撓(たわ)みが命
撓(たわ)んでいるんだと思う
いついかなる時も。
常に撓ませているんだ
ひとつの動作が終わったあとも。
撓みが消える瞬間はない。
撓みがあるから、動きが終わらないですむ。
終わってしまわない動きになる。
撓みが、無限のエネルギーを供給してくれる。
木刀を構えた自分の姿を、鏡で見た時に思ったんだ。
(撓みがないと、腑抜けになっちゃうな)
(なんだこの気の抜けたサイダーみたいな構えは)
(よくこんな構えで、今まで元気に生きて来れたわね
猫派)
蒸し暑い体育館で、空調がゴウンゴウン唸ってた。
ビールの美味しい季節だから、
「コクが命」とか「キレが命」とか、そんな言葉も
最近は耳にするよね。
下戸だから味がよくわからなくて、今までそういう
会話には あんまり参加できなかったんだけど
この件に関してはドヤ顔で言えそうだわ。
「刀禅は、撓みが命」って。