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水瓶座でのグレートコンジャンクションと風と地の時代
風の時代、風の時代、と盛り上がっているので最近考えていたことをちょっとまとめてみました
まずは前提として押さえておいて欲しいのですが、水瓶座において木星と土星が会合(グレートコンジャンクション)したことで「風の時代」の始まり(今後百数十年は風サインでこのグレートコンジャンクションは起こる)と騒がれていますが、実はほんとの始まりは、水瓶座と同じく「風サイン」である「天秤座」でグレートコンジャンクションになった1980年のほうでしょう。
「土」から「風」へのパラダイムシフト、社会のあり方、人々の常識の大枠が切り替わる種がまかれたのはこのあたりだったのではないかと思います(その後いったん土サインに戻りはするので、土の時代は完全に区切りがついたわけではなかったが。これについては後述)だからマイカレンダー冬号にも今回は「第二章の始まり」と書きました。
実際、まさに「風的なもの((情報の流通、交流と交換)」を象徴する最たるものである「インターネット」というものに焦点を当ててみると、その原型が生まれ、活用され出したのはこのあたりだったようです(最初は大学や研究機関や軍事施設、または大企業間を繋ぐために用いられていた)
安定した回線供給を司る「プロバイダ」の出現も、90年代の本格的なネット文化隆盛の伏線として16ビットパソコンの誕生によりパソコンが小型化され普及していったのも、同じく80年代初期のことです(天秤グレコンと近いときに起こった天王星と木星の射手座でのコンジャンクションも関係してるだろう)
インターネットによるグローバルな情報化社会(まさに風の時代)の種が撒かれたのは、やはり天秤座グレコンの起こった1980年前後あたりだと言えそうです。
ネットの出現が天秤座グレコンから始まった80年代とすると、一般にも普及していったのは90年代でしょう
調べてみるとインターネットの一般利用のアメリカでの解禁、そしてページ間をハイパーテキストでリンクさせるウェブサイトの元祖が公表されたのが、同じく90~91年でした
これ、奇しくも「水瓶座に土星が入って木星と180度を形成していた」年です。
今も水瓶座に土星が入ってきたところ(ちなみに土星に対して木星が介在しているのも今回と共通している)ですが、一周前の土星の水瓶座入りのときに何が起こっていたかを調べてみると、ネット社会への布石としてかなりの改革が起こっていたことがわかってきました。
土星は土台となるシステムの構築、木星は規制の緩和と一般普及。新たな土台とルールづくり(土星)と、その上での普及と発展(木星)。
多中心的なネットワーク回路と集合知のサインである「水瓶座」にある土星と、その対向にある伸び伸びとした自由な自己表現を推進する「獅子座の木星」は、この時、インターネット革命(またはIT革命というべきか)という表現を得ていたのです。
もう一個、インターネットネット普及に一役買った大ジャンプといえば、インターネットエクスプローラーが基本装備された「Windows95」の発売でしょう
Windows95が発売され爆発的な流行を見せた(実際95年の流行語の一つとして「インターネット」が入った)95~96あたりは、常識の解体や技術革新を司る「天王星」が「水瓶座」に、これまた時代精神の根本的な変容を司る「冥王星」が、「拡大の星・木星」を支配星とする「射手座」にそれぞれイングレスし、60度で調和的に結びついた時でした(またさらにはその後、1998年には海王星も水瓶座入りし、より風の時代を加速させた)
ITバブルとか騒がれ出したのもこの頃だし、それとともに昨今ビジネス界の覇権を握っているいわゆる「GAFA」が台頭してきたのもこれ以降のことでしょう。ちなみに、世界初の携帯電話インターネット接続サービスであるNTTドコモの「i モード」のサービス開始は1999年、天王星に続き海王星も水瓶座入りした直後です。
その後2000年代初期の大きな流れとして起こったのは皆さん知っての通り、スマホブームと、またそれと連携してのSNSブームでした。海王星はこの時もずっと水瓶座を運行中でした(2011年まで)
海王星はドラッグと幻想の星です。水瓶座の海王星がもたらした、水瓶座的(風通し良いネットワークと技術革新を志向する)な新時代のドラッグはスマホと「いいね」だった、と言っても言い過ぎではないかもしれません。
実際、薬物やアルコールもギャンブルをやるときに放出される快楽物質であるドーパミン、これは承認欲求が満たされるときにもめちゃくちゃ出るそうで、SNSでいいねをもらう、しかも大勢の見ているネット空間でこれをされるとなると、より物凄い量のドーパミンが放出されるそうです。そして人は、あの快感をまた味わいたい、とときにメンタルヘルスすら侵されるほど危険な、中毒症状(SNSやスマホ依存)に陥っていくというわけです。人気も成功も人との繋がりも、そこに書かれていたり映っていること自体も、すべては形なきデジタル通信世界の中だけの一時的なはかない幻想なのかもしれないのに、人は結局そこに価値と真実を見出し、最も悪い出方をすれば、それが全てと思い込んでしまい、溺れていきました(まことに風サイン的と言えるデジタル社会のもたらした闇。その様々な側面については、また詳しく別の時に語ってみたい)。
さて、これら1990年代〜2000年代に台頭してきたIT企業(テック企業とも)たちの基本的な特徴は、皆価値を生み出すのに物理的なリソースをほとんど必要としていないことです。土地や工場や原材料や製品といった物理的なリソースが富の基準であったそれまで(つまり地の時代)の価値観は、これらの新しい動きを生み出した人々によって徐々に、いやかなり急速に塗り替えられていくことになりました。
それにしても
80年の天秤座グレートコンジャンクション
91年の水瓶座土星入り
95年の天王星の水瓶座入り、98年の海王星の水瓶座入り
と調べていくと、ここ数十年のネット社会の誕生と隆盛は、やはり時代を形づくる大きな天体の風サイン入りが演出しているように思えてきます。
しかし一方で「地の時代」は完全に区切りがついたわけではなかったのでした。
80年の天秤座グレートコンジャンクションが風の時代の幕開けだったわけだが、しかしその次2000年のグレコンは地のサイン牡牛に戻ってしまったのでした。
そしてさらには2008年から最も深いところにある冥王星は同じく地のサインの山羊座に移ったのでした(現在進行形)。
つまりここ40年の大枠は、「風の始まり」と、「地の最後っ屁」または「地の最後の足掻き」のようなものが混合した、長い過渡期だった、というべきでしょう。
確かに、それを象徴するように、まさしく「風」を制したものが「地」をも制してしまったわけです
まず今参照すべきは、昨今日増しに高まるGoogleやFacebookなどいわゆるGAFA勢の市場独占への批判かもしれません
https://youtu.be/RdZPkHxNh38
これはつまり「風の要素」の拡張を担っていた巨大IT企業(テック企業ともいう)が、結局は地上の富を独占してしまうに至った、いわば「風の要素」のキングだったものが「地の要素」のキングともなってしまったことが引き起こした問題です。
まさに風の時代の始まりと地の時代の終り、という過渡期にあったこれまでの40年間の皮肉な帰結ではないでしょうか。
もちろん、風と地の混合が生んだ皮肉な帰結、という点では上記のようなことの前提としてあった、ネオリベラリズム(新自由主義)経済社会への各国の切り替え(これもなんと1980年前後に起こっている)とその隆盛、そしてその帰結として生まれた格差社会や我々が地の恵みをむさぼりつくしてきたことから起こった環境問題、ということについても語らねばならないけど、それはまた別の時に。
さて、しかし今回の水瓶座でのグレコンは、風サインの時代への完全移行を示します。
これを契機に、たぶんもっと純粋に風的な価値観(独占から分配やシェアリングへ、一元化から多元化へ)を推進していくための地ならし(風ならし、というべきか)が行われていくのだろうと思います(期待も込めて、ベーシックインカムもはやく常識にならないかな、とか)
GAFAへの高まる批判はその大きな1つかもしれません。
新時代の始まりは、まずは過去の時代の価値観の是正から、ということでしょうか。
西洋占星術の講座、ホロスコープやタロットを用いての個人鑑定も行っています。情報発信は主にTwitterより
一樹 (@puntukuta)