ガードを下げることができた
ボクシングで、両腕を顔の前に持ってきてガードする態勢があるじゃないですか。
私は、常に その身構えた身体で生活していたみたいだ。
実生活では、腕は下げてるけど、
肩を竦めて鎖骨を閉じて、
外の何かが入って来ないように防御していたみたい。
外の何かを目に映さないように、
耳に入れないように
甲羅にもぐりこむ亀スタイルで生存してきたみたいだ。
このガードしてしまう癖が、
発声にも動きにも悪影響を与えていた。
自分でも、鎖骨ら辺を締めてしまうのが悪いって
わかってた。
でも直せなかったんだ。
ビート板持ってないと浮けない人に
「ビート板離しなさい」って言ったって
離せないでしょ。余計しがみつくだけでしょ。
それと一緒。
私は、ガードを下げたら、すぐに戻せない身体だった。
だから絶対下げたくないわけ。
3秒くらい隙ができちゃうから。
「下げたら、あれもできるし これもできるよ。
固めるのやめたら自由に動けるよ」
そんなこと言ったって、身体は言う事聞かないんですよ。
身を守ることが優先だから。
でも、今日の体幹内操法のコーチング中は
ガードを下げて、先生の話を聞くことができた。
ガードしてなくても平気だと思える、余裕のある身体になっていた。
身体の中の何かがつながって来たからだ。
身体の中がつながっているから、ガードが必要な時は
即その態勢になれる。
それがわかるから、
身体が「ガード下げといていいよ」って言ってくれるんだ。
逆説的なんだけど
すぐ防御態勢に戻れる身体になれないかぎり、
ガチガチの防御態勢は永遠に解除できないものだと
悟ったよ。
ガードを下げて、外界を観た。
首の両脇が伸びて気持ちいい。
外界の情報がスッと染み込んでくる。
冷静に今起きていることを観察できる。
今日、私は進化してしまったみたいだ。
辺りを静かに見渡しながら、私は思う。
進化したぞ。
首を竦めた亀から、外界を覗くプレーリードッグに。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?