集める人と押す人
集める人と押す人は、別でした。
集める人が、押していたのではないし
同様に、
押す人が、集めていたわけでもなかった。
動作術のお稽古で わかったんだ。
集める人というのは、身体をひとつにまとめる人。
押す人というのは、実際に動作をする人。
それぞれが、身体の別場所にいる。
(どこかは先生に お尋ねください)
押すんだ、押すんだと思って、
集める人のことを忘れ去ると
身体がばらけたままの グチャグチャな「押す」に
なる。
同様に、
まとめておかなきゃと思って、
押す人の存在を忘れると
「何も伝わって来ないよ?」と言われてしまう
押せない「押す」になる。
別々の人だったんだ。
私は、集める人のことばかり考えていた。
だから、押せない女だったのさ。
(性格が奥ゆかしいから 押せないんだわ)
って思っていたけど、押す人を認識してないだけだったね。
まとめる人は、押す人よりも早く稼働している必要がある。
というより、
まとめる人は、常時働いている必要があるんだ。
常に、まとまった身体でいられるかどうか。
「押す」の精度は、そこに かかっている。
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