2023/02/20@Korea
仲良くしていた同僚が韓国に来てMVの撮影をしたいというので、散歩を兼ねてロケハンをしてきた。
といっても、ロケハンごっこにすぎないが。
ハングルの看板がたくさんあるようなところが良いというので、종로(鐘路)あたりから写真を撮りつつ東に向かい、동대문(東大門)をひとまずのゴールに定める。
この辺のエリアは所謂강북(江北)になるので、ソウルを東西に貫く大河、漢江より北側のエリアで旧市街と言ってよいだろう。
江南やらなんやらは川の南側であり、そちらの街並みはオフィス街の雰囲気が強く、あまりオールドスクールな景観は望めないと思い、北側にやってきたのだ。
案の定、こちらの一帯は良い意味で乱雑であり、混沌としている。
ゴミやガラクタがうず高く積まれた路地が無数にあるのだ。
一部は再開発がなされてレトロなオサレ感を醸し出しているが、まだまだ怪しい路地裏には事欠かぬようだ。
20年前、こういう路地が物珍しく、今と同じようにシャッターを切っていた留学時代を思い出す。
先日は光化門から東大門まで逆のルートを歩いたが、今回は写真を撮りながら色々な路地に突っ込んでいったので、東大門に着いた頃には流石に歩き疲れていた。
どうやら9km近く歩いたようだ。
東大門でパンを齧りながら長い休憩を取り、夜は신촌(新村)で友人と夕食。
その後別の友人と合流するために군자(君子)まで移動し酒を飲み、けっきょく終電を逃しタクシーで帰途につく羽目になった。
酒を飲んでタクシーで帰宅するようなとき、翌日曜日は怠惰に過ごしがちなので、この日は可能な限り早く起床し午前のうちにスーパーに買い物にでかけ、家で昼食を摂った。
昼前に妻から着信。
義妹一家と神代植物公園に来ているとのこと。
東京ではもう梅の花が咲いているようだ。
午後は「コクリコ坂から」を鑑賞。
前に一度観たときも好印象を抱いた作品だが、今回はその時よりもっと深く感動した。
主人公は戦死した父の帰りを待ち続け、海外にいる母親の帰国をも待ちながら、学校に通い家事をこなし家族や同居人たちの暮らしを支える。
母親が帰国した夜に号泣し母親に抱きしめられる彼女だが、そんな彼女たちの姿を自分と息子とに重ねた僕もまた落涙するのであった。