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リモート会議でも、やっぱり手書きにこだわりたい。

ぼちぼちリモート会議に慣れていらした方たちから、「ホワイトボード」の代替品に困っているというお話を聞くようになりました。

リアルの会議では、その場にあるホワイトボードに誰かがメモを取り始めるだけで、場の雰囲気が変わって、会議の生産性が上がります。参加者全員がホワイトボードという一点に意識を向けて、場から生まれた発言の記録を一緒に見ながらディスカッションできると、自然と場に集中力と一体感、そしてスピード感が出てきます。

その感覚を体感したことがある方ほど、リモート会議のもどかしさを感じるのかもしれません。

物理的なホワイトボードの代わりに、Zoomに内蔵されているホワイトボード機能を使う、グーグルドライブで資料の共同編集をする、各種アプリケーションを活用するなど、色々試しているけれど、デジタルツールのリテラシーの差が発言の声の大小に影響してしまうとか、打ち込んだ文字が正確に表示されるまでのなんとなくスピードが遅いなど、どうもしっくりこないという声を聞きます。


昨年Edge Faci-Leader(ファシリテーション型リーダーシップ開発トレーニング)の4期を完全オンライン化するにあたり、Zoomのブレイクアウト機能を使って行う4〜5名程度のグループワークで、“メンバー全員が一緒に記録を見ながらディスカッションできる環境” をどのように作り出すのか?は大きな課題でした。

色々なデジタルツールを試した結果、私も上記のような課題とストレスに行き当たりました。
そして、出した結論は、“ファシリテーターの手書き” をWebカメラを通じてリアルタイムでメンバーに共有するというアナログのソリューション。4期は実験的な試みでしたので、三脚とWebカメラのセットをアシスタントのご自宅にお送りして、彼らに使い方に慣れてもらい、9月〜12月の計4回のセミナーは、ブレイクアウトの時はアシスタントがメモを取るという体制で臨みました。

「直感的に使いやすい」という評判のアプリもありますが、一般的に、デジタルツールを使う場合、(タブレットの画面にタッチペンで書く場合は別として)「キーボードを打つ」という作業が伴います。これは、「ペンを持って自分の手で書く」のとは全く違う体と脳の使い方です。

自分が意図した表現を分節化してキーボードで打ち込み、
それを他者とリアルタイムで共有する

画面に表示される文字を皆が目で追う

意図した通りの文字が表示されているかどうかを皆が確認する

指摘や必要に応じて表記を修正する

それを繰り返して進む

という行為は、場に居る人達の意識を一点に集めはするものの、視野を狭め、無意識的に正しい・間違っているの判断をするスイッチを入れて、左脳偏重な状態にしてしまうのではないかと感じます。


一方、集中して他者の話をよく聞く、発言の背景に興味を持つ、抽象的な言葉を深堀りして具体的なイメージを共有する、対立を超える合意点を見出すといったタイプの、想像力と創造力を必要とするファシリテーションには、考えるスピードと書くスピードのずれが少ないことに加え、五感を開いた右脳的な能力発揮が必要で、それには手書きの方がフィットすると、私は考えています。

更に、事後に手書きのメモの写真を議事録として共有すると、その場にいた方々は、メモには書かれてはいない付帯的な記憶がありありと喚起されるという経験をします。弊社では、セミナー中に私が板書したもの、ブレイクアウトルームでアシスタントが書き取ったメモなど、全ての写真データを全員に記録として配信しています。


4期に、三脚とWebカメラのセットでアシスタントが共有していた「手書き」のメモを見ながら学んだ受講生たちから、「アシスタントの人がやっていたことを、自分たちもやってみたかった」というフィードバックを頂きました。確かに!
3期までの集合型のセミナーでは、受講生の誰もが模造紙を前にどんどんメモをとってファシリテーションをするという体験を重ねることができていました。

ということで、5期からは、USB接続ですぐに使える「書画カメラ」を全ての受講生に貸与して、全員がファシリテーターとして、自分の手元で手書きしたメモを仲間と共有しながら議論を深める、その「やり方」と「あり方」に対して他のメンバーからフィードバックをもらうという経験ができる環境を整えました。

Day2からの使用開始に備えて、もうそろそろ、受講生の皆さんのお手元に「書画カメラ」が届く頃です。

Edge Faci-Leaderのセミナー中のみならず、ご自身の日常の会議でも自由に活用してみていただき、色々とご意見をお聞かせいただいて、また次のステージを拓いていきたいと考えています。

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前回の記事の後半でお出ししていた質問の正解、お分かりになりましたでしょうか?


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