太刀筋

刃と刃を直接触れあわせていなくても
相手の太刀を受け止めているんだって。

相手の刃が通る道筋を ふさいでいるんだって。

刀禅同好会の先生が教えてくださった。


人形の目線も太刀筋なんじゃないかな?

ふと そう思って
相手の人形の目線を受ける場所で
自分の人形を構えた。

なんかね、構図も締まるし、動きも締まるんだ。
もちろん良い意味で。


相手の目線という圧を常に受けているでしょう?
良い意味で、抜けなくなる。

反作用が常に働いている身体っていうのかな。
なんか そんな感じ。


相手の目線を、太刀筋のように受ける場所
そこって、スポッて身が収まる場所なんだ。

私の人形の形に、穴がくり抜いてあるの。
(ああ、ここだよね)
(これ以外の場所なんてないよね)

そんな感じがするの。
本当だよ。


相手の目線(太刀筋)を受け留めていないところにいるとね

なんかピントがぼやける。

シーンの解像度が下がる。

締まらない。


良い舞台って緊張感があるんだ。
締まっているんだ。

私が、なんか締まらない舞台を量産していたのは
相手の太刀を受けていなかったからだ。


だって、今日思ったもん。

(あれ?…… 今まで 受けとめてなかったわ)



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