ホルス出張型覇王デッキの備忘録
ぷれしぐれです。WCSでも使用した「ホルス出張型覇王」について、構築や考え方をまとめておきたく、身内用のnoteとして書こうと思います。
1.構築の理論
デッキ構築
構築はこんな感じです。
構築理論
覇王ギミックはPテーマにしては誘発を多数採用できるほどコンパクトなのが特徴で、覇王ギミックを使用したデッキは「覇王幻奏」や「覇王魔術師」などが存在しています。幻奏は驚愕のPテーマ1枚初動であるオスティナート、魔術師は慧眼による覇王ギミックへのアクセス増加など、双方初動には強いです。
「なら覇王ギミック単体で数多くの誘発を積めば最強じゃーん!」
と思いませんか?僕は思いました。しかしそこには問題があるのです。
問題の1つは手数です。覇王ギミックはそれ単体だと盤面にPモンスターを2体用意することしかできません。先行ではそれがP召喚前エレクトラムという最強の動きになりますが、後手では少しの妨害で機能不全に陥ってしまいます。具体的に例をあげると、相手の妥協リトルナイト単体に対して、覇王ギミックだけではそれすら超えることができません。
そうなると誘発で相手を完封させなければいけませんが、手札に同じ誘発が2枚以上くるケースもあります。覇王デッキで勝ちきるためには追加で手数が欲しいと思われた結果、様々なデッキタイプが生まれたのではないでしょうか。
また、PデッキのアイデンティティであるP召喚で手数をかさ増しすることができますが、覇王ギミックの上スケールになるスケール8のモンスターはライトヴルムのみであり(ドクロバットはP召喚に制限がかかるため)、ごり押しのP召喚も少しやりにくいです。総じて手数が足りません。
Pギミックを覇王単体にするためにはどうしたらいいか・・・と悩んでいた時に目についたのがホルスギミックを採用した構築です。ホルスのチェーンを組まずに高打点を並べるパワーと、覇王とは別のギミックで誘発や妨害を受けられる点、そしてイムセティとダークヴルムの相性の良さが採用の決め手です。
この構築は、覇王に触れられるカードを基本最大枚数投入しています。2枚引きが弱い光翼も3枚ですが、これはイムセティとの相性が良い点、基本的には誘発受けになるカードである点を考慮しての3枚です。
一般的な覇王デッキでは最強カードである竜の霊廟は0枚です。入れてもいいのですが、イムセティとの相性がそこまで良くないため枠が余ったらの採用と考え優先度を低くしました。
ホルスギミックはイムセティとハーピのみの採用です。追加の手数と誘発受けが主な役割なので最低枚数です。
デッキの枚数はイムセティや覇王門の魔術師などのパワーカードをできるだけ引きたいので最低の40枚におさえました。そこにほしい誘発を詰め込んだ結果、竜の霊廟の枠がなくなりました。
2.展開の理論
基本展開
以下略称を仕様しますが、詳細を書くのが面倒なのでわかりにくい部分のみ記述します。
覇王門の魔術師・・・覇王門
覇王門零・・・零
ダークヴルム・・・ダーク
ライトヴルム・・・ライト
ドクロバットジョーカー・・・ドクロ
オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン・・・レボ
展開の流れを簡潔にまとめます。
覇王門を2枚集める
ダークやドクロなどのPモンスターをnsしつつ、覇王門を2枚集めます。
1枚はスケールに貼ってP効果を使用し零を置き、もう1枚はモンスター効果で手札からssします。これによって、P召喚前に盤面にPモンスターを2体並べることができます。P召喚前にエレクを作りアストロに触る
エレクをssし、アストロをEXデッキに加えます。エレク効果でスケールを割り、アストロを回収してssします。この時に1枚はアストロの効果でサーチができるようにスケールを割ります。P召喚をする
アストロとエレクでエクシードを作り、スケールをそろえます。エクシード効果でPモンスターを1体出力し、2ウーサを作り二ビルをケアしたのちにP召喚をします。最終盤面を形成する
場にいるモンスターで最終版面を形成します。具体的には、ボルテックス・マスカレーナ・深淵・トップハットヘアなどをたてます。
展開中の考え方
初手を見てまず考えることは、「誘発1枚が受かる動きの有無」です。
たとえば、ダーク2枚と覇王門のハンドを考えてみましょう。
この場合の最大展開はダークnsから入るのですが、うららや泡ヴェーラー1枚で展開不能になり、0妨害で手を渡すことになります。そこで、ダークのP効果をつかってみましょう。
ダークのP効果は、制約とスケールの不便さを除けばとても強い効果をしています。P効果で零(覇王門でも可)をスケールにおきつつ、ダークnsに対する誘発の回答を作りましょう。
