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風が すり抜けていく。 陽だまりに向かって すり抜けていく。 風は 映る光の中に もうひとつの陽だまりを見つけ 迷い渦を巻く。 誰もいない 陽だまりと影だけの世界になる。 コツコツコツと 足音がひびく。 人の影が現れる。 コツコツコツと 右に左に迷うことなく 忽然と 人の影は消えていく。 人は迷う生きもので もがき、苦しみ、後悔もする。 ただ、それを乗り越えたとき 笑顔になる術も知っている。 人の影は のり越えた先を知っているかのように 迷わずに 光りとなり、輝き