
相手をよく見よう
我が家に来て7年目になる神君さんの朝の散歩でそれは起きた。
いつも通り小さな公園前の道から大きな公園に向かう道すがら、イッヌ連れのおばちゃんとすれ違ったのよ。普段見ない人だから近くの大きな公園まで遠征してきた人かもしれない。(7年も犬連れて散歩してると、そこに集まる数十のワンコはだいたい識別出来る様になるのだ)
で、連れてるイッヌが甲斐犬じみた模様で小型のゴールデンレトリバーみたいな子なの。一瞬脚の長いツキノワグマに見えたりした。

その、明らかに流れ星銀とか銀牙とかウィードの世界で赤カブトと喧嘩しそうなイッヌに、7歳のミニチュアダックスフンドの神君さんが威勢よく吠えかける。
わんわんわん!

馬鹿、相手をよく見ろ。君も確かに元は猟犬だし、ミニチュアダックスフンドとしてはかなりの恵体(6kg超。普通は3〜4kg)ではあるが……相手は高橋よしひろ作品に出て来そうな奴だぞ。

しかもだな。普通大型犬は御するのが大変なので幼犬のうちに躾をしっかりする。大型犬が本気で怒り狂うと人間引き摺れるぐらい馬力があるからだ。中型犬カテゴリーの柴犬2頭ぐらいでも不意にダッシュしたら、体重76kgぐらいの私ですらコケかねない。アイツら総じてシャコタンで四駆だからパワーあるんじゃ。
なのに件の高橋よしひろ作品に出てきそうなワンちゃんさんは、神君さんの威嚇に応じておる。飼い主さんは必死に留めているが、あの子本気出したら飼い主さん引きずってこっちに襲い掛かるぞ。
一応飼い主としていざと言う時は命懸けで神君さんを守る所存であるが、赤カブトの命取りに行く系ワンちゃんは一般人ぐらい噛み殺せちゃうんですが。

久々に肝を冷やしたぜ。
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