ガブリッ

刀禅のお稽古で 猿になった。熊になった。

そんでもって「今日は虎になります」って言われたんだ。

虎が獲物に飛びかかる時みたいに、ガブリッって行きたいの。


これ、上半身と下半身がバラバラだと、できないんだ。

腕が強すぎて胴体置き去りだと、なんか すごい気持ち悪い動きになる。

食べたくないのに、腕だけ獲物を捕まえる真似してます。
なんか、悪い意味で踊り踊ってますって感じ。

腕の動きに、意味がない。


でも、腕だけ先走ってもダメなんだけど、
腕も、飛びかかる動きに参加していないといけない。

胴体だけ動いて、その動きが腕に伝達されていないと
虎にならない。

虎じゃなくて、
う〜ん、カンガルー?
カンガルーみたいな動きになっちゃう。

私は、カンガルー拳の使い手だ

なんて、アホなことを言っている場合ではない。


伝達され得る身体じゃないといけないんだ

流れみたいなものが。

腕だけが頑張っている状態って、大きな流れが
ないんだ。

小さな流れは あるのかもしれないけど、
その流れは、腕という空間の中だけで終わっちゃってるんだ。


虎になれていない時って
動きの震源地が、浅いところにある。

浅いところから はじまって、すぐ終わっちゃうの。

水を手のひらで掬って、パチャパチャかけている
そんな感じ。


虎は、きっと、動きの震源地が深いんだと思う。

深いところから はじまるから、ダッパーンッていう大きな波になる。

そうすると、しぶきが飛び散るんだ。


深いところから はじめられる力
それを伝達し得る身体

私には、この2つが必要なの。

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