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Raspberry Pi 3 B+のハードウェア

今回買ったラズパイ(Raspberry Pi 3 B+)はどんなハードなのか、ちょっと整理しようと思います。

主要諸元

ラズパイ財団の公式ドキュメントを参考にしながらまとめてみます。

■CPU
Broadcom BCM2837B0, Cortex-A53 64-Bit SoC @ 1.4GHz
■SDRAM
ELPIDA B8132B4PB-8D-F 1GB LPDDR2 SDRAM
■Wi-Fiコントローラ
Cypress CYW43455 2.4GHz and 5GHz IEEE 802.11.b/g/n/ac wireless LAN, Bluetooth 4.2, BLE
■LAN、USBコントローラ
Microchip LAN7515 Gigabit Ethernet over USB 2.0
■電源IC
MAXLINEAR MXL7704-R3 Power Management IC

CPU : Broadcom BCM2837B0

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Raspberry Pi 3 BではBCM2837を使っていたものがB+になって"B0"が付きましたが、公式でもBCM2837B0についてのドキュメントがありません。ベンダーのBroadcomでもデータシートがありませんでした。毎度のことですが。

公式のフォーラムに「Need BCM2837 datasheet」というトピがありましたが、残念ながら見つかりませんでした。

どこかにBCM2837のデータシートは無いかな?とおもって探していると、スタンフォード大学のCS140e(OS実験コース)という授業の情報で見つけました。

↓はBCM2837のデータシート(PDF)への直リンです。

ところが、そこにアップされているBCM2837のデータシートは表紙だけ"BCM2837"と書かれているけれど、2ページ目以降は"BCM2835"ってなってました。ウケる。

こうなると、Wikipediaなどの情報をもとに話すしか無いのですが、BCM2837B0はクアッドコアのARM Cortex-A53を使っているBCM2837から基本的にはなにも変わらず、クロックが1.2GHz→1.4GHzと200MHzほどアップし、それに伴う発熱に対応するため金属のケースを取り付けたという、なんとも微妙な仕様変更といえます。あっちこっちと探して歩いた成果がこれ。

なんというか、今のBroadcomって旧ヒューレット・パッカードのコンピュータ以外(計測器やデバイス)部門がアジレント・テクノロジーになってそこからデバイス部門がアバゴとしてスピンアウトした挙げ句にBroadcomを買収したクセに(確かに資本規模ではアバゴの方がかなり大きかったはず)、合弁後の社名をBroadcomにしたというブランド今昔物語を地でいってるのが素敵ですよねw

SDRAM : ELPIDA B8132B4PB-8D-F

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エルピーダ?
エルピーダメモリは20世紀末に日立とNECのDRAM事業統合でできた会社でググると色々とアレな話が出てくるという、2014年にマイクロンに買収された(というか引き取ってもらった)現マイクロンメモリジャパンです。
今ではB8132B4PB-8D-Fという名前もEDB8132B4PB-8D-Fというマイクロン名に変わっています。

もうすでに亡くなった社名が刻印されたメモリがなぜ未だに使われているのか?生産ロット番号の「17450R12600」も、おそらく2017年第45週(11月上旬)に生産されたもので、おかしいじゃないか?ということになると思います。

推測なのですが、
この1GBのSDRAMはRaspberry Pi 2 Bから使われています。
ラズパイ2は2015年2月発売開始なのでパーツ決定は2014年以前となります。つまりエルピーダメモリがマイクロンになる前に採用決定されていることになります。
なのできっとこんな話がかわされてたのではないかと思います。

ラズパイ(ラ)「SDRAM、これから数年、ものっそ数買ったるから (契約書スッ)」
エルピーダ(エ)「もちろんっす(判子ポンっ)」
ラ「おたく、経営ヤバいやんか?供給、平気?」
エ「ノープロっす」
..しばらくして
エ「うちマイクロンになりますねん。型番変わるから( ゚д゚)ノ ヨロ」
ラ「バカいってんじゃねぇよ。契約あんだから型名も何も変えるんじゃねぇよ」

まぁ、世の中そんなもんですよね。
スペック云々はLPDDR2のSDRAMなので、さして面白みもないな..っと。

Wi-Fiコントローラ : Cypress CYW43455

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注意してくださいね!CypressといってもQualcommのCypressシリーズのチップではありませんよ!れっきとしたCypressセミコンダクター社のことですからね!とか言ってたら2020年4月にCypressはInfinionに買収されてたんですね!(プレスリリース)なんというか、時の流れは残酷ですね。

ラズパイの刻印が入ったシールドケースに覆われたWi-Fiコントローラは外観からは型番がわかりませんでした。

CYW43455

前モデルではBroadcomのBCM43455で2.4GHz帯のみ対応していたのがCYW43455に替えたことで2.4GHz帯と5GHz帯もカバーできるようになりました。
CPUやSDRAMのようにデータシートが無い、会社がアレとかいった話題もないので、802.11ac対応になって嬉しいな!くらいの感想しかありません(雑)。

LAN、USBコントローラ : Microchip LAN7515

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写真がちょっとボケちゃいました。
GbEとUSB2.0に対応したコントローラチップですが、Micorchipのサイトではデータシートが見つかりませんでした。
なんだろうなぁ、BroadcomにしろMicrochipにしろ不親切じゃないか?

というかこのチップにしてもそもそもは名前を忘れた会社が製造していたのが、Microchipに買収されたんですよね。LANほにゃららってチップ名がそれを物語っています。

電源IC : MAXLINEAR MXL7704

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プレスリリースで「ラズパイに採用されましたー!」という歓喜の声が上がっていて可愛いですw。

5V入力、4電源出力、起動タイミングをプログラミングできる電源ICですね。
うん、普通です。

あとで気づいたことを追記していくかもしれませんが、とりあえずこんなところで。

なんか、これを書いていたらチップ製造メーカーの買収の話がやたら出てくるのでその手の歴史をまとめると需要なんかあるのかな無いですかそうですか。

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