一回り大きな身体
相手の方と手をあわせたら
手から空氣を注入されて、つま先までパンパンに
膨らんだ風船みたいに身体がなった。
今までは、手から注入された空氣がお腹のあたり
まででとまっていたんだ。
それが、今日は、つま先まで空氣が入った。
つま先まで空氣が入ったら、身体が一回り大きくなった。
その時わかったんだ。
この一回り大きな身体が、本来あるべき私の身体なんだって。
一回り大きな身体は、精一杯張っている身体だ。
精一杯張った身体の張りを残す心持ちで
少しだけ引き戻す。
そうすると、張りを閉じこめた身体になる。
手をあわせてくださった方のおかげで
自分の身体がもう少し大きかったことを知った。
きっと、舞台で大きく見える人達は
皆、自分の身体は一回り大きいと知っているのだろう
そう思った。