NOVAから学ぶ安置際のアプローチから中入りムーブの判断に切り替える思考過程と中入りムーブする為のスカウトを孤立させない中入りムーブの作り方

普段安置際ムーブをしていてどのような時に中入りムーブをするか具体的に考えた事はあるでしょうか。
今回の記事は安置際のアプローチから中入りムーブの判断に切り替える思考過程と中入りムーブする為のスカウトを孤立させない中入りムーブの作り方をPMGC2022 GRANDFINAL DAY1(4:31:49)のNOVAの動きを例にあげて書いていきます。

安置際での安置へのアプローチ

そもそも外の盤面コントロールが出来るチームが中入りムーブを選択する動きになるのは安置際での安置内へのアプローチの動きから盤面コントロールしきれないと判断する時に行うのが良いと考えています。
なのでまずはNOVAの位置から安置際へのアプローチについてリンクのツイートの手順で考えていきます。
まずはツイートの一枚目の画像のように安置切り替わり時点で持っている視野での安置内へのアプローチを考えます。

見えている敵(黄色ルートピン)は上画像のような情報だと思います。

見えている視野から安置内のポジションは空いていません。(車を遮蔽にすればBRUの西側平原でポジションを作る事が出来るかもしれませんが4フェーズ目で車を遮蔽にする事をまず最初に考えるのは早計です)

BRU