ほんのきもちです! 第1話
それは、ある秋の日曜日のこと。
幸恵は公園前のバス停に立っていた。
そばには今年、
小学一年生になったばかりの幸恵の一人娘
愛がうずくまりながら、近所の野良猫と遊んでいる。
「もう。いい加減そんな汚いもの触るんじゃいの!」
「ママ。汚くなんかないわ。」
「どんなバイキンついてるかわかんないのよ。」
「でも、ママ」
え!
この子!!
ああ!
わたし。
ママ失格!!
ある事実に気づいた。
「そうね.....。」
「でしょ。この子はママがうるさいからって、放し飼いにしてた子だから、きたなくなんかないよね。ママがちゃんとお世話してたからね!」
(つづく)