わんこ様寄稿 第二種電気工事士 合格体験記へのご感想

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をお読みくださり、実際に第二種電気工事士試験に合格された読者(わんこ様)よりお寄せいただいた感想、ならびに合格体験記となります。

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https://twitter.com/inarinowanko

二級ボイラー技士や宅建士などの資格試験にも合格されていらっしゃり、不動産関連業やビルメンを目指す方などにもとても参考になる体験記かと思います。

以下、頂きました文章をそのまま掲載させていただきます。
とても気合の入った長文をありがとうございます!



第二種電気工事士合格まで

 この資格挑戦までの発端は、ぷれーりーさんが私の2級ボイラー技士合格時の投稿にいいね(ライク)をいただいたことをきっかけを含めて感謝しております。
無事に2024年上期の筆記試験と技術試験をストレートで合格できたことを送らせていただきます。

 今後、第二種電気工事士の資格を取得して仕事をしたいという方々が増えていくと思います。
その方々が少しでも興味がでるようにぷれーりーさんとはまた違った視点での合格までのお話が出来ればと思い寄稿させていただきます。

 まず初めに、未来のお話をします。
昨今では人手不足というのが流行っており、あまり実感が湧きませんが将来的に高齢の技術者が退職していけば実現していきます。
そのため電気工事士として働ける人は増えて行くかどうかというので悩まされています。
機械を動かすにも電気が必要で、電気を通すにも配線や設備のチェック等でIoT化が進む以上は必要不可欠な仕事です。
となると、電気工事士として資格を持っていれば食い扶持に困らない可能性も上がるので是非とも読んでくださる方々が資格取得をして良い未来に進むことを願っております。

 ここから私なりの未来のお話をします。
これから電気工事士が増え、設備の修理や業務上の事故も増えてくことがあれば試験問題の難化や筆記試験で6割以上合格から”上位30~40%のみ合格”など質の良い技術者を求める可能性があるのではないかと想像しています。
話は変わりますが私は過去に宅建士という試験に合格したことがあります。(2019年の試験の年に合格をしました。)
宅地建物取引主任者(略称:宅建主任者)という名前でしたが2015年4月1日に宅建士(略称:宅地建物取引士)という名前に変わりました。
理由としては不動産業界でのトラブル対策としての法改正やより専門性を高めるためなどと複数の理由があります。
宅建主任者時代であれば過去問10年回せばほぼ合格できるという噂もありましたが、宅建士の時代からは問題の難化や優秀な受験者も増えたために上位20%以内に入ることがとても難しくなったと感じてます。

 宅建士の例の通り、今後電気工事士の需要が高まって多くの問題が発生したときに士業としてどうあるべきかが取り上げられるかと思われます。
更には電気工事士が難化や上位何十パーセントが合格と試験内容を変更しても、常に受験者が毎年何十万人と応募するのであれば運営側は受験者が減る心配はありません。(2023年受験者数 宅建士:約23万人 第二種電気工事士:約7万人)
今のうち取れる時にとっておき、後は現場で実践をして技術を高めるなどすることを読んでくださる皆様にお勧めしたいと願っております。

・ぷれーりーさんと私との比較

 これから電気工事士を受験しようとこの文章を読んでいる方の環境や状況、どれくらいの能力があるかは分かりません。
最低でも平日1時間休日3時間確保して数カ月は勉強してくださいという一言で済ましてしまうのは申し訳ないので皆さんに勉強する上で比較をしていただければと願います。
まずぷれーりーさんの合格体験記を読みましたが、私と努力や取得する気持ちが違います。

 合格体験記に記載されていますが、ぷれーりーさんは築古の戸建住宅をリフォームする事業を行ってます。
いち早く資格を取得して仕事をしたいために、筆記試験では余裕のある点数で合格点を取り、技術試験までに時間をかけて実技練習を実践して大量の配線を作っていたと記載がありました。
まさに理想的で本当に欲しいから取得をするために決心があり、余裕を持つために時間を作り練習や勉強に励んだ結果、資格を取得後にすぐにでも活用できる環境があります。

