラック 廃止

基本的に先代を踏襲したボディカラーは、一部が新色と差し替えられるなどの変更がありますが、新鮮だったイエローにかわり設定されたイグニスやスイフトで採用済みのフレイムオレンジパールもなかなか新鮮。バンディットには引き続き2トーンルーフも設定されます。


内装

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https://www.suzuki.co.jp/car/solio/interior/
https://www.suzuki.co.jp/car/bandit/interior/

内装はボディサイズ拡大の恩恵を受け、後席と荷室がより広々。インパネは左右対称から、ガーニッシュが特徴的な非対称のものになり、同時に質感も。

(おそらく不評の)センターメーターを引き続き採用しつつも、盤面が運転席向きとなり、ヘッドアップディスプレイの採用で、とりあえず視認性は補う努力がされる。

オーディオスペースもさらに拡大され9インチに対応し、スペーシア同様、後席サーキュレーターが追加されたことで、このクラスでは課題の後席空間の空調性能を改善し、快適性を向上。

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https://www.suzuki.co.jp/car/solio/comfort/

もちろん、他の細かい点もトレンドに合わせてアップデートされている。(ただ、電子パーキングブレーキは採用して欲しかった…)

カラーリングはソリオがブルーとホワイトのガーニッシュが印象的で先進的な印象。バンディットはブラックとボルドーを組み合わせてトーンダウンさせた高級感が特徴。


踏襲されたグレード構成

ソリオ

・G
・HYBRID MX
・HYBRID MZ

バンディット

・HYBRID MV

グレードはストロングハイブリッドが廃止され、全車マイルドハイブリッドの点以外は先代と同じで、Gはマイルドハイブリッドやエアロが装備されないエントリーモデル。HYBRID MVがマイルドハイブリッドやエアロ、左側に今ではおなじみの予約ロック機能がついたパワースライドドアを装備した、中間グレード。HYBRID MZがここにLEDヘッドライトと両側パワースライドドアなどを追加した最上級グレード。バンディットはHYBRID MVのみ。基本的にはソリオのHYBRID MZに準じた装備内容だが、パワースライドドアが左側のみで両側がオプションなのも継承。


ルーミーとの販売台数に注目!!

昨今のホンダN-BOXの人気ぶりからも分かるように今のトールワゴン市場は熱く、その普通車版に該当するのがこのソリオとルーミー。直接的なライバル関係にある。

両車を比較したとき、基本性能はソリオの圧勝なのだが、「この手のジャンルにどれだけ走行性能を求めるのか。」と言ってしまえばそれまでで、ルーミーの迫力フェイスと作りこまれた使い勝手が支持されていることも事実。(もちろんトヨタの販売力の高さもある)

そのため、まさに両車は一長一短の関係性で、だからこそ購入を検討しているユーザーは、「何を条件としているか」で満足できる選択をしてほしい。


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