人形は摺足(すりあし)で歩いている
人間が、摺足しながら人形を遣うわけではありません。
人形が、上下動せずに横スライドで歩くわけでもありません。
人形が上下動しながら歩く時に、
常に摺足感覚が内在しているということです。
摺足のお稽古中、摺ることを忘れ去る私に
先生がおっしゃった。
「今は初心者だから、地面の下まで掘る感覚で摺ってもいいです」
「慣れてきたら、床の上に薄紙1枚置いた上を
摺る感覚にしていきますけど」
人形で歩いている時に思ったんだ。
薄紙1枚感覚
つくかつかないかのところにいることが重要だって。
人形で歩く時
糸あやつりや置き人形でない場合、地面のないところに地面があるように感じさせないといけない。
その架空の地面との関係
架空の地面と人形の足との接地感覚
ベチャッと体重を乗せて預けてしまっているような
接地はダメ。
近すぎる。
足が完全に地面から浮いてしまっている接地(というか接地してない)感覚もダメ。
遠すぎる。
関係を絶ってしまっている。
薄紙1枚
つくかつかないか
つくとつかないとの狭間
そこが地面の存在を感じさせられる場所。
上下動して上にいっている時も
つくかつかないかの狭間で接地している感覚は途絶えさせない。
上は つかないオンリーになりがちだから、
つくの意識を多めに持つ。
上下動の下にいく時も同じ。
下は つくオンリーに偏るから、つかないの意識が多めに必要。
摺足と一緒
人形の歩きは。
摺足をしていると、何かが抜けていない歩きになる。
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