歯車をかみ合わせる
オートマタ(自動人形)のカムの組み合わせみたいだ。
歯車と歯車がかみ合うことで
人差し指が中指を乗り越え、中指が薬指を乗り越え、
薬指が小指を乗り越えていく。
歯車のかみ合わせがないと
手のひらが下敷きで、その下敷きを裏表にバタバタ返しているような味気ない動きになる。
中間のない動きっていうのかな?
歯車がかみ合う瞬間、何かが受け渡されているんだ。歯車のかみ合わせがないと、何かはこぼれ落ちてしまう。
だから、味のしないガムみたいな動きになる。
歯車がかみ合う瞬間は、リレーのバトンを渡す瞬間と
似ている。
「転がしていくのよ」
と教えていただいた時
手の内のリレーで、バトンを渡していなかった事に気がついた。
第一走者が第五走者にバトンぶん投げていただけだった。
第一走者から第二走者、第二走者から第三走者…
順繰りにバトンを渡していかないと
目覚めさせられない場所がある。
歯車をきちんとかみ合わせていかないと
身体の中は動かない。