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SONY ZV-E1 写真も動画も気の向くままに
ZV-E1への道
昨年は仕事で動画を撮る機会があり、初めてジンバルなるものにスマホを載せて撮影してみた。結果、見事に動画の面白さに目覚めてしまった。それまでも、ハンディカムとかミレーレスカメラなどで動画を撮ることはあったが、基本三脚固定か定位置での撮影しかして来なかった。ジンバルはまさに魔法の杖のように思えた。そこで動画機材を色々調べ始めた。スマホ用ジンバル以外だとサイズや重量がグッと増える。ジンバルなしで気軽に動きながら撮影するには…。
まず購入したのはアクションカム、Insta360Ace Pro2。発売日に即Get。センサーサイズも1インチ近くなり、暗所にも強い画質とのこと。おまけにLeica銘レンズにLeicaカラー搭載。画質はスマホとほぼ互角と思うが、酷使に耐えうる性能とコンパクトさはアクションカムならでは。初撮影が雨の日だったが、構わず持ち出しガシガシ使ってみた。強力なブレ補正と思っていた以上の絵のクオリティーにびっくりした。台湾への旅でも活躍してくれた。その際、CanonのR6mkⅡも使用したが歩きながら動画をまわしたものは結果が良くなかった。内蔵マイクの音も残念。ただ、じっくりと立ち止まって撮影した際の絵はやはり立体感とトーンの良さが段違い。やはりセンサーサイズなりというものなんだなと。
帰国して、また調べ始めた。35mmフルサイズセンサー機で、動画向きのモノを。筆頭はやはりSony α7sⅢ。初代α7sは長いこと使っていたが、ほとんど暗所での写真撮影用としてだった。サイズも恐ろしくコンパクトで必ずと言っていいほどサブ機として持ち歩いていた。α7sⅢだよなぁと思ったが、お値段がねぇ。物撮りの仕事も一区切りついたのでα7RⅣとレンズ何本かをMapさんで下取りポイント化したものがあるが、やや力不足。あと、SONYのAFはα7RⅤ以降のものが段違いというのも気になっていた点。視野を広げてファインダーの無いZV系に辿り着く。α7sⅢと同じセンサーで最新のAF、Vlogカムゆえ内蔵マイクの音も良いらしい。そしてコンパクト。あぁ、これだ!ということでお迎えしました。お値段的にも発売当初よりもお安くなっていて、さらに恒例のSONY ウィンターキャンペーンの期間中でもあり、結果的には中古美品を買うよりお得になっていました。というか、カメラを新品購入するのは久しぶりでした。
導入編
まず最初に悩んだのは勿論レンズ。SONY Eマウントレンズは何本か手元にあるが、動画メインで運用するとなるとAF追従性に利がある純正レンズ。あいにく一本も持っておらず、FE28mm F2とワイドコンバーター(21mmになる)を導入。余談だが、僕はテレコン&ワイコンをよく使う。基本単焦点レンズが好みというのと、デジタルになってから野外でレンズ交換するのを避けるようになってしまった。実際SONYの絵作りがいいのか、なかなかいい感じの映像が出てくる。ただ歩きながらの撮影の際、もう少しブレ補正が欲しい。
アクティブ手ぶれ補正に効果のあるセッティングなんかを検索しながら理解を深めて行った。特にシャッタースピードは1/100とか1/200より速い設定が良いらしい。実際、そのようだった。更に、ボディとレンズの協調制御補正なる機能があるとのこと。レンズ内ブレ補正の機能のあるもの全てという訳ではなく、対応レンズは限られていた。その中にE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS IIがあった。
キットレンズらしいお値段で、早速取り寄せてみた。APS-C用レンズではあるが、技を使えば低画素機のZV-E1でも4k撮影可能。写真だとRAW撮影する場合、APS-Cモードになります。とにかくコンパクトなサイズはZV-E1との一体感さえ覚えます。軽量ゆえ、お散歩撮影以外でも出かける際はほぼ持ち歩いています。歩き撮り時のブレ補正もぐっと歩留まりが良くなったと思います。内蔵マイクも音をよく拾ってます。気持ちカタメの音かな。季節はずれになってしまいましたが、実際の映像をご覧ください。
3ヶ月使用して
久しぶりに使って楽しい道具に出会った、そんな感じです。感覚的にスマホに近いですが、いつも携えながら動画も写真もスマホよりクオリティー高く撮れる。更に高感度耐性のあるセンサーが、日中から真夜中まで撮影を可能としてくれる心強さ。勿論、より拘って撮りたいとなれば重いレンズになってしまいますが。更にジンバルとかも。40代までは重い機材を持ち歩くのも平気でしたが、最近はいかに軽量コンパクトに楽しく撮影できるかが重要。
しかし、ZV-E1のおかげで更に動画撮影の沼に入り込んでしまったようです。勿論、写真もですが。最後にZV-E1で撮影した僕の親父の写真を。APS-CモードでレンズはE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II使用、RAW撮影、軽くレタッチしたものです。なかなか雰囲気のある描写だと思います。初代α7sで人を撮るのが好きだったのを思い出しました。
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