 一方私というのは例え100点満点でも合格だが、60点を完璧に取れてあとはどうにか点数を稼げれば筆記試験は受かるだろうという博打に近い気持ちでやっていました。
私が第二種電気工事士を取得したい理由においても、ビルメンテナンスに転職する際に役に立つだろうというくらいです。
そのため、ぷれーりーさんの努力の方が私よりも今後将来の事業や活用においてとても大事な原動力だと思います。
しかし、多くの読者が大きな夢を持って事前に行動している人よりも、何となく取れたら良いという方が多いのではないだろうかという考えで私は寄稿させていただきます。
あくまでぷれーりーさんの体験談とは別の視点である事を再度お伝えします。

 ぷれーりーさんは確実に合格や得た知識を実践できるように身につけるなど、しっかりと知行同一を実践しています。
私の場合は、合格率を上げるために効率的に考え少ない努力で行動をしたという違いだと思います。
マラソンで言えば、ぷれーりーさんはしっかり準備と余裕を持ってゴールをし、私は時間ギリギリでゴールをしたくらい違うと思います。

 これからどう勉強すればいいのかというのは、すでにぷれーりーさんの内容を書いてあることは私も同意見です。
筆記試験では参考書の本文はあまり読まずに過去問をしっかり読んで、ネットで無料公開されている過去問を集中して解いていました。
技術試験においては工具を使って何度も練習はしませんでしたが、複線図はどの問題が来ても素早く描けて読める状態にはしておきました。

・筆記試験の準備

 まずこちらのURLの内容をご確認してください。 
https://www.shiken.or.jp/zyukenannai/pdf/ecee_r06_denkou2kamiki_zyukenannai2.pdf
こちらの9Pに”3) 出題する試験問題について”と記載があります。
これまで学科試験においては、受験者の知識を適切に問うことができるような、良質な問題が多数出題されてきました。試験に際しては、これらの問題を活用し、積極的に出題する方針とします。
(問題文、選択肢、数値、用語等を見直し、最新の知識や応用・判断力等を適切に問うための所要の変更を行う場合があります。)

 こちらは一般財団法人電気技術者試験センターにて令和6年度受験案内の第二種電気工事士の筆記試験の出題内容について記載してあります。
嚙み砕いて解釈すると「過去問から積極的に出題するからね」という内容です。
受験する皆様はこちらを念頭に置いて、筆記試験の準備をしてください。

 では第二種電気工事士を受験する上で、最初にやってくる筆記試験を短期間で突破するにはどうすれば良いのかを私の経験で説明します。
私の記憶では筆記試験は2週間強(16日~18日 1日平均2時間以上の勉強時間)で短期的に集中をしてペーパーテストを受けました。
採点は74点(50問中37問正解)でした。
私の肌感ですが25問は確実に正解を取れて、7問程は恐らくの記憶で正解し、5問は運よく当たった、残りの13問はほとんどは分からなかったです。

 このやり方は、本人の努力や記憶の定着に反した勉強方法であるためあまりお勧めはしませんが1%でも読者が合格できることを願って良い意味で取り扱っていただくことをお願い申し上げます。
私の考えとしては、まずは25問を必ず正解するようにします。
次に3~5問は曖昧でも多分これという答えを出せるようにしておきたいです。
最後の20問はそれっぽいのをマークすれば運良く正解とケアレスミスの混合でギリギリ60点取れると考えてました。
この方法は運が悪いのとケアレスミスが重なれば50点に近づく可能性があるので、どうしても過去問をなるべく暗記して本試験の問題と比較した際に何が違うかを推理して正解に導くコツもあります。
試験を受ける前に私が準備したことを書きます。