エレクに対する誘発はケアが極めて難しいです。無効系誘発は打たれたらやむなし、その時点でできる限り最大の展開をします。スケールを貼ってp召喚か、ダークssから展開に入った場合はここで召喚権や覇王門のss効果が余っているため貫通できます。
上記のダークP効果からスタートした場合、覇王門の効果で光翼をサーチし、光翼でダークをサーチします。すると、闇属性の召喚制限をかいくぐって2体のレベル4をssできます。
エレク周りで注意したいのが、アストロへのうららです。ここにうららをうたれると、動き方次第で完全に展開が止まることがあります。このうららはできる限りケアが必須です。
上のような局面、ライトを割って展開を伸ばしたいところですが、アストロのss効果にうららをうけてしまうと・・・はい、負けでいいですね。
ここまでうららが見えていない場合かつ、覇王門が破壊された情報が残っている場合に、ここで割るのは零にします。もしうららをうたれてもアストロが下スケールになってカバーがききますし、通れば覇王門をサーチできるため下スケールの補充ができます。
Gについて
覇王にははG受けのいい「覇王天龍の魂」という罠がありますが、EXデッキの固定枠を4枚、メインデッキにノイズを2枚投入しなければなりません。
今回はホルスとの混合構築ということで、ホルスの展開力を活かした下振れを拾うカードを採用したかったこともあり、上記のプランは不採用としています。
今回の構築はGストップと最終盤面を兼ねて「影法師トップハットヘア」を採用してみました。2枚ドローさせてストップし、戦闘破壊耐性、主要永続カードの破壊、特殊召喚の無効、誘発による妨害でターンを返すプランです。
Gストップについては現在も検討中ですが、EXとの兼ね合いでこれがベストのように感じます。
ホルスの使い方
このデッキはイムセティでダークをコストにした時にパワーが最高潮になります。
相手はうららをここに撃たざるを得ないので、展開が通る確率が向上します。Gを投げられた場合は、ダークssから☆4をnsしてバグースカにするか、上記のトップハットヘアを選んで返すのがよいでしょう。
展開がスムーズに進むと、"エクシード+1体"という局面で二ビルを投げられることが多いですが、ここでホルスを2体ssして真血公ヴァンパイアをss、効果を使用してもしPモンスターが当たればビヨンドを作って展開を伸ばすことができます。また、ホルス1体のssでもマスカレーナでリンクマーカーを2つ用意できるため、非常に受けがよくなります。
初手にイムセティしかない場合は、イムセティのドローで12枚ある☆4につながるカードを引きに行き、真血公ヴァンパイアでダークや覇王門の落ちを狙います。どちらもうまくいかなかった場合はns、真血公ヴァンパイア、ssされたモンスターの3体でマスカレーナ(相手ターンリトルナイト)+誘発(事故っているということは引いてるはず)でお茶を濁します。
以下、ホルスを使用した誘発貫通のリプレイです。
3.後攻はどうする?
後手の勝ち筋
覇王デッキの後手は基本的に誘発での勝利を目指します。先ほど述べた通り、覇王単体では妥協盤面にすら弱いので、完全盤面を捲るのは不可能に近いです。誘発で弱った相手の盤面を捲ることが1番多くなるでしょう。
そんな時に重要になってくるカードが何枚かあります。
ダークはモンスター効果とP効果が共に「1枚が2枚になる」効果をしています。手数の捻出の基本カードです。
ダークのP効果による制限は厳しいですが、後に紹介するカードがデメリットを解決?してくれます。
出張されたパワカです。今後の展開を想定すると止めざるを得ない効果をしています。通れば相手に王の棺の処理を強制させ、できなければ高打点モンスター2体を出力できます。
ダークをコストに発動した時は、2枚が5枚になるという強欲な壺の顔も歪むようなアドを取ります。
コストとして500LPと手札から捨てることで、ダークかライトをサーチします。発動回数に制限がないため、複数枚引いてもよいのがいいところ。ドクバからサーチもできます。
注目したいのは②③のモンスター効果です。
②はリセット効果、③は自分のATKを相手のライフの半分だけ上昇させる効果です。
「でも出せないじゃん!」
「はい…。」
今回の主役です。
召喚条件は「闇属性Pモンスター2体」なので、ダークの制限を受けても出すことができます。
覇王スターヴで墓地のレボをコピーすると、
最大ATK6800かつ、自分のモンスター全員に守備貫通を付与する破壊神に変身します。
覇王ギミックやリンクモンスター各種に妨害をもらいつつ、P召喚後に覇王スターヴでリセットまたはキルを狙うのがこのデッキのプランの1つとなります。
同じように別ギミックで手数を増やす覇王幻奏と差別化するならこのプランの有無なのかなと思っています。
参考程度に綺麗な捲りの動画を紹介します。
プレイが浅い部分は許してね😌