ここ

「ここ!」というタイミングがある。

「ここ!」を はずすと手離剣は刺さらない。

思い切りの良さとか、ためらいのなさが必要なんだ。


もう打ちはじめる瞬間に、刺さるか刺さらないかは
決まっている。

今回は調子が悪くて、右がダメダメだった。

でも、先生のアドバイスのおかげで、良い感触が
見えてきた。

なんかね、うまく言えないけど

肉と骨が離れていたらダメだと思った。

肉と骨が離れていると、ボワッとした動きになる。

そうすると、離れている部分が足を引っ張って
「ここ!」に間に合わなくなる。


肉が骨に吸いついていて、同時に動く感じ。

打ちはじめる前から、肉と骨が同時に動ける状態に
なっていると、合わせられるんだ。

「ここ!」に。


私は まだ掴めていないけど

手離剣とか物が動きたいように動かしてあげる段階があるじゃないですか。

自分が、物の妨害をしない段階。

これも難しいんだけど
物が動きたいように動かしてあげる段階の先に

その物に、自分の意思を乗せる段階がある気がする。


自分が物の障害物にならない。

物が動きたいように動けるようになる。

その物を自分が動かしたいように動かす。


それが
「ここ!」

このタイミングなのかもしれない。

丁寧さと勢いが合致する瞬間を、手離剣は教えてくれる。

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