そうだ、起業しよう。37歳専攻医のトライ~育休明け編~
はじめまして、sakiです。
医師になって3年目にして妊娠・出産。専攻がハイパー系であったことから、泣く泣く専攻医をギブアップ。
そんな中で「産休・育休中でもなんとかスキルを維持できないものか」と考え、至った結論が「おうちでスキルアップできる環境を提供できる会社を作ろう」でした。
これは、起業についてはてんで素人の私が右往左往するお話。
育休が明けて
8か月の育休
私は切迫早産のリスクが高まったため、専攻医が始まって1か月ちょっとで休職し、その後、8か月の育休をとり退職するに至った。
さんざん悩みぬいて、「子供がいては、この病院の、この科では働くのはまず無理だ。とりあえず、転職しよう。」と決めた。
早朝のカンファレンス、深夜に及ぶオペ、オンコール・・・。
夫婦どちらの両親も働いていて平日は子供の世話を頼めない。
どう考えても継続は難しかった。
専門医は取りたいが、とりあえず、中断した医師としてのキャリアを再びどうにか始めないことには一歩も進めない。
起業するにしたって、専門医レベルの医学的知識を持った上で起業したい。
そう思っていた。
だから、1年間は何らかの科で医師として勤務し、2年後に専攻医プログラムに再び乗ろうと決意した。
そうと決めたら、やることは決まる。
1. 退職&転職先探し
2. 新たな専攻医プログラム探し
3. 保育園、病児保育探し
4. 当直時のベビーシッター探し
大きく分けてこの4つだ。
1.退職&転職
転職先探しは、「なんとかなれぇ~」精神で乗り越えられると思っていたから、1.の退職手続きが一番気重だった。やはり、憧れの職場だったし、研修環境も整っていたからだ。
上司の先生は非常にやさしい先生で、面接してもらうと様々な譲歩案を出してくださった。
一瞬、「この職場に復帰できるのでは?」と思った。
が、そこで立ちはだかった義理の親の問題。
結局、やっぱり無理だとの結論にいたり、涙ながら退職の意思をメールで伝えた。送信ボタンを押すときは手が震えた。
中途半端な時期に退職を申し出たのにも関わらず、キリのいい時期まで在職している扱いにしてくださった。これは本当にありがたかった。
転職先は、医師転職サイトに登録し紹介してもらった。
転職先の先生は、とても気のいい先生で、「どんな同僚がいるのか知ってもらいたい。」とありとあらゆる若手~中堅の先生を呼んで、業務の話を聞かせてくださった。
公共交通機関を使っての通勤は難しいかもしれないが、車でならそんなに苦にならない立地だったこともあり、すぐにこの病院に決めた。
2.新たな専攻医プログラム探し
専攻医プログラムへの登録は時期が決まっているため、2年後以降でなければ登録できない状態だった。
ここで、
これまでと同じ診療科の専攻医になるか、
全く別の診療科の専攻医になるか
非常に悩んだ。
正直、志望人数は少ないから、
志願すれば大抵のプログラムは早いもの順で採用してくれる。
これまでと同じ診療科の専攻医になったら、
「子供のことでまた迷惑をかけるのではないか。」
「ハードなスケジュールをこなせるのか」
と不安がよぎった。
しかし、別の診療科にはあまり魅力を感じなかった。
悩んで、悩んで、ある時なぜか分からないけど腹が決まった。
まず、前回の専攻医プログラム探しで知り合った、別の病院の専門医の先生に連絡を取った。
そこで
「これまで小さい子供がいる女性専攻医の採用はあるか?」
「時短勤務はされていたか?当直はどうか?」
など、不安に思っていることを全て尋ねた。
幸い、採用・時短勤務実績があるとのことだった。
当直は曜日を指定してされている先生がいるということだった。
ただ、細かい診療科が私とは同じでなく、比較的女性が多い科ということだった。
この先生は本当に親切で、参考になる情報をたくさん教えてくださった。
何を調べていいか分からない私にとっては本当に本当にありがたかった。
専門医の先生から教えて頂いたことを聞いても、やはり、やっていけるか一抹の不安が残った。
そこで、部長の先生にメールし、相談することにした。
部長先生も人柄が穏やかな先生で、
「小さい子供がいる女性専攻医の採用はかつてあり、
急な病欠にも対応している。」
「幸い、医局派遣と働き方改革のおかげで、当直は月1~2回程度」
「通常と異なる勤務(ex. 週2日休暇、週3日勤務など)でないと無理ということでなければ、大抵のことは対応できる」
との回答を得た。
年度が変わらないと具体的な動きが取れないので確約できないが、プログラムへの採用を希望していることは上に上げておく、と言って頂けた。
霧の中を模索しているような状態から、一気に進路の視界が開けた瞬間だった。
御厚意に甘えることなく頑張ろうと思った。
3.保育園探し
4.当直時のベビーシッター探し
保育園探しは、元々は職場復帰を考えていたので、産後すぐに動いていたからハードルは低かった。
正直、書類をそろえて提出し、後は待つことしかできない。
保育園への見学は1件しか行かなかった。
家の近所に歩いて行ける距離のところは2件だけで、
1件はオムツの要件が厳しかったから、仕事と保育園生活を両立させられるとは思えなかった。
落選したら「夫の勤務先の提携保育園に入園させる」と、夫にも腹を括らせた。
幸い、抽選は通った。(持病があったことも関係したのかもしれない。)
病児保育は、自治体の案内を頼りに、申し込みが開始されると、
すかさず家の近所と職場の近所の2件を申し込んだ。
育休中でタイミングが合って本当によかった。
最後の砦、当直時のベビーシッターどうする問題。
両家の両親がその時は頼れる状態ではなかった。
そして、夫は私が専攻医プログラムに入りなおす時点で、遠方に勤務することが決まっていた。
「ベビーシッターサイトに登録して、ベビーシッターの方にお泊りしてもらうしかないか」
「一体いくらかかるんだ?」
専攻医プログラムが開始するまでにどうにかすればいいが、どうすればいいだろう・・・?
公的サービスを頼りに頼っても解決できないぞ?
頭の片隅にずっとこの問題が巣食っていた。
そして、奇跡が起きた。
なんと、思わぬトラブルから親が近所に越してくることになった。
そう、当直時の子供のお世話をしてくれる人手が確保できたのだ!
育休明けの仕事ルール
一応は、1.~4.の全ての問題は解決をみた。
後は育休明けを待つだけである。
しかし、「起業もしたいのに、そっちはどうするのか?noteは?」
という問題がある。
9~17時までは仕事である。
そこで、毎日の仕事ルールを決めることにした。
「noteの記事は40分、どんなにかかっても1時間以内に書く。」
「起業についての用事は有給休暇を計画的に使ってこなしていく。」
ちなみに、この記事はちょっとだけ1時間をオーバーした。
けれど、明日からは、
この2つを厳守して育休明けも起業との両立を目指していく。
どうか、皆さん、応援お願いします ('ω')ノ