一歩一歩確実に進める!ドイツでのキャリア形成① 【準備編】
この記事を読むと、ある程度の職歴のある日本人がドイツへ来て、
どのように就職活動を「リアル」に始めるかが、わかります。
①は準備編です。
ドイツの労働市場にはジェンダー差別がないので、どの方も参考になるかと思います。
Noteでの記事は、主観をもとにリアルに書かれているので、一つの参考としてご覧ください。
高収入の女にオレはなれる?!
日本で女性がキャリアを構築して、高収入でありながら、結婚し子供を育てるというハードルは限りなく高いです。
もちろんそんな女性が居ないわけではないですし、わりとメディアでももてはやされます。
でもそんな環境に恵まれて、(平均的な男以上に)優秀な女性と比較されても、90%の女性は困ってしまいます。
そもそも私が若い時くらいまでは、「結婚して会社を辞める」のが一般的で、もっと上の世代だと専業主婦が当たり前な時代だったのです。
むしろ、女性もキャリアを積むという概念は、近年のものといえます。
私は、あの逆境下でも夢を叶えたくて、キャリアを作る人生を歩いたわけですが、案の定「晩婚」となりました。子供ができるかできないかギリギリのところにいます。
しかも私は決して優秀ではないので、専門職ではありながら、「低収入」に甘んじておりました。
これが日本女性が置かれた大きな闇と言えます。
とはいえ、日本の給料そのものが低いのが問題なのかもしれません。
さて、日本のキャリアを一旦ストップして、結婚してドイツの夫のところへ来たわけですが、
まあまあ、全ての「スピード」と「熱」が一旦ストップして、
こちらではうまく進まない感覚にはなってます。
なんとなくモヤっとした落ち込みは、当たり前ですよね。
充実してバリバリ働くエネルギーがいきなり変わってしまったわけです。
結婚してすぐは、やる気が出ず、旅をしたり、Youtube動画作成やブログ、プログラミングやAIに熱中していました。
しかし、時間が経つにつれて自然に考えが変わるものです。
暇になってくるし、お金も減っていくし…。
そして、キャリア形成に邁進したくなった決め手が、フワッとした可能性です。
日本の男性でさえなかなか難しいこの目標。日本女性には、ほとんど無理ゲー。
しかし、ドイツ人に囲まれ、普通に話をしているうちに、
ドイツでは女性も高収入になれる可能性が見えてきて、少しずつ私の意識が変わっていったのです。
いやはや、それでも難しい目標には間違いないのだけど、
日本では絶対になれないと信じきていましたから、大きな前身です。
そしてドイツ人はきちんと休暇が取れて、サービス砂漠かもしれないけど、労働はわりと恵まれていると言えます。
なぜか鬱々とする日々を超えて
私は、ドイツに学生の頃に住んでいて、ドイツ語も話せます。
また仕事上、ドイツと日本を頻繁に行き来してきました。
完璧ではないとはいえ、日常生活、お付き合いなど何ら問題がありません。
直近の上司も日本語が話せないドイツ人でした。
もちろん同僚にもドイツ人がいました。
夫もドイツ人で日本語を話しません。
この前提により、夫は、私を「現地のドイツ人」と同じくくりに話を進めていました。自分もすぐにドイツでのキャリアを作ろうと思ってました。
でもできなかった。
思った以上に心身がついていかなかったんです。
日本に置いてきた家族、友人、仕事、猫、仕事、習慣
そこがポッカリ空いたわけです。
ドイツに慣れているとはいえ、日本の気候や文化、コミュニケーション、食生活がいきなり消えて、ドイツのものになったんですから、
数ヶ月そこらで「エネルギー満タン!」な訳ないですよね。笑
でも家族や夫は、「私はドイツ語を話し、ドイツに慣れてるから」という目で見ているので、私が、期待のスピードに対して反論するまで、この「鬱々としたやる気のなさ」に気がついてくれませんでした。
なんとなく「やる気が出ない」「ぼやっとする」→「おし!こっちでもキャリア作るぜいいいい」になるまで1年くらいかかったと言えます。
しかも!
これは、ドイツにすでに数年の移住経験があって、ドイツ人との付き合いもあり、ドイツ語を話せる前提です。
つまり、ゼロからの出発の人にとってもっとハードルが高いはずです。
絶対に誰とも比較してはいけないということ。
そして、精神と身体の声をちゃんと聞いて、無理なくゆっくり進むことを
決して忘れないでほしいと思います。
ぼちぼち始まるキャリア形成
ジェンダー差別と年齢差別がない
ドイツでは、ジェンダーや年齢差別がないです。つまり男女ともに、仕事して家庭参加も共同です。
この要因は、まず私の心をとても軽くしました。
中高年の女性に厳しい日本社会での「不安」とは桁違いです。年齢が上がるにつれて、(特に女性は)可能性がどんどん狭まります。
この不安が、外れたことは大きいです。
またドイツの男性は、総じて家事や料理、育児までもレベルが高いので、家庭内の負担が女性にありません。
これも、安心して外に出れる要因の一つとなります。
学位とキャリアの有無
ここから、それぞれの持っている背景で枝分かれしていきます。
人それぞれなので、色々な人に話を聞くといいと思います。
まずは学位の有無とキャリアの有無。
大学を卒業して学位があればここは悩むことはないと思いますが、
ドイツの場合、学んだ分野が職の分野と一致しないのはちょっと稀なので、その辺は注意。
ある程度の職歴があれば、その職歴のもとに、近似した仕事に応募していけます。
*若かったら、職業訓練(Ausbildung)の選択肢もあります。(また何かコックやパン屋になるなどの特殊技術をどうしても身につけたい場合。)
でも、ある程度の年齢を重ねたら、厳しいと思います。若いドイツ人と一緒に混じって、しかも数年は低い給料で甘んじなければなりません。
よってある程度のキャリアがある人には、Ausbildungはリストから外スノが一般的。
ちなみに、学歴の証明書は必要になるので、英文でとっておきましょう。
また、職歴証明書、つまり「所属先で仕事をしていたこと」の証明が必要になります。(英語あるいはドイツ語)
所属先にお願いしておきましょう!
言語の有無
ドイツでの就職において、ドイツ語能力は非常に重要な要素です。どの程度の言語スキルが必要かは職種や業界によって異なりますが、B2レベルに到達していると、より多くの機会が開かれ、職場での成功にもつながりやすくなります。
もちろん仕事によってはC1以上が必要であったり、英語ができればよかったり様々です。
しかし可能性の幅が、言語のレベルによって大きく異なるのは間違いないです。
ちなみに、この言語の壁をクリアした状態でドイツで生活や仕事を始めるのはとても安心です。
このレベルがないままドイツにいた時の私は、余裕がほとんどありませんでした。今回は、ほとんど余裕で生活しているのは、この「語学力」にあるのは間違い無いです。
ただし、ドイツ語ゼロで英語だけで生活してる人もいるので、絶望しないでください!
範囲の設定
学歴と10年以上の職歴があれば、自信をもって就活できます。さらにドイツ語力がB2レベルあれば、言語の壁もほぼ問題ないと言っていいでしょう。
ただし、職種によります。自分の分野、それに限りなく接近した分野での就職活動がキーになります。
自分のキャリアと、行ける範囲の設定を行いましょう
ドイツでは年齢制限もジェンダー制限もありません。また遅くなってからキャリアチェンジも可能です。もちろん、若くて職歴や学歴が素晴らしいに越したことはないですが、日本での感覚とは全く異なるので、安心してよさそうです。
ゆっくり、でも確実に…!
自分が積み上げてきたキャリア、自分の持ってる能力、行ける範囲、目指すキャリアの方向性、今後必要な資格や知識などを十分に考えましょう。
レジュメ作成
必要書類を作成、用意します。これを始めないことには、求職相談も、応募もできません。
Anschreiben(カバーレター)
応募者が自己紹介をし、志望動機やその職位に応募する理由、自分がその職位に適していると考える理由を説明する文書です。カバーレターは、履歴書に添付され、応募者のパーソナリティやコミュニケーションスキルを反映する重要な書類です。
Lebenslauf(履歴書)
応募者の教育歴、職歴、スキル、資格などの職業
Zeugnisse(証明書類)
主に学業成績証明書や職務経歴証明書など、過去の学校や職場での評価が記載された公式文書のことを指します。ドイツでは、過去の雇用先からの推薦状や職務証明書なども含まれ、応募者の能力や過去の成果を証明するために使用されます。これらの文書は、応募者がどのような業績を上げ、どのように評価されたかを示す重要な書類です。
Zeugnisse(証明書類)がネックになりそうです。少なくとも英語やドイツ語が必要になります。私の場合、直近の上司が、ドイツ人だったので、何も言わずに作成してくれました。
話によると、大企業でもこの書類の作成をしてもらうのが難しいらしいです。
*日本語で作成してもらい、英語かドイツ語で自分で翻訳するとか、でしょうか。発行してもらえない場合、あの手その手で、工夫をしていらしゃると話を聞きました。
チェックしてもらう
私は、夫や義父(経験豊富)などにまずはチェックしてもらうことにしました。
ChatGPT-4でドイツ語に翻訳してもらったものを、経験豊富なネイティブにチェックしてもらってもいいでしょう。
準備編の総括
ここまでが準備編かなと思ってます。
ここの準備ががっちり整っていれば、次のステップも不安なく行けますね。
一般的な就活方法は、日本とさほど変わりませんが、いろいろな意見や方法がありますので、また次回書きたいと思います。労働市場に参入する次のステップの記事を楽しみにしていてくださいね!
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