ありきたりなアイデアを「あたりまえ」からひろげてみる
私は今、とある企業で新規事業創出を推進するチームにいます。そんな中で
「ありきたりなアイデアになってしまう」
「斬新なアイデアが出ない」
という悩みを聞くことが多くあります。
そこで、いつもと違うアイデアを出せる方法を、私が実際にやってみた事例とともに紹介したいと思います。
無理せず「あたりまえ」から始める
パッと新しいアイデアを出すって、難しいですよね。少なくとも私には無理です。そんなときは、無理せず「あたりまえ」に思い浮かぶことから始めると良いと思います。
1.「あたりまえ」を洗い出す
2.「あたりまえ」に潜む前提を意識する
3.「あたりまえ」の逆を考えてみる
これだけで新しい気づきや、これまでにないアイデアが出ることがあります。
実際にやってみたら10分ほどで出来ました。1人でも出来ますが、2~3人でやるのがおすすめです。
まずはアイデア出しのテーマを設定します。私の場合、最近の関心事である「幼児の知育」をテーマにしてみました。
用意するのは付箋とペン。見やすいように太いペンがよいと思います。
では実際にやってみます。
1.「あたりまえ」を洗い出す
テーマ「幼児の知育」を付箋に記載し、机の真ん中に置きます。
「幼児の知育」から思い浮かぶ「あたりまえ」を一件一葉で付箋に書き、テーマの周りに置いていきます。時間は1~3分程度が目安です。私は1分でやってみました。
恥ずかしがらずに思いつくものをなんでも書き出します。
私の場合、「進研ゼミ」「くもん」「害のないもの」「専門知識が必要」「おもちゃ」「楽しんでできる」「研究成果」「みんなやっているもの」が出てきました。
2.「あたりまえ」に潜む前提を意識する
出てきた付箋を眺め、なぜこの言葉を思い浮かべたのか、この言葉の裏に意識していなかった前提がないかを考えます。
深く考え過ぎる必要はありません。さっと考えて出てこないなら別の付箋に目をうつします。時間は1~3分程度が目安です。
私の場合、
「進研ゼミ」「くもん」「専門知識が必要」「研究成果」という言葉から『証拠を求めている』、
「おもちゃ」「楽しんでできる」という言葉から『継続性』、
「進研ゼミ」「くもん」という言葉から『教材』、
を無意識に前提にしていたのかもしれないと気づきました。
正解を見つけたり、何かを断定する必要はありません。「もしかしたら〇〇なのかも」が大事です。
もし出てこなければ無理やりや、こじつけでもよいと思います。むしろその方が後々面白い気づきにつながることも多いです。
3.「あたりまえ」の逆を考えてみる
次に「あたりまえ」の逆は何かを考えます。先ほど考えた前提から始めるとよいと思います。一件一葉で付箋に記載し、該当する「あたりまえ」の周りに置いていきます。時間の目安は1~3分です。
私は「研究成果」の逆として「いきあたりばったり」「ランダム」「迷信」を、「おもちゃ」の逆として「ガチ」「宿題」「何もない」を置きました。
あとはそこから自分が気になったキーワードをいくつか拾って発想を広げていきます。
私の場合、「いきあたりばったり」「何もない」が心に引っかかりました。そこで『子どもと二人で「何もない」ところでも出来る「いきあたりばったり」なゲームを行うことで知育につなげられないか』と考えました。
そしてここから楽しい親子体験をつくると面白いかもという気づきを得ました。
いかがでしょうか?
これが斬新なアイデアかどうかは分かりません。人によって受け取り方は様々だと思います。しかし、少なくとも私はワークをやる前だったら思いつかなかっただろうアイデアにたどり着くことができました。
みなさんもぜひやってみてください!