  1. 時間と体力を温存出来る環境

  2. 二級ボイラー技士合格

  3. 参考書とアプリとネットの過去問をインプットとアウトプット

  4. 計算問題と暗記問題

1.時間と体力温存できる環境
 ぷれーりーさんが時間を作る際、事前に勉強をしてCBTで高得点を取れる準備をして技能試験までに大幅な練習時間をつくりましたが、その人でしか作れない一つの環境です。
しかし、私はどうしてもペーパーテストの3週間前まで怠惰にしていました。
理由としては、私の職場はシフトで出勤日を組める環境であるので4月中に集中的にシフトを入れて、5月の試験間近は休めるように調整してました。
4月中は参考書(学科試験すい~っと合格)やネットやYouTubeで何か役に立つかなって思うものをピックアップすることをして、5月10日ぐらいから勉強を始めた記憶があります。
(お恥ずかしながらYouTubeに関しては解説動画投稿者様をフォローや後で見るに保存しただけで全く動画を見ず、技能試験の勉強期間中に解説動画を参考にしました。)
また仕事も肉体労働があまりない職場なので、仕事終わりにファミレスで勉強ができる環境も作れました。
人それぞれですが、時間の作り方はぷれーりーさんの様にCBTで早い内から勉強するのも良いですし私のようにシフトを調整して時間を作るというのも戦略です。
週5日勤務の正社員の方のようにそれらが難しいようであれば、もっと前から勉強を始めるという気持ちでやるしかないです。

2.二級ボイラー技士合格
 私は正社員という5年でも10年でも働き続けたら辞めることが難しい環境を打破しなければいけないと思い、2024年1月に二級ボイラー技士を初めて受験申請して2月の試験で一発合格をしました。
勉強期間としては3週間強(23日くらい 1日平均2時間以上の勉強時間)かけて、ユーキャンの二級ボイラー技士の参考書(断然分かりやすくてお勧め!)を使用しました。
過去問は参考書と※過去問ドットコムというサイトのみで準備をして無事に70点台で合格しました。(6割以上で合格)
ビルメンテナンスの面接では資格持ちをアピールできるし、結果的に試験慣れをするにはとても良い環境を作れました。
もし第二種電気工事士を短期間で取得を目指す場合は、事前に何かしらの試験慣れをしておくのも近道かもしれません。
二級ボイラー技士や危険物乙四はほぼ毎月試験を実施しているため、第二種電気工事士を取得するまで4カ月以上時間がある場合は挑戦するのも良いかもしれません。

 余談ですが、300時間以上かけても取ることが難しい宅建士でも2週間~1ヵ月で取得できる人がいるという話を聞いたことがあります。
種を明かせば、その人は法学卒や行政書士や弁護士の資格を取得しているからすでに土壌が出来ているというオチでした。
何かしら試験を受ける前、準備をするために何が必要か、基本的な土壌が出来ているか、時間が作れているかなどという悩みを即座に対応して勉強に向かえる人が合格しやすいです。
※過去問ドットコム:https://kakomonn.com/boiler2/list

3.参考書とアプリとネットの過去問をインプットとアウトプット
 
 ここからはどのような勉強方法で点数を取ったかを説明します。
結論を話しますと、筆記試験を突破するためには”反射的に答えが出せるように暗記する”と”計算問題をしっかり解けるようにする”と”過去問と比較して本試験で正解と間違いの選択肢を推測する”
これらの3つを心がけることが合格への確立を上げる方法と考えました。

 ぷれーりーさんの体験記にも記載してありますが、過去問を解き続けるのが最善の道だと思っています。
私はこの参考書(学科試験すい~っと合格)を使用しましたが、本文の内容は全く頭に入りませんでした。
「本文の章を読む→過去問を解く→過去問が正解できない」

この順番では全く効率悪く、本文を読むことを諦めて過去問を集中して読むことにしました。
「過去問を解く→分からない部分を本文で見直す→反射的に正解を選べるようになる」
この順番によって、何となくですが第二種電気工事士の過去問に慣れました。

 私が一番インプットとアウトプットに費やしたのは、過去問ドットコムにある過去の本試験問題でした。
私は過去3年分(5回分の本試験)しか解きませんでしたが、最初に説明した3つの心がけたことを集中して取り組みました。
最終目標として本試験の過去問(50問)を解く場合は、1周目は間違っても良いから全部解いてインプットに集中する。
その際には、必ず”なぜ間違えたか”を論理的に解釈できる問題と暗記で覚える問題として頭に記憶する。

そして2週目からは必ず理由が曖昧でも、反射的に45問以上は正解の選択肢を選ぶ。
その中で論理的に解釈(計算問題等)できたか説明できてるか、暗記(工具名や法令等)で反射的に答えが出せれるかなど注意してアウトプットに専念しました。
ほとんど暗記をして慣れるようにしていくと、別の年の過去問と似たり寄ったりというのが多くあるのが感じました。
最終的には同じ過去問を解く際に、選択肢においてなぜこれが正しいのかと誤った選択肢はどの時に使われる道具か、名称かなどもカバー出来るようになればイレギュラーな問題にも対応できるはずです。

4.計算問題と暗記問題

 私が働いている職場の同僚が「第二種電気工事士では工具問題は解けるけど計算問題が苦手で合格できない」という話題がありました。
この発言から筆記試験を受ける際には、計算問題に力を入れるべきと私は決めました。
これは私なりの考えですが、「電気工事に触れた事がない初心者であるならば数十個の道具類の名前を覚えるよりも計算式で点数を取った方が効率的ではないか」

過去問で出された計算問題(三相3線式回路・スター結線等)は解けるようにして、道具類も過去問に出たのを判断材料にしながら正解を取り、分からないのは落としても問題無いようにしました。
計算を使う問題は令和6年上期で問1~問9はありましたが、問9を除いて8問正解で点数を稼げました。
計算問題にしても、やはり反射的にこの問題にはこの計算式が必要とすぐ出せるように暗記して、選択肢に近い数値を選べるようにするのがベストです。

 暗記問題としては、この道具は何の名前だ、どういう時に使うか、この記号は何か、法令について正しいかなどと沢山ありますが結局は慣れるしかありません。
本試験の内容は過去問からの出題が積極的にあるので、過去問の内容を覚えていれば本試験での似ている問題内容を比較して誤った選択肢を除外できるチャンスがあります。

・まとめ

 絶対に早めに取得したいという方であれば、事前に余裕をもって時間を作るか、すぐに集中して勉強が出来るように事前に他の試験で合格できるレベルまで仕上げるようお勧めします。
すぐに過去問を着手をお勧めしますが、参考書に記載された過去問を正解の選択を自然と選べるようになってから、「過去問ドットコム」にて問題に挑戦した際にどこまで根拠を持って答えられるか試すことができます。
※参考書本文の説明を無駄に覚えるより、どのような問題が例年出るかを複数の過去問を通して慣れるようにしておくことをお勧めします。

 あとは試験前日は必ずしっかり睡眠を取ることをお勧めします。
私も短期間で仕上げたため、試験前日はほぼ諦めた状態でしっかり睡眠を取って、不安な気持ちで試験会場に足を運びました。
試験開始直前に色々な計算式や道具等の名称を暗記していたので、もし睡眠不足状態ですと予想外なミスをして落とす可能性は大だったと思います。

 筆記試験は過去問から似たような問題を出すが、過去問を丸暗記だけでは60点には届くのは難しい場合もありますのでなるべく参考書やYouTubeなどの解説動画もチェックもお勧めします。
イレギュラーが発生しにくい職業(例:シフト制の仕事)であれば、自分がどの環境(例:自宅よりファミレス)で一日に何時間勉強に集中できるかを把握してから1か月~3週間前に集中して取り組む事をお勧めします。
勉強習慣があれば、1日1~2時間以上を過去問に費やして16~18日で仕上げれるかもしれませんが、危険物乙四や二級ボイラー技士などを事前に受かれる余裕があることをお勧めします。

 お勧めのYouTubeの解説動画については、技術試験の説明時に詳細を記載します。
私は筆記試験の勉強において「参考書の予想問題・過去問ドットコム」のみで勉強していたため、筆記試験でこの動画が役に立ったかという根拠が無いために説明できないことを申し上げます。

※こちらはビルメンを志望している方に向けての説明です。
ビルメンの求人を見ると、無資格もしくは資格必須の求人があります。
第二種電気工事士が”必須資格”と表示されているのもあり、割合としては第二種電気工事士が6割、二級ボイラー技士が3割、危険物乙四と第三種冷凍機械責任者が1割という感じでした。(大抵は資格所有者は優遇しますと記載)
短期的な目線で勉強に自信がある方がビルメンを目指すのであれば、二級ボイラー技士を取得してすぐにビルメンを目指すのをお勧めします。
長期的な目線で勉強に自信がない方は、危険物乙四を先に取得して夜勤有りのセルフスタンドで働きながら他の資格を勉強するという手段をお勧めします。


以上となります。わんこ様、改めてありがとうございました!


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