デミ男ちゃん応答せよ(1)
治ってから書くつもりだったのだが、遂に1ヶ月経過しても返ってこないんで事件経過を書いておく。
4月末にちょいとお仕事行って帰って来た時のことである。比較的広い道路で右折ラインに居てブレーキを踏みアイドリングストップ。1月の車検でバッテリー替えてアイドリングストップも復活したのさヤッター(専用バッテリーだからえれぇ高いんだがな!) エコだね素敵だねと信号変わってアクセル踏んだら
エンストこいた。
超焦りまくりですよ。ほわわわわぁ! なんぞこれ! そして方々に頭を下げつつ右折ラインを手押しで右折して左に寄せる。すいませんすいません今退けます待ってプリーズ!
で、ハザード焚いてマニュアル読んで何度もセルモーター回すもエンジンはプスンプシュウと力なげ。仕方ないので車屋に頼んで修理工場行きさ。あーあ、ツイてねぇ。
当初はバッテリー周りのトラブルかと思ったが、1週間ほど車の修理工場であーでもねーこーでもねーを繰り返した結果、
単純な話ではない
という事だけが分かったのである。
うちのデミオに搭載されてるのは、広島の誇る変態企業MAZDAが生み出したスカイアクティブというガソリンエンジンをメガシンカさせてエコかつ低燃費を実現したイカしたエンジンである。こまけー話をすると皆も退屈するだろうから簡単に話すと、イカした機能を実現する為にウルトラ超めんどくさい制御をしており、その制御系の一部がイカれたり、制御結果をモニタリングするセンサーがイカれると「ウルトラ超めんどくさい制御が上手くいってませーん」という事でエンジンが掛からなくなるんよ。繊細な奴なのさ。流石マツダ、ロータリーエンジンを実用化した変態企業だけはある。
何がMAZDAをこーしちまったのかなぁ……(いや、この変態具合がMAZDAのデミオ選んだ理由でもあるんだけどさ!)
元々MAZDAは枯れた技術なんかしらねーぜ! と、尖った最新技術を開発しまくり、最先端テクノロジーを実装するマッドな会社なのダ☆
でよ、町の修理工場で追える程度まで追い込んだ結果、運転席側から見て(4気筒ある内の)右側2気筒にプラグなどに由来しない失火(エンジン内で上手く燃料が着火しない)が数百回に一回の頻度で起きてるとか、トラブル状況を町工場がディーラーに伝えた時に「委細は問わず、真っ先に吸気系のコントロール系統の調査せー言ってきた」辺りから
これ、アイドリングストップ機能に起因する不具合なんでは……
アイドリングストップ。実はそんなにエコでもない。アイドリングストップからの再始動時には少し濃いめのガソリン噴霧してやるんだが、この時偶に不完全燃焼するらしいんだわ。この際に煤が発生してエンジン内に堆積すると……みたいな話があるんよな。現に最近のエコカーにあんまりアイドリングストップ付いてないべ?
エンジンなんてのは出来たら回しっぱなしの方が機械には優しい。しかも一定回転だと頗る機械に優しい。次のMAZDAなんぞ態々ガソリン?ロータリーエンジン積んで発電し、その電力でモーター回すという変態ハイブリッドになると云う。
ここでまたロータリー使うあたりがMAZDAだな、と。
逆にいうと何でこんなレンジエクステンダー技術が出て来るって事に注目すると、スカイアクティブテクノロジーも完璧ではないというか、構造的な……或いは実用上の不具合があるのではあるまいか?と推測できる。
MAZDAもテストコースや高地テストはやってると思うが、1時間に2kmしか車が前に進まないクソ渋滞とか1時間にアイドリングストップが数十回発生する様な地獄道のテストはしてないと思うんだ。この手のクソ状況で発生するトラブルは販売開始後一定期間経過後に露見する。(設計開発あるあるネタ)
特にスカイアクティブ、高効率とエコを両立させる為にエンジン制御を弄り回している。良くも悪くも最新技術バリバリ上等メカなのさ。逆にいうとバグ取りが完璧ではない技術がそこかしこに用いられており、一度コケたら各部が満遍なく怪しいというエンジニア泣かせのメカなのよ。
一応コケたら人命がアレな機械である自動車だから、枯れた技術を駆使した安全性やトラブル遭遇率の低いメカ使う方が安心なんだけど、そっちの方が良いのだろうけど!
エンスーというのは最新テクノロジーにアタックしまくる開発設計者へ惜しみない賛辞と可能な限りの援助を惜しまぬものである。新車購入は難しいが、レンジエクステンダー搭載MAZDA2が出たら(買えるレンジにあるならば!)手を出してしまいそうな自分がいる。