胸反りじゃなくて 胸割り

胸が割れたんです。

ハートブレイクしたのではなくて
胸が割れて、身体が開いたんです。


胸割り 腰割り 股割りが、
胸反り 腰反り 股反りになる人って、私だけじゃないと思う。

反ると割るは、違う。

反ると何かが逃げて行く。


動作術の先生が

「このままやると、力が逃げてしまうでしょう」

「こうすると いいですよ」

(どうするかは先生にお尋ねするべし)


その通りにしながら腕を外旋させたら、
めりめりめりって、胸が肩の間から顔をだした。

(本当に、身体って割れるんだ)って思った。

割れると、というか、割っていると
良い意味で、力の漲(みなぎ)った身体になる。

反発力のある身体になる。

抜けちゃっている身体じゃなくなる。

だから、お相撲さんは腰割り必須なんだろう。


反りになってしまっている時って、
胸と肩が ひとかたまりになってしまっている気がする。

胸 ちょっぴり出るんだけど、胸と肩が分離していない。

割動作は、胸と肩が分離している。

弓に矢をつがえる時みたいになるんだ。

胸が矢で、両肩が弓の弦。


胸がググッって入ってくることで、弦が引き絞られて
手を離すと バネみたいに弾力のある運動が
始まる身体になる。


私、抜けやすい、力を逃しやすい、悪い柔軟性の持ち主だからさ、

割ってるつもりで反っちゃうことが多い。

止めるべきところを、止めておけないんだ。


でも、先生の教えてくださった手にしたら

カッチャンッて留め金がおりて、肩がふわふわ動かなくなった。

動作術の先生は、こういうことを良くご存知なんだ。

お稽古の前の空き時間とかに

「先生、他の所で こういう風に動きなさいって
言われて 全然できませんでした」って言うと

私の動きをチラッと見て

「それは、ここを使いたいんですよ。猫派さんは
こっちに行ってるんですよ」

パパパパパッて直しちゃう。


だから、私は わからなかった所のカンニングを
動作術のお稽古場で よくする。

自力で わかることとか、考える力をつけることが
大切だとは思うけど、
そんなこと言ったら、私300歳くらいまで生きる必要があるもん。

わかる前に、寿命が尽きるわ。

でも、いつも不思議に思う

「あ、本当だ。こういう風になりました〜」って
先生に返事しながら。


いったい どういう勉強をしたら、

こういう事が
パパパパパッてわかるようになるんだろう?

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