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風が すり抜けていく。 陽だまりに向かって すり抜けていく。 風は 映る光の中に もうひとつの陽だまりを見つけ 迷い渦を巻く。 誰もいない 陽だまりと影だけの世界になる。 コツコツコツと 足音がひびく。 人の影が現れる。 コツコツコツと 右に左に迷うことなく 忽然と 人の影は消えていく。 人は迷う生きもので もがき、苦しみ、後悔もする。 ただ、それを乗り越えたとき 笑顔になる術も知っている。 人の影は のり越えた先を知っているかのように 迷わずに 光りとなり、輝き
他人の不幸は蜜の味 自分の不幸も蜜の味。 あの子がこう この子がどう ン万画素のモニタの中に 意識 縛りつけることなかれ。 他人の密には毒がある。 自分の密も毒になりえる。 その毒は凄まじい速さで 心 蝕むということを。 他人の不幸は毒がある。 自分の不幸も毒になる。 言葉に悲しみ 言葉に傷つく。 目を閉じて 想像して。 あなたの優しさで 自らを 苦しめませんよう。 あなたは、あなたであって あなたは、この世に唯一無二。 罪深いツールに 縛られませんように
春はあけぼの 夢うつつ 誰にも残らず 君にも触れず 雄蕊（ゆうずい） 花びら 奥のほう 舞いて 花びら 儚くも 散りゆく前に 弧を描（か）いて 君に残そう 刹那に 舞いて うたかたのごとく La La La Lu 桜 Spiral
植物が 光を受ける。 Photosynthesis 土の上で 呼吸するごとに 有機は まぶしく空へ放たれる。 草の薫りと一緒に。 風薫る五月 緑 かがやく。
ポケットの小銭鳴らして 無意識に歩く街 いつもの風景に抱かれて 無造作に髪かきあげる君 風は都会の音を運んで 僕らの声をかき消してしまう たゆたう夜に揺さぶられ 無邪気におどけて歩く君 このまま眠れない街で まだ見えぬ朝は忘れて 今宵限りのソワレ 戯れていたずらに Maroon色の路地裏で Marlboro くゆらせ 夜を続けよう Maroon色の路地裏で Marlboro くゆらせ 夜と踊ろう 街灯のLEDフラッシュ 無秩序にならぶ道 たまゆらの 夜に紛れ 無彩
