ファイナルギア　新しい物語

ファイナルギアではいくつかの戦力強化手段がある。一つはパイロットキャラ自身の強化。これはいわゆるレベル上げとスキル上げ、更に潜在能力の解放で構成され、更に結婚に似た何かで追加ボーナスが僅かに付く。次が機体の強化だが、パーツ毎に限界強化値が決まっており、基本はLv60上限のパーツを用いて機体構成する事になる。またパーツにも限界突破じみたメニューが用意されている。また、ウルティマオンラインのAoS以降のシステム同様、パーツのステータスにはランダム付与されるパラメータがあり、積んでは崩しの延々パーツを掘り続ける「厳選」と呼ばれる作業が可能。ぼくしってる、これさいげんがないやつ……(死亡)
意外に面白いのがベースカー(なまらでかい)の強化で、この移動基地を強化していくとパイロットと機体の総合戦闘力が底上げされていく。

なお、大陸版で導入されたアップデートが適用されないとこの画面に移行した瞬間にアプリが落ちまくるという不具合がある。これ、多分ベースカー内でのドラマをやろうとして「一枚の巨大背景」を作り、そこでデフォルメキャラを動かすつもりで作ったのではないかと思うのだが……何故こんな実装にした(苦笑)

また、ベースカー関係ヘルプを見ると分かるが、ヘルプ画面の各部詳細が既に今のベースカーとは異なっている(白眼) 暗転してる所も良く見たら「あ、機体倉庫だ」「屋上だね」「このドア隣と繋がって無いンゴ……」「機体整備区画と開発区画が繋がって無いような……」といろいろ発見があり面白い。

まぁ、基地遊びはサンダーバードやロボダッチ、ダイアクロンやザブングルのアイアンギアなど男の子の遊びアルアルなので楽しくないわきゃーない。あとは主砲や対空銃座の配置とかカタパルト付けて椰子の木生やすを実装かなぁ？　

聞くところによると、ファイナルギア自体がかなり日本のアニメを参考にしたつーか、あっちのギークが日本アニメを手本に「ぼくらの日本式」をやったものらしい。あちこちにその手のアトモスフィアを感じるのも当然であるな。後はバンダイがプラモ化してくれりゃ万々歳だ。

で、このゲーム。ユニット戦力がかなりパイロットにより左右されるというか、パイロットが強い。なんならパイロットが生身でロボを倒せるメロウリンク的な世界観らしい。キャラとして扱える小林ちゃんなんかはモロに豪鬼的なキャラであり、瞬獄殺とか使って来る。生身で。大正義タイシアは「燕返し」とかいいながらスプラッシュファーントをかましてくる。どういう事だね？(連中、格ゲーも好きなんであろう)

話が盛大に逸れたが、このゲームの機体はパーツ毎にアセンブルして色々な機体が作れるんだけど、各キャラクター専用の「専用機」と汎用型の量産機がある。基本的には専用機をフルセットで揃えるとかなり戦力的に「出来る子」になるのだが、これはガチャで集めるか、ランダムドロップでレアパーツを引くか、イベント/シナリオで取得できる。

一式揃えて「起動」するとかっちょいいフォームに変形する。敢えて演出入れてるように、これは開発側のマストであった事が伺える。なんか今は変形合体ロボを実装するべく頑張ってるらしいから、じきにゲッターやガンバスター的な、或いはゴライオンやガイキングじみた機体も現れるのであろう。今イブリン系列キャラ3体居るから、是非ともそれらで合体して欲しくはある。(機体サイズ的にはボトムズなんだけどなぁ。青騎士とコラボしてテスタロッサやゼルベリオス出してくれんかのぅ)

……藤田一己氏に新デザイン発注したらえーんか？

まぁ、それは置いといて。

今回追加されたシナリオで、地味な騎士キャラ「マーグレット」の専用機とシナリオが追加されたである。

180MB程度の追加データ配布があったが、その程度のデータ配布でもWiFi環境をお勧めしてくる優しさはGoodである。なお、データの大半はマーグレットシナリオの動画関係ではなかろうかと愚行する次第。つーか、開発元のフラッシュウィングは実はゲームではなくアニメ作りたいだけなんじゃ疑惑が……(キャラ設定辺りに開発元の異常な愛情がダダ漏れ。ゲーム作るよりゲームに登場するキャラや背景設定にこだわりまくってしまうのは創作界における死に至る病としてよく知られている。

この地味騎士にこんな長い設定要るかぁ？　因みにこのキャラだけ設定が沢山あるのではなく、全てのキャラがこの調子だ。そして今回こんな話を長々するのは、開発元のフラッシュウィングは中国本土の会社なのに、なんか腐敗してダメ臭な帝国の騎士の物語という

「お宅さまのお国ではかなり危険球なんでは？　えーの、それ？」

ちゅー危険球投げてるんな。いや、結末まで見てみないと判断できないが、第一話の流れ的に

「やっぱ祖国はダメやってん。ワイは自由なブラックアーク傭兵団に参加して祖国はポイーで」

になる気がヒシヒシと感じられるのである。会社ごと反体制的であるって言われて矯正施設に入れられたりしない？　大丈夫？　

日本は自由主義圏の国だからアレであるが、一応各国には「譲れない思想」というものがあり、形式的には日本も「個人の自由は尊重されるべきであり、全体主義思想はイカンでしょ」という事になっている。故に日本においては独裁(それが例え賢人政治や最適解であっても)は悪であり、本義的には新コロ流行でコロコロ人が死んでも国家統制とか全体主義的な安全策には最善の注意を払って最低限の統制に留めるべきである論が巻き起こってもいーはずなんだが

……起きない(苦笑)

日本の国是は多分「ノンポリ」なんであろう。アナーキーだなぁ。

お隣の台湾なんかでも、大陸側との融和と独立に関しては大変センシティブな話題となっており、しかも日本と違って社内同僚や知人と政治談義するのが禁忌にはなっていないから、偶にその手の話題で社内論争が起きたりもする。ノンポリ日本では想像もつかない世界かもしらんが、アメリカでも大統領選挙で大変な事になっとりましたな。

台湾やアメリカは自由主義圏だからアレなんだけど、中国本土はアレなんですわ。あそこ基本は一党独裁で、軍隊(中国人民解放軍)も、

ほぼ国軍だが、本義的には中国共産党の軍隊である。

共産党の軍隊ですよ。日本でゆーたら自衛隊が自民党の配下になってるよーな話ですわ。近代国家でこれやったのナチぐらいだが、ナチスドイツだって一応国防軍と武装SSは別組織だった。中国には実質的に共産党軍以外の国軍が無いのである。ナチで言ったら全員武装SS。マジか。

そーゆー国でこのシナリオはすっごく不味いんじゃないかな的な危惧をしてしまうのだが。
例えばだ、日本で「傀儡と化していた皇帝が一念発起して民主化勢力を呪術で滅殺。三権全てを掌握して神国大和の樹立を宣言。座乗艦「二条」を旗艦とする艦隊を指揮して西夷を征伐するアレでソレ。航空戦力「やまとくん」は民間機に偽装して北京の空を……」とやるのはポリティカルにヤバいのだ。というか、軍隊が民間機に偽装して戦線布告無しに奇襲仕掛けるのは熊襲征伐の時代ならいざ知らず、現代では国際法で禁止されておる。例え名作であってもこの筋だと政治的な問題でちょっとアレである。まず中国が当該作品に対して深刻な懸念を表明し、朝日新聞が軍靴の響きが云々って書く奴だ。(軍靴(ぐんか)であり、グンクツと読むのはネタだから気を付けよう)

こんな感じの自由主義政体下でも眉を顰められるネタを共産党独裁政権下でやるのはどーかなー的な。いや、お話としては期待できるし面白そうではあるのだが。
中国本土版ではマーグレットが人民解放軍に参加して毛沢東語録を掲げて涙を流してたりするんかのぅ？

騎士だと文化大革命的に民衆から石を投げられ、自己批判させられて惨殺されてまうよーな未来しか見えんのだが……