デジモンシーカーズ感想 (エピローグ前)
自分がここ1年密かに楽しく読んでいたweb小説が一旦終わってしまったので感想を。
デジモン、好きなんですが見てないものやってないゲームのが圧倒的に多いんで変なこと書いてたらニワカかよ~wって笑ってください。
設定・世界観
とても良かったです。
自分はサイバースルースゥが吐くほど好きなのであちらに似た設定はとても好みでした。
あのゲームをやった時デジモンは意思を持つハッキング・プログラムって設定はデジモンでしかできないものなのでこの方向で進んでほしいと思っていたのでシーカーズでも採用(?)されて嬉しかったです。
デジタルワールドというちょっとだけデジタル感があるデザインの異世界を冒険するって設定も嫌いではないんですがわざわざ「デジタル」モンスターを名乗るのにデジタル要素がその辺にある歯車オブジェくらいなら別に他でいいですし。
極端出てくるモンスターはポケモンとか妖怪とかでも話としては成り立ってしまいます。
「デジタル」モンスターでしかできないデジタル要素強めの設定、世界観は非常に満足でした。
また、デジモンで話を作るとぶち当たりそうな進化の段階で戦闘力が圧倒的に変わるという点をマインドリンクの持続時間で差別化していたのも良かったと思いました。
主人公が成熟期までなら相手も成熟期しか出てこないなどご都合で流さず、違う進化段階同士で戦うことを正当化する、相手より下の進化段階にしかなれなくても戦略で戦える(ルガルモンvsカヅチモン)などいい点が塗れな設定だなと。
このおかげか所謂強キャラは物語登場段階で完全体や究極体になれるため、そのキャラの強さがダイレクトに伝わるという点も良かったです。
デジモン
ちらほら新顔を出しつつも既存のやつらも見せ場があって良かったです。
ツールで操りやすいという設定上マシーン系のデジモンにやや寄っていた感じはしましたが、自分はそういったデジモン(メタルティラノモンとか)が好きなのでニコニコでした。
完全に個人の好みなのですが完全体で一番好きなデジモンであるメガドラモンが(結局ボコられたとはいえ)がっつり活躍していて嬉しかったです。
他にも一番好きなデジモンであるダークドラモンと設定的に繋がりがあり、デザインもしっかり意識されているブリガードラモンも満足度が高かったです。
一番よかったと思うのがオメガモンの使い方で正直昨今のとりあえずオメガモンに辟易してたのですが、今回は珍しく味方ではない存在であり人間とデジモンの絆を信じる心優しいデジモンではなく、本当に一言も発しない絶対的な力を持った物言わぬ裁きの天使とも言える存在として現れます。
デジタルワールドを守るロイヤルナイツであり、究極体を超える究極体であるオメガモンが欠片も感情を見せず、絆を信じ、共に戦ってくれるオメガモンを知っているからこそエイジやレオンを「消去」するためだけに桁違いの力を奮ってくる様は恐ろしく感じました。
他媒体での積み重ねがあるからこそ感じる恐ろしさは息の長いコンテンツの強みだなぁと。
デクスドルゴラモンもラスボスとしてしっかり風格を持ちつつ、歪さや暴走した進化を感じるデジモンとして読者やエイジには映るが龍泉寺教師からは実在しないデジモンが現れていると事実から研究の正しさを感じる存在であり原初のデジモンの力への期待を加速させる存在=プラスの存在として映るという見せ方がされておりオメガモン共々既存のデジモンの使い方が上手いなと感じました。
キャラクター
クラッカーやハッカーが話の核であるため全体的に年齢は高め。主人公も19。
そのため全体的に落ち着いた雰囲気で進むのは個人的に結構好み。
エイジの渇望やレオンの正義など各人強い何かがあるため、行動原理もわかりやすいが故に見やすいのもストーリーものとしては多くはないくらいの文量では良かったのかなと。
初めにちらっと述べた初めから完全体や究極体が示唆されているのがキャラクターを見せるのに一役買っていたと思ったのも設定勝ちかなと。
コースケやユーリンは究極体になれるほどの力を付けたという事実から過去に囚われ続けている時間の長さを、レオンからは信じる正義を実現させるという意志の強さを究極体になれるという事実が補強してくれているため、明記されたもの以上にそのキャラの秘めたものの強さを感じました。
ひとつ言うとすればドルモンとコースケの話し方や言い回しが似ていてどっちが喋っているのか解りにくいと思う場面が時たま。
読解力不足なのかはたまたは朗読劇の方で見ろよと言われればそれまでですが。
気になったところ
べた褒めですが気になったところがないかと言うとちらほらはあります。
1番思ったのがルガモンの進化系の公開タイミング。早すぎる。
デジモンで1番ワクワクするのはやはりどんなやつに進化するのか気になっている時だと思います。
実際OPでシルエットになっている進化系が決めポーズキメてるところとか好きで、biggest dreamerで駆け出すギルモンがシルエットになっているグラウモン、メガログラウモン、デュークモンになっていくところは大好きだったりします。
シーカーズ、ヘルガルモンになったあたりで既に正規進化のソルガルモン、なんなら究極体のフェンリルガモンまで出ていた気がします。ちょっと早すぎませんか?
ワクワクよりもう出すの…が勝ってしまい、なんとも残念でした。
フェンリルガモンタケミカヅチとかもう公式ネタバレにも程がありますし…。こいつくらいは完結まで隠しておいて欲しかったです。
PVの都合とかもあるとは思いますが、右も左も分からないわけではないがっつり年月を重ねているコンテンツなのでその辺の見せ方は上手くやってほしいと思いました。
またエピローグ公開前なのでまだ触れるのも早計な気もしますが、まぁ多分勝ったんだろうなというところで突然終わるのは流石に尻切れトンボかなと。
フェンリルガモンとカヅチモンのジョグレスという形で教授とは別の形で究極体を超える究極体となった2人と2体の戦闘、熱い展開だ!よりここで終わり!?という気持ちの方が強かったです。
また文量決まってたからしょうがないとはいえ展開が少し早い印象を受けました。
ソルガルモンになったと思ったら最終決戦してたって感じでちょっと駆け足な気も。
総括
個人的にはだいぶ楽しめました。
エピローグで終わりよければで終わってくれれば満足です。
冒頭で書いたようにサイバースルースゥやシーカーズみたいな設定の話好きなのでこの方向性のデジモンコンテンツ、推して言って欲しいです。
読んでくださった方ありがとうございました!