お米も安心して食べられなくなる⁈
怖いですね。
嫌な予感、、、、
朝日新聞、夕刊より
(ぶらっとラボ)お米で作った「飲むワクチン」
2021/11/15 16:30
東京大学医科学研究所の一室で、ワクチン成分を含むイネを栽培している様子=清野宏・特任教授提供
お米をすりつぶし、水にといて飲めば感染症への免疫がつく――。そんな「飲むワクチン」技術の安全性を、東京大学医科学研究所などのチームが確かめた。
開発したのは、下痢などになるコレラの発症を防ぐワクチン成分が含まれたコメだ。
菌に汚染された水や食べ物を口にして感染するコレラは、発展途上国を中心に現在も年間最大400万人が感染し14万人が亡くなる病気だ。経口ワクチンが実用化されているが冷蔵が必要など普及には課題が残されていた。
そこで同研究所の清野宏・特任教授らはワクチン候補として、常温保存が可能な穀物のコメに着目。コレラの毒素が腸管に吸収される際に使う、それ自体は無害なたんぱく質の一部をコメ内部に作れるよう、遺伝子を組み替えた専用のイネを開発した。このコメを粉にして生理食塩水に混ぜれば飲むワクチンが完成。成分が腸管で吸収され、異物に対抗する「抗体」が作られて免疫がつく仕組みだ。
チームはマウスやブタ、サルで、飲むワクチンの安全性や効果を検証した上で、2015~16年、医科研付属病院で成人男性60人が参加した臨床試験(治験)を実施した。
その結果、ワクチンを飲んだ人に重い副反応は確認されなかった。40~75%の人の血中には、コレラ毒素の吸収を抑える抗体も出来ていた。ワクチンを飲む量が多いほど抗体の量が増える傾向も確認できたという。
今後は企業と協力し、より大人数の治験で有効性を見極めて実用化したい考えだ。東京・白金台にある医科研の一室で専用のイネを栽培してきたが、植物育成のノウハウを持つ千葉大などと共同で大量栽培を急ぐという。
清野さんによると飲むワクチンは新型コロナウイルスなどにも応用できる可能性があるという。「注射器や冷蔵保存が必要ないコメは究極のワクチンにできる。実用化を急ぎたい」と話している。(竹野内崇宏)