辺縁の濃い身体
「今、中心視野で捉えているところを周辺視野で捉えると良いですよ」
先生が教えてくださったことを、味わっていたら気がついた。
普段の私は、卵みたいな見方をしている。
中心に漕い黄身があって、周辺が薄い白身。
これさ、黄身と白身を逆転させたらどうなるのかな?周辺が濃い黄身で、中心が薄い白身にするの。
逆卵で世界を見たら、世界が少し持ち上がって見えた。
まるで誰かが、私の見やすいように持ち上げてくれているみたい。
耳がパラボラアンテナだとするでしょう。
卵な見方だと、耳のパラボラアンテナが外とか後を向いてしまう。
でも、逆卵で見ると、耳のパラボラアンテナが前を
向き中心を狙う。
なんかね、ずっと対象をロックオンし続けられる
そんな感じになるんだ。
卵で見ていると、対象を追うのが大変なの。
捕まえようとする手から逃げ出すカエルを追いかけているみたいで、視界が振り回されてしまう。
逆卵で見ると、手から逃げ出すカエルは
お釈迦様の両手の間にいる孫悟空になる。
視界の網を破って、外に出ていかないんだ。
なんだか面白い。
面白すぎて、最近の私は、ジロジロ逆卵で世界を
眺めている。