
Johnny, Be Good! (6)
「……客観的に見てあれは悪魔憑きでしょう。なんであそこで首回しちゃうかなぁ……」
はいっ! 窮地を越えたらまた窮地! The tightropeことジョニーさんですよー。今は「Confess!(罪を告白せよ!)」の声が定期的に響き渡る懺悔室でシスターに詰められてまーす。こだまの呪文ってこう使うのか。感心した。
「で、どうする気?」
「どうするって、どういう意味で?」
「このまま行けばジョニー君は目出度くお母様の御許に旅立つ羽目になるわ。悪魔が祓えなきゃね」
「ちょーっと待って、悪魔 is 僕ぅ? 幼子の首根っこ掴んでザッパンザッパンした奴 are 善人かよ。どーなってんだこの世の中!」
「半端に見えたり見えなかったりってのが問題ね。何かいて、不思議な力使って首がクルー」
「そう言われると、確かにエクソシストか」
「見る人が見れば女神の奇跡だ!とかになるんだけど、無理よ、無理無理よ。田舎の少年の悪魔憑きなんてお偉いさんじゃ手の出しようが無いわ」
(ここでジョニーさんは「とある枢機卿が教皇目指して大毒殺かまし、女神から見放されて声も聞こえない」と言う話をしようとしたが、止めた。TPOや空気を読んだのか、自棄になってるかは不明である)
(女神マリーアも……実は信心部分ではこのジャンヌが最強で、次席がジャンヌの半分くらいしか信心パワーを持たないという話を出来ないでいた。流石に信者にバラすのは躊躇われる)
「だからさ、一回死んだフリしてくれない?」
「フリでいいの? バレないか? 一応見えるんだろ?」
「モヤっとしか見えないから後は口でなんとかするわ」
若い女性が「口でなんとかする」とは煽情的だが、信仰や神や悪魔の話をでっち上げで片付けると言うのは宗教的にはどうなんだろうねぇ。ジョニーさんちょっと複雑な心境だ。
……マジな話、そしてシリアスな意味で、確かに今の状況はマズい。悪魔憑きとか「断定」された日にはジョニー君の人生はメタメタになる。誰のせいかって言うとこのジョニーさんのせいで、根元辿るとマリーアちゃんのせいだ。
「仕方ない、潔く祓われるよ……」
「祓えないから無理です」
「へ?」
「フリしかできませーん。嗚呼、神の御業は褒むべきかな!」
マジか。
ジャンヌは修道服をヒラヒラさせながらクルクル回っている。
さーって、ジョニーさんに視聴者からお手紙来てます!ありがとーっ!センキュウ!
「ジョニーさんの軽妙な語り口によるハードコアと見せかけてハートフルなEDに淡い期待」
淡い期待(絶望)
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