Mrs. GREEN APPLEというバンド
2014年9月28日 新宿Marble
僕はその日、初めて1人でライブハウスに行きました。
きっかけはSCHOOL OF LOCKの閃光ライオット
掲示板で知り合った友達とスタジオコーストに出向いたのが初めてのライブでした。
その日優勝した突然少年の企画を見に行ったのが、初めての地下のライブハウスでした。
スタジオコーストに行った時は
ライブハウスってこんな感じなんだ!と思ったのに
その日は狭いし暗いし汚くてなんだこれと思いました。
そんな場所で当時中学2年生だった僕は
夏休みのうちに問題集を終わらせて貰った1万円を
その日のチケット代と
彼らのCD、自主企画の手売りチケットに使いました。
それがMrs. GREEN APPLEとの出会いでした。
その日から彼らは多くの景色を見せてくれたし
多くの景色の見方を教えてくれました。
彼らがいなければ見ようと思わなかった景色があった。
彼らに教えてもらったバンドがあった。
彼らがいたから見つけられたバンドがありました。
イヤホンをつければいつも彼らの音が流れていました。
彼らがいるから絶望を絶望と知ることが出来た。
彼らがいるからそれを受け入れることが出来た。
彼らがいるから受け入れた上で
希望を見出すことが出来ました。
彼らの音楽を聴いて、中学、高校と過ごして
僕は色んなことを知り始めました。
変わらないことなんて、何一つなかっただけなんです。
そんなこと、僕はもう既に知っていたはずなのに
恋愛のことばかり歌い出した彼らの音楽を
僕は少し聴かなくなりました。
そんな事で彼らの音楽を遠ざけてしまった自分を
少し嫌いになりました。
やりたい音楽が変われば、それを奏でる人も変わる。
それだけのことなんです。
それだけのこと、と僕はもう既に知っていたはずなのに
あの5人で音を鳴らしていないMrs. GREEN APPLEなんて。
そう思ってしまいました。
でも多分それでいいんだと思います。
僕はもうこの程度の絶望なら希望に変えられるので。
変わらないことなんて何一つないから
僕は彼らと彼らの音楽から、少し離れるだけです。
僕の彼らへの愛だって、変わらないことはなかっただけ。
最後まで彼らには何かを教えられっぱなしでした。
それだけのことです。
もう次いつ会うか分からないし
僕が会いに行くからも分からないけれど
彼らが音を鳴らし続けるように
僕も生きていこうと思います。
彼らから巡り巡って出会えた今1番好きなバンドによると
朗報がそっと届くようには
離れ過ぎた距離感でいるといいみたいなので。