球なんだ

人形の自主練をしていた。

ふと思いついて、体幹内操法の先生が教えてくださる球体を意識して、人形を動かしてみた。

びっくりした。動きが全然違うから。

球体を意識すると、なんて言えばいいんだろう
とにかく、動きの線が面白くなるの。

線が深くなる。線が強くなる。

球体がない動きだと、脱臼した先っぽがプラプラ動いているみたいな動きなんだ。

球体がない動きは、おもちゃだ。
球体がある動きは、生き物だ。

私は、ずっと おもちゃだったし、今もまだ おもちゃだ。

でも、

（ああ、球なんだ）って思った。

それと同時に、

（この動きは、聞かれても説明できない）って
思った。

体幹内操法の先生は、いきなり球やれって おっしゃらないんだよ。
球をやるためには、これとこれが必要だから
それをしなさいって教えてくださるの。

だから、私でも球に近づける。

でもね、球の動きが最初っからできる人、自然と球の動きになる人は、絶対わからないよ

なんで、私が球じゃない動きになるのか

私が、すごい人の動きが どうしてそうなるのか　　わからないレベルでわからないと思う。

だから、意地悪しているとか、隠そうとしているんじゃなくて、説明できないんだよ。

「どうしたら、その動きになるんですか？」って
聞かれても

私が、先輩にいただいたアドバイスのように

「力み過ぎてるから、できないんだよ」
「肩が、上がっちゃってるからダメなのよ」

身体の表面に浮かび上がる、不自然な現象の指摘はできても、

どこを働かせているのかは、説明できないと思う。

私も説明できないもん。

（その前に、ちゃんと動きができるようになるのが先だけど）

（うわっ、動きが全然違うやんけ）ということにも
ぶったまげた。

自分なりに工夫していたつもりだったけど、全然　まだまだだったんだ。

でも、ここに至る道筋を、先生が説明できるという事実にもぶったまげた。

先生凄え。