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ヒストリエ12~5年間待ち続け20年間読み直した物語

岩明均は処女作「風子のいる店」以来のファンである。

出た!とうとう出たのである。ヒストリエ12巻。11巻から5年もかかっている。12巻が出ると知って今月初めに全巻読み直した。何度読み直しても胸が震える。その壮絶さ、岩明らしいとぼけた残虐さ、猟奇性、謀略に次ぐ謀略、先の読めない展開、生まれる絆と別れ、悲劇にあいながらも先へ進むエウメネス。ちょっとぞくっとして、涙して、笑って。感動しきりである。

壮大な物語なのにいつもちょっととぼけるのが良い


主人公エウメネスの生涯は、歴史大作である「ベンハー」や「グラディエーター」と同じように上層階級の者が奴隷に落ちて、そこからのし上がる物語である。(これらの物語の元になっているのは「旧約聖書」のモーゼの物語であることは明らかだ)

ベンハーは映画版よりドラマ版が原作に忠実でありこちらのほうが好き
「グラディエーター」続編のいち早い公開を望む


モーゼ 映画ベンハーと主役は同じチャールトン・ヘストン


しかもそれがかの有名なアレクサンダー大王の周辺の人々を描いた歴史絵巻なのだ。第1巻が出てからもう二十年である。それなのに全く話が進まない。活躍が期待されるアレクサンダーはまだ14歳。今回ようやく話が大きく動いた。

それと共にエウメネスも悲劇に会う。まさかまたか.......。と今までのストーリー展開を観ればそうなるだろうなとは思ったものの、やはりこの展開はショックである。このまま先が読みたくてたまらないが、13巻は一体いつ出るのだろうか。こんなにも読者を待たせたら読者も離れてしまうのではないかと思うが、私を含めいらいらしながら待っている者は多いと思わざるおえない。そんなにも素晴らしい物語なのだ。

5年も待つほどに、あるいは20年間たっているにもかかわらずまだわずかしか進展していない物語を何度も読み直しながら待つほどに。

本当に早く次を出して欲しいものである。署名活動でも行おうかと思ったりする。ヒストリエを早く出して欲しいと言う署名を。これは「チェーザレ」にも言えることだが。

とか言っているうちにネットフリックスでは実写ドラマ化された「寄生獣」に続き、最近では「七夕の国」まで映像化されるようである。最近知ったことだが著者は病気という噂もある。それであれば仕方ない。本当ならばお大事にしていただきたいと思う次第である。

七夕の国はディズニープラス、いきなり料金改定しやがって。
ディズニープラス御覧の方気を付けてください。



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