純米酒とのマッチング2021.02.09 その2
ジャーナリストと試飲会
本日(2021年2月9日)は、純米酒の記事を書くための試飲をするということで、ジャーナリストが色々な純米酒を持ってこられました。
その中で特に印象に残った純米酒についてご紹介しようと思います。
元禄時代の製法で再現した琥珀色の酒
他の純米酒と並列で語るのはちょっとためらわれるとても個性的な純米酒。創業元禄12年(1699年)の若竹屋13代目が様々な文献を調べて元禄時代の酒の製法を再現したらしい。
元禄時代は1688年から1704年。
現在の日本酒醸造法の元になる「三段仕込み生酛造り」が初めて成功したのが永禄11年(1568年)と言われているが、文献を紐解くと1700年代中ごろまでの酛仕込みには酛摺りが存在しなかったようで、生酛造りの本流と言われる灘流の生酛は「酛摺り(山卸し)」にこそ、その極意があると考えるのであれば、元禄造りは「菩提酛」と同じく酛摺りを行わない2段仕込みだったのかもしれない。この辺り、造りの詳細はいつか直接蔵元に聞いてみたい。
何れにしてもこの純米酒が普通の純米酒でないことはその濃くて艶のある琥珀色(完全な古酒色)からも歴然としているが、なんといってもその味。まるでシェリー酒のようなのだ。
この酒と比べることができるのは、私の知る限り神亀酒造(埼玉)の1983年醸造「神亀大古酒」ぐらいしか思いつかない。
若竹屋酒造場(福岡)のwebサイトは以下から
https://wakatakeya-shop.com/
マッチング
仔牛の骨付バラ肉(tendron)赤ワイン煮
トロトロになるまで煮込んだ仔牛の骨付バラ肉。野菜の旨味と赤ワインの酸味で彩られた、食べ飽きしないシチュー。隠し味は昆布茶。
酒と
今回はこの両者以上の好相性を見つけることができなかった。パーフェクト!酒の甘みと料理の酸味が、えも言われぬ旨味のバランスを創り上げた。
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