J2 第31節 ザスパ群馬vsモンテディオ山形

前節、昇格PO争いをしている仙台相手に引き分けを演じました。
凄い良かった!というわけではないですが、悪くはなかったという印象。
順位表だけ見れば、今節も良い勝負が出来るかな?といったところでした。

実際は4-1で敗戦。
正直、トータルの地力で負けたかなと思いました。
山形は中盤の土居の存在感だけでなく、チーム全体でやるべきことをやっていました。
対してザスパは、なんでまた良かった試合と違うことして苦しむのかなと。
この期に及んでそんなことしているから今の結果なのかなと悲しくなった部分はあります。

スタメンは、前節からの変更でいうと小柳が先発に復帰。
どうやら監督的には瀬畠はボランチで使いたい選手、ということでボランチで先発。
右WBが田頭から川上に変更となっています。
右WBは田頭派の私としては、またか・・・とは思いましたが。
今節の戦い方はベースは、あんまり良くない方の戦い方でした。
足元で繋ぐスピード感のない攻撃ですね。
今シーズン30節戦って、この戦い方で結果出てないと思うんですよ。
なのになんでこの戦い方にこだわるのか・・・
クラブと監督が「この戦い方をするんだ!」っていうことでしょうか。
順位表見たら、もうなりふり構わず勝ち点3取りに行くしかないと思うのですが
勝ち点3以外のところを見ている気がしてなりません。
守備に関しては、少し前と後ろの意思疎通が出来てないようなシーンも見られました。
前の3人は相手GKまで戻した際にハメに出ましたが、後ろが付いてこれずに前進を許してしまっていました。
度々見られるシーンなので、やはり前にハメにいく練度は物足りなさがありますね。
ザスパが非保持では3-5-2で構えるのに対して、山形は4-3-3。
山形の右ウィングのイサカに対してザスパは左WBの山中が付く守り方になりますが
山形の右SB川井が上がってくると2-1で数的不利に。
また山形のビルドアップに対して、川井が浮く分ずるずると運ばれることに。
先制点はまさにそのズレから生まれました。
ちょっと長めのボールのこぼれ球をディサロに拾われて、右でドフリーの川井に展開。
山中はイサカを見ていて出られないため、川井に全く圧がかかりません。
後ろからファーに走り込む土居にピッタリあわせたクロスは見事でしたが
一連の流れの中でのザスパの守備はお粗末だったなと思いました。
まず、こぼれ球をディサロに拾われるのは仕方ないところもあると思います。
ただ、拾ったディサロに対して誰も寄せないのは頂けない。
ロングボールをカットした天笠は体勢的に厳しいところもあるかと思いましたが
それを近くで見ていた高橋はディサロに寄せずにバックステップ。
CB3枚で守っていますし、CFのディサロがその位置まで下がっているのであれば、前に出るべきだったなと思います。
3バックのメリットって、CBが相手に付いていって1枚前に出ても2枚残る、というものがあると思います。
結果論になりますが、エリア内に3枚残っていてもクロス1本で無効化されてしまったわけです。
ただ高橋も一歩は踏み出してはいたので、間に合わないと判断して引いたのかもしれません。
ただ高橋が引くなら山中を前に出すべきですが、そういう指示の様子も無し。
高橋は左から入れる斜めのパスはとても良いんですが、気になるのはこの辺です。
守備が後手に回りやすくてバタバタ感が見られることが多いです。
中塩はフィジカル能力は分が悪いですが、頭良く動けるのでバタバタ感が無かったですよね。
ザスパは昨シーズンも外回しにさせて中は絶対にやらせないよ、という守備をしていましたが
必ず誰かが遠くても寄せて、あんなにフリーでクロス許してはいませんでした。
今年は外回りにさせるけど、中は人数いるのにやられることがちょっと多い気がします。
あと気になったのは15分のシーン。
小柳がハーフラインまで出て前に奪いに行きますが抜けられてしまいます。
この時、ザスパの左サイドでの相手の独走についていったのは右CBの酒井でした。
この辺りの酒井のスライドの守備自体はとても良かったです。
ただ、その時に他の選手がフルスプリントで自陣に戻ってる様子が見られなかったのが気になりました。
例えば、シーズン序盤で0-0で~とかならわからないこともないのですが
降格が現実的で1試合も落とせなくて0-1で負けてて、そこ走れないのか・・・と思ってしまいました。
画角で見切れていただけで、実際はフルスプリントしてたかもしれませんが。
こういうところに代表されるように、今節も必死さとか勝利への強い意志が見られたとは言い難かったです。
相手DFの前で足元にパスが来るのを待っている選手も多かったですし。
出し手も受け手もDFラインの裏への意識が希薄でした。
左サイドは天笠や高橋が関わって多少形にはなっていましたが
右はあまり機能していたとは言えなかったと思います。
田頭は良い勢いで右サイド駆け上がって裏へ走り込んでくれるのですが
川上はあんまりそういうプレイしないんですよねぇ。
左サイドから崩しにかかった時も、システム的には右の大外は川上の担当だと思うのですが
逆サイドの右にボールがこぼれた時に詰めてなかったりとか、斜めにファーに飛び込んだりとか。
田頭はその辺りをしっかりやってくれるので、私は田頭派なんですよね。

前半で良かったのは、途中で守備にやり方を変えられたことです。
イサカに高橋がついて、山中を前に出すやり方に変更しました。
セットプレイで2-0にされますが、この守備変更は良かったと思います。

ちょっとキツイなと思ったのは、ボランチでの先発となった瀬畠。
ボランチで攻守に存在感が薄くなってしまうとやはり厳しいですね。
中盤、土居が上手いのもありますが、システム上3対2の数的不利にはなっているので
特に守備で存在感が出せなかったのは辛かったなと思いました。
シンプルにちょっと動きが重そうにも見えたんですよね。
加えて可動域も狭そうだったので、あれだと風間クラスのロングボールの質でも無いと・・・。
CBでは悪くなかったので、あんまり広く動くことが得意ではないのかもしれません。

後半は3-4-2-1から瀬畠をアンカーを置いた3-1-4-2に。
恐らく中盤で2対3で不利になっていた状況を解決するための修正だったとは思います。
ただ、これはハマりませんでした。
前述した通り、瀬畠の可動域が広くないので、フィルターとして機能しませんでした。
3失点目はそこを突かれて失点したわけではないですが、またCKからの失点です。
CKの守備は明らかに弱点になっていますよね。
昨年はもう少し出来たと思うんですが・・・
もうシーズン終盤戦ですが、1シーズン通してやられているので何か理由があるんでしょう。
きちんと原因を究明して欲しいと思います。
3-0にされた後に河田→佐川、酒井→風間、川本→樺山で4バックに変更します。
この段階では恐らく4-3-3だったのかな?天笠、仙波、風間の3センターかと思います。
この変更で後ろに重かったザスパが息を吹き返します。
中盤で戦えるようになったことと、風間が入ったことで攻撃が円滑になりました。
いない時間を見てからだと毎回思いますが、やはり風間のパスはいいですね。
いるだけで攻撃のレベルが1つ上がる気がしました。
ただ、流れが良くなった中での4失点目。
瀬畠が前に奪いに出たのなら、あそこはもうイエロー覚悟でも止めるべきだと思いました。

攻撃に関しては右サイドが樺山の存在で活性化します。
ただ、樺山と川上の連携があまり良くなかったように見えました。
微妙に2人のスペースというかエリアが被るというか。
例によって田頭なら・・・と思ってしまったのは言うまでもありません。
ただ仙波も関わることで右サイドからゴールの可能性が出てきました。
1点返したものも、右サイドで樺山と川上で2対2を作ります。
それにより出来たポケットに仙波が走り込むことで生まれました。
本当ならこういう形をもっと増やしていきたいところですが・・・

最後は天笠→平松で2トップにするも4-1で終戦。
天笠は3失点後に相手GKにプレスに行っていますし、本当に一番気持ちを感じる選手でした。
来年も一緒に戦えるかわかりませんが、次のキャプテン候補でもいいと思いました。

もうこの状況なので、今年も昨年同様に勝ち点1も0も同じ環境だと思います。
その中で、ちょっと動くのが遅かったんじゃないかなというのが正直な感想です。
後半開始の時点でもう3点必要なことはわかっていたわけで。
ザスパの攻撃力を考えると3点は中々厳しいですよね。
それならもうリスク度外視で勝負に出ることも必要だったかなと思いました。
5失点して負けても2-2で引き分けても正直もう大差ないと思うんで。
監督1年目にそこまで求めるのもアレかもしれないですが
残留するために選ばれたのだから1年目だからとかは関係ないです。
あまり言いたくないですが、正直もう覚悟しているところはあります。
でも、最後全力でやったけど残念ながら足りなかった感は欲しいんですよね。
可能な限り、そこは見せていって欲しいと思います。

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