気だるい夜に
怖い、怖い。
何もかもが怖い。
ただ漠然と胸を締め付ける何かが、俺が俺でいることを否定する。
仲の良い友人も、優しい同期も。
期待してくれている会社の人も。
ひいては努力している自分自身も。
簡単に裏切ってしまうのでは無いか。
それは呆気なく崩れ去ってしまうのではないか。
何か、なにかとんでもなく重くて脆い大切なものを俺は背負って生きてるんじゃないか。
支えていけるのだろうか。
考えれば考えるほど、恐怖は拡充していく。
動悸が吐き気が息切れが、心拍数の急上昇と共に冷たい液体が右頬から枕へと落ちる。
俺を包み込む強迫観念は、今も昔も変わらない。
でも今はただこの気持ちを吐露してみようと思う。パニックは突然に現れる。
俺はこのプレッシャーと向き合っていかねばならない。この先も。