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セリルさんの炎上から見るウマ娘ユーザーの心理分析
あらすじ
先日、YouTubeでウマ娘の攻略情報を発信しているセリルさんが「なぜ今チャンミは辛いのか?」という動画を投稿し、コメント欄やX等で物議を醸しました。その後、該当動画を削除され、「申し訳ありませんでした」というタイトルで謝罪の動画を投稿しましたが、「謝るのそこじゃないだろ」という批判的な意見や、「セリルさんは悪くない」という擁護的な意見に分かれました。
かくいう私もこの動画に反応し、セリルさんを擁護するツイートをXで投稿しました。今思えば、非常に強い言葉を使ってしまったなと反省しております。
セリルさんほんま悪くなくてワロタ
— ぷにえ (@BlancInTheGrass) January 20, 2025
何が悪かったんあの人。
オープン勢から見ればオープンリーグの実態を掛け違えてイメージしてる有識者(笑)の意見が多すぎる。
— ぷにえ (@BlancInTheGrass) January 20, 2025
ウマは時間かけて強いサポカ使うゲームですって結論は正しいでしょ。その結論を逆算してやり残してる事ないか?納得できんならオープン行きな、は実に合理的でしょ。
— ぷにえ (@BlancInTheGrass) January 20, 2025
しかし、下記のコメントを見て、私が客観視点に立って状況を判断できているのか、ということが疑わしくなりました。
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そこで、今回この動画のコメント欄から感情分析を行って実際のチャンミの「辛さ」を抽出してみようと考えた次第です。
分析方法
①ワードクラウド
ワードクラウドは、テキストデータ内で頻出する単語を視覚的に表現する方法です。単語の出現頻度に応じて文字サイズや色が変化し、重要な単語ほど大きく表示されます。主にテキスト分析やデータの概要把握に使われ、プレゼン資料や報告書でも視覚的にインパクトを与えるツールとして利用されます。
今回、YouTubeのコメント欄を実際にワードクラウドで感情分析をされている方がいらっしゃったので、そちらを参考にしました。
②ChatGPTによるコメント分析
テキストの処理が得意な生成AIにコメントを要約・集計させ、感情分析を行いました。今回使用した生成AIはGPT-4oです。4oは前回のバージョンより大幅に精度が上がっている、と大学の専門家等から言われています。また、YouTubeのコメント欄をそのまま入力すると文字数制限がありますが、PDF化すると文字数制限はなくなるため、googleのAPIを使用してコメントをPDF化し、それをGPTに入力させました。
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分析結果
ワードクラウドの結果
コメント欄でワードクラウドを作った結果は以下の通りです。
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この結果から、辛い、しんどい、自我バードという言葉が主に使われており、時点で応援コメント、貯金せぇ、つまみ食い猿という言葉が使われているということがわかります。
ChatGPTによるコメント分析の結果
まず、どんな層が何割くらいコメントをしているのかということを集計させました。結果は、
エンジョイ勢:約50%
・ゲームを楽しむことが目的
・勝敗や効率よりも、推しキャラの育成やカジュアルなプレイスタイルを重視ガチ勢:約30%
・効率的な育成や勝利を目的としたプレイスタイル
・厳しいのは当然、と考える傾向中間勢:約20%
・楽しみながらも一定の効率や成果を求めるバランス型
・動画の意見や情報を参考にしつつ、自分なりのプレイスタイルを確立
となりました。コメントの感情分析です。批判的なコメントの割合などを集計させたものになります。結果は、
批判的なコメント:約40%
・動画投稿者の言葉遣いや態度が深いと感じている。
・動画内容が視聴者の多様性を考慮していないと批判
・「オープンリーグを軽視している」といった反発擁護的なコメント:約30%
・投稿者の辛口スタンスや正論を評価
・言葉遣いが多少厳しくても、情報の質が高い点を支持
・炎上や謝罪の必要性を感じていない。中立的なコメント:約20%
・動画の質や情報に感謝しているが、一部改善点を指摘
・視聴者の多様性を考慮した配慮を要求
・攻略情報として利用しつつも、言葉遣いには注意してほしいと提案無関心なコメント:約10%
・炎上や謝罪には興味がなく、動画を参考情報として楽しんでいる。
・投稿者のスタンスには違和感を抱きつつもそれが問題とは考えていない。
となりました。以上の集計から、ある程度コメントのカテゴリを分類することができたと思います。問題は、批判的なコメントをした視聴者はどの層なのか、という点です。そちらを分析させた結果、
エンジョイ勢>中間勢>ガチ勢
の順で多いということがわかりました。そのことから、エンジョイ勢の分析が必要と感じ、さらに深堀りました。
エンジョイ勢に対する分析
「辛い」と感じる原因
時間の負担
コメント例)「押しを強く育成するために延々と周回するのが辛い」「時間がかかりすぎて生活との両立が難しい」育成の運要素と不確定性
コメント例)「練習でバッドコンディションが付くとまた最初からやり直し」「運が悪いといくら頑張っても勝てないのがしんどい」推しキャラで勝ち辛い環境
コメント例)「推しで勝つのが難しく、使っていると『まだそのキャラ使ってるの?』と言われるのが嫌」「勝つためには推しをあきらめて特攻キャラに頼らざるを得ない」対人戦中心の環境
コメント例)「無課金だとどうしてもガチ勢に勝てない」「チャンミ以外の楽しみ方がもっとあっていいのに」インフレの加速
コメント例)「苦労して育てたキャラがすぐ時代遅れになる」「課金してもすぐ新しいガチャ出るのが辛い」ゲーム文化の変化
コメント例)「昔は推しで楽しめたのに、今は効率ばかりが求められる」
昔と今を比較したコメント
昔の特徴
・時間や課金の負担が今より少ない
・調整がそこまでシビアではなく、気軽に遊べる要素が多い
・ガチャのインフレが穏やか
・推しキャラや低レアのサポカで十分楽しめた
今の特徴
・インフレが進み、育成の効率化や課金が必須になりつつある
・特定のキャラやサポカが重視され、選択肢が狭まっている
・過去の資産が使えなくなる
・対人戦や効率重視の文化が広がり、カジュアルプレイが難化している
オープンリーグへ移行することへの拒否理由
評価点調整の手間
コメント例)「オープンはぎりぎりの調整が必要でむしろ面倒だった」「グレードよりストレスが多かったからやめた」「下位互換」イメージ
コメント例)「オープンを薦められると、まるで自分が弱いといわれているように感じる」「オープンは推しキャラで勝てる楽な環境だと思われているのが腹立たしい」労力と報酬のギャップ
コメント例)「グレードと同じくらい労力がかかっているのに報酬が少ない」「わざわざオープンで頑張る意味を感じない」プレイスタイルの固執
コメント例)「グレードでやってきたのに、オープンに移行するのは後戻りするような気がする」「一度築き上げたスタイルを変えるのは難しい」
考察
今のチャンミに「辛さ」を感じているのはエンジョイ勢であることがわかりました。また、エンジョイ勢は「楽しさ」を一番に重視するため、楽しくないことはできるだけやりたくない、と考えています。オープンリーグの移行は評価点計算が煩わしく、エンジョイ勢の大きな壁になっていると考えられます。また、エンジョイ勢は対人環境が好きでチャンミを行っているのではなく、報酬目当てで仕方なくやっている、という印象を受けました。上記のような結果から、YouTuberがエンジョイ勢の「辛さ」を軽減する方法として、時間に対してコスパ良くチャンミ勝率を上げる方法がいいのではないか、という結論になりました。
感想
今回のセリルさんの炎上は非常に痛ましいことではありますが、普段聞かないであろうエンジョイ勢の意見とガチ勢の意見が混ざった珍しい機会だったと思います。私もサークルを運営していますが、大抵の人たちはどのようなことを考えているのか、というのがよくわかり、分析して良かったなと感じています。大会の運営者や私のようなサークルリーダーの方々が参考になれば幸いです。ご購読ありがとうございました。