ありがたいなって話
こんにちは。プディングです。
実は2週間ほど入院しておりまして、今日無事退院できたので今回はその入院中に感じたことについて、話していこうかなって思います。
元はと言えばね、私生まれつき「表皮水疱症」という難病を抱えていて、まぁ簡単に説明すると、それはそれは皮膚が弱い病気なんです。
ちょっと人とぶつかるとか、軽く尻もちをつくとか、そんなことで簡単に水ぶくれができたり皮膚がズルっと剥がれてしまうんです。
さて、前置きはこれくらいにして、今回はその合併症で皮膚癌になってしまいました。
きっかけは1年くらい前から右脇の後ろ辺りに水ぶくれからの傷ができてしまって、まぁそんなことは日常茶飯事なので大して気にしていなかったのですが、この1年であれよあれよと言う間に深く大きくなっていきました。最後の方はもう、成人女性の手のひらくらいの大きさになってましたね。痛いなんてもんじゃない。
それでも私はどこか他人事というか、大好きなイラストの専門学校に通っているのもあって自分の体より作品制作を優先していました。どうでもいいと言ったらとても語弊があるけど、
「それより今は制作!お絵描き!デザイン!」
って感じで特に去年の年末くらいから今年の春まで突っ走っていました。
しかしそれも長くは続かず、やっぱり体は正直ですね。
ある日突然、学校で吐いてしまってから学校にいる間、一切の食べ物が喉を通らなくなりまして。逆に家に帰ると異常なほど食べ過ぎてしまって、それでも食べやめなかったり。
また、あんなに寝るのが好きだったのに2〜3時間しか眠れなくなり、昼間も疲れていたり気分が落ち込んだり、傷の痛みも増すばかりでした。
こんなに傷が治らないのは流石におかしいってことで、病院で検査してもらうと『皮膚癌』だと。
まぁね、こうなってしまったら仕方ないです。
半強制的に入院して手術しました。結果は無事成功。
良かったねぇ。本当に。
と言いましても、やっぱり術後は痛いわけですよ。今までの傷の痛みに加えて傷付いた筋肉の痛みや痺れるような神経の痛み。それでも私は
(ま、手術したしそりゃそうよな)
くらいに考えていたのですが、担当医の先生方は違いました。
毎日部屋に来て
「お痛みどうですか?痛み止め使いますか?今どれくらい痛いですか?」
って、何度も聞いてくださるんです。看護師さんの方々もね。
だから、このくらい痛いですって私も伝えると痛み止めを入れてくれたり、効かなかったと言ったら別の方法を考えてくれたり、とにかく手を替え品を替え、私の「痛み」をなんとか取り除こうとしてくださるんです。
術後の処置中も私がちょっとでも痛そうにすると、すぐにやめて他の方法を試してみてくださって。そのときの私の正直な気持ちは
「え、いいの?」
でした。
だって生まれた時からこの病気で、私の中では痛みがあるのが当たり前だったんです。ずっとどこかしらは痛くて痛み止めもほとんど効かないから、最早取り除こうという考えすら無くて。
すごく変な考え方だけど、自分の体は別に痛くていいやというか、痛いことが特別嫌だみたいに思っていなかったんです。それが普通だから。
特にここ1〜2年は自分の制作や学校のことで頭いっぱいで没頭していて、自身の体の痛みに目を向けることすらしていませんでした。
(なんか傷痛いな…。まぁいいや、それより来週の課題のイラストって…)
みたいなね。
でもそれを、私の痛みを、私より大事そうに大切に気づいてくれて取り除いてくれて、本当に感謝しかありません。
私の中では昔から、自分の体より大事なことや好きなことがあって、それに熱中すると自分の痛みを疎かにしてしまうところがあったから。
それでも私がここまで元気に生きてこられたのは、私より私の身体を気にかけて、大切に繊細に扱ってくれる人が周りにたくさんいたからだろうなと、改めて実感した出来事でした。
読んでくださりありがとうございました。
次は何を書こうかな。
またね〜。