一度外にでてみる
「一度自分のジャンルから離れてみるといいですよ」
先生がおっしゃった。
人形劇なら人形劇
武術なら武術
それぞれが重視する動作があり、
その動作をスムーズに行うための準備が「構え」になる。
だから、それぞれのジャンルの動作というのは
乱暴に言うと偏った使い方なんだ。
特殊な使い方なんだ。
日常動作、立つ歩くの精度が悪い人が
特殊な使い方をしようとしても
壁にあたって行き詰まるんですよ。
(特殊な動作で、使われていなかったところが目覚めて、動きが良くなる可能性もあるけど)
だから、先生は、
「一旦、人形劇から離れてごらん」
と おっしゃったのだと思う。
今日は、首の始まりはどこかということを教わった。
(詳細は体幹内操法の先生にお聞きください)
一応、私も少しは勉強しているから
肩の上から首とは捉えていなかったけど
先生がおっしゃった場所は、
私が思っていた場所よりも更に深い場所だった。
そこから首が始まっていると思うと
腕や脚が、身体に巻き込まれる感じで使えるんだ。
そうすると身体全部が参加している動きになる。
私が、首の始まりとして捉えていた場所は
特殊なジャンルで教わった場所だ。
わかったんだ。
そのジャンルでは、胸の動きが重要だから
首の始まりをやや浅い場所に設定しているということが。
でも、もっと深い場所から動きをおこせる人が、
敢えて やや浅い場所でしならせてみせるのと
バカ正直に、やや浅い場所から動きをおこしている
人とでは、
似て非なる動きになってしまう。
(だから、先生と同じ動きにならないんだな)
氷が溶けるように 疑問が溶けていった。
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