エルデンリングDLC(ネタバレあり) 感想

概要

エルデンリングDLCをプレイした感想を、「戦闘」「探索」「ストーリー」の3つに分けて述べます。

戦闘

 一般の雑魚敵に関しては、基本戦術である「一匹ずつ遠距離で釣りだして倒す」を徹底すれば、本編と比べてそこまで強い敵はいませんでした。むしろ、近距離主体の敵が多く、さらに装備を落とすこともあって楽しく戦闘ができていた気がします。
 ストレスを感じた雑魚敵としては、石棺の大穴でレーザーを連射してくる遺跡の丸いヤツ、エニル・イリムで自キャラ位置に壁など関係なく遠隔攻撃してくる呪術師です。これらは攻撃頻度が高く、頻繁に回避が必要なため、かなり面倒でした。まあ、ステージギミックのようなものなのですが…
 ボスは、影樹の破片を十分集めているならそこまでの難易度ではなかったという感想です。きちんと「回避が難しいものは防御、致命的な攻撃は必ず回避、十分安全な時に回復」を心がけていれば、強敵でも何度か繰り返していれば勝てるくらいの強さです。小規模ダンジョンにおいてはそれぞれのボスが何かしらのギミックを持っているものが多く、またコピペ複数ボスがいないのも良い点でした。追憶ボスは見た目も攻撃もかっこよく、BGM(第二段階で曲調が変わるのは良いですよね)も素晴らしかったです。ラスボス戦は最後のボスとして説得力があり、達成感も非常に大きいものでした。
 ただし、影樹の破片が十分集まっていない場合、「どれほど生命力を上げても1~2発でこちらは死に、こちらの攻撃は相手のHPバーをほとんど減らせない」という状況になります。特にギザ山エリアは早めにたどり着いてしまえる上に、古流セネサクスは地面が濡れているために画面外からの感電でHP6割、暴竜ベールはロックオン位置が頭だけかつカメラが激しく動きなにがなんだかよくわからないうえ、たぶんヒットボックスの関係で攻撃がガードをめくり当たりする、という挙動のため、かなりのストレスを感じました。また、宿将ガイウスの突進はモーションの割に回避が難しすぎるような気がします。
 ソウルシリーズの良いところの一つとして、難易度の高いボスを倒して達成感が得られるというものがあると思います。それらのボスは、ストーリー上での説明だったり、作りこまれたモーションによって(正直ベールはとてもかっこよく、第二形態の攻撃はワァ…!!と見とれている間に焼き殺されました)強さの説得力を出しており、倒した時の達成感につながっていると思うので、地形などの本体外の性能、カメラ・ロックオン・ヒットボックスのシステム周りでの強化はできるだけ無いほうが良いかなと思います。

探索

 DLCのマップは高低差があり、探索は本編以上に楽しかったです。「マップ上は見えるんだけど、このエリアどうやって行くんだ…?もしかして、ここから行けるのか…?」というのを繰り返していく方法を探すのが面白かったです。
 青海岸やラウフの遺跡、巫子の村などとても美しいところや、指遺跡などワクワクさせる場所が多く、なんとなくだだっ広いだけではなくメリハリがついていてよかったと思います。奈落の森は雰囲気も独特でしたし、加えて隠密が必要など面白い試みだったと思います。小規模ダンジョンも、落下針や死の目が飛んでくるなど新しい要素が多くて新鮮でした。
 影の城が様々なエリアにつながる起点となっており、結果的に影の城を様々な面から見ることができるようになったのは面白いなと思います。教区が水没しているときに水中を動く影にドキドキしました。それが樹霊だったのは少し拍子抜けしてしまいましたが…。
 オンラインのメッセージ要素に助けられたときもあり、この間接的協力システムは本当に良いなと思います。よく騙されましたが、隠し道が本当にあったときはびっくりしました。

ストーリー

 途中途中ラダーンの名前が出るので、もしやと思いましたが、作中最強のデミゴッドとされるほぼ全盛期(?)のラダーン+神となったミケラと戦えるのはとても良かったです。また、モーグ、かわいそうだなと思いました。最後まで味方してくれるアンスバッハがかなり魅力的なキャラクターだったので、モーグも本来はもっと違う感じだったのだろうなと。
 NPC達はミケラの魅惑が消えてからの行動がそれぞれ異なり、面白かったです。フレイヤとアンスバッハに関しては、やはり魂と肉体では尊重のされ方が違うから、それぞれ道を違えるのは当たり前かなと思います。
 本編もそうなのですが、NPCイベントのフラグ管理をもう少し明示的にしたり、ストーリー自体にもう少し導線を引いても良いんじゃないかな、とは思いました。基本的にソウルシリーズはアイテムやセリフなどで推測するのが常で、それが楽しいことだとはわかっているのですが…。また、NPCともっとイベントがあると良かったなと思います。
 私はフロムソフトウェアの歴代アーマードコアシリーズをプレイしており、そのシリーズもストーリーが分かりにくくいろいろな情報から推測されるものが多かったです。私もそれが良いかなと思っていたのですが、最新作アーマードコア6は推測の部分も勿論ありますが、かなり明確にストーリーが分かるようになっており、また各NPCと本編中長く絡み、そして結果的に非常にプレイ満足度が高かったのです。
 個人的には、確定で対決することになるレダとダンに関してはもうちょっと深堀りがあったほうが感情移入できたかなと思います。ちなみに、一番好きになったNPCはアンスバッハです。この老兵、セリフがかっこよすぎ!

終わりに

 DLCとは思えないボリュームで、さらに私が個人的にゲームで最も大事だと思っているワクワク感・達成感が素晴らしい内容だったと思います。昔に比べて最近のフロムソフトウェアの作品は難易度は据え置きでも、リトライがしやすい環境になるなどゲームとしてユーザーフレンドリーになりつつ、ゲームの面白さはどんどん良くなっている気がします。次回作にも期待しています。

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