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クリスマスプレゼントで失敗した話、だって私の義母はヴィヴィアン・ウエストウッドだもの

先日の記事に自信を持って「私はプレゼント選びが非常に得意だ」という趣旨の記事を書いたのだが、そんな私も実は失敗したことがある。

まだ結婚する前に初めて夫のお母さん側の家族と過ごすクリスマスでの出来事である。その当時は夫の弟ジョーの別荘があるイングランド南西部の海辺の町でクリスマスやイースターを過ごしていた義母家族に、私が初めて参加することになったのだ。イギリス人とクリスマスを過ごすこと自体初めてだし、お義母さん一家全員と顔を合わせることも初めてだし。ロンドンから車で6時間かかるその町まで夫と私、義母夫妻と4人でのドライブから緊張の始まりだった。基本的な常識を大して持ち合わせていない夫は、私に前持ったクリスマスの過ごし方情報も与えてくれず24日のクリスマスイブの日に何とか別荘に着いた。
さて翌日25日、クリスマス当日になると部屋着だった家族のみんながそれぞれ正装し、義母の弟夫妻に義母の友達二人もやってきて大人10名のクリスマスになった。

誰が来るかは念の為確認しておいたので、それぞれに私なりに考えた皆さん同じ和菓子のプレゼントを持ってきていた。贈り物を一切しない夫から(実際は私からであるが)プレゼントをもらった義母はとても嬉しそうだった。話は逸れるが、夫が贈り物をしない理由は義母にある。子どもの頃、義母に母の日の贈り物をしたら「何て無駄なことをするの、すぐお店に行って返してきなさい!」と叱られたからのようだ。

そんなお義母さんをずっと見ている夫からはプレゼントなんてあげなくていいと何度も止められたのだが、私が長年学んでいた小原流生花の綺麗な洋書を見つけたもので、それを義母に私からのプレゼントとして差し出した。
本を見るなり義母は
「トモカ、これ私は読まないわ。要らないから必要な人にでもあげてちょうだい。」と。私は、というか贈り物は、やっぱり私が?バッサリ斬られたのである。

そんな反応が来るなんて思ったこともなかったのでとてもショックでその日は寝付けなく、翌日も具合が悪くなった。

義母の友達には「トモカ、気にしちゃダメだよ。僕も去年同じことされてるからね。」とは言われたものの、大勢を前に物を返された気恥ずかしさと、私は招かれざる客なのではないかという思いがどんどん募っていき具合が悪くなるまで撃沈したのであった。

はは。こうやって振り返ってみると、いかに私は弱かったのかよく分かるものだ。

私は義母と過ごす時間が丸10年しかなかったが、その後はコツを掴んでお義母さんが喜んでくれる物が分かるようになった。それはズバリ食べ物である!義母と食べ物にまつわる話はまたの機会に書くとして、そう、義母と過ごすにつれて彼女はいかに無駄な物が嫌いな人か分かるようになり、あの時の彼女はただ正直に必要の有無を選別しただけで、悪気はなかったのだなと思えるようになった。

まー、それでも要らないなら一度もらってから人にあげるなりチャリティーショップに持ってくなりしてくれても、って思う自分もおりましたがね。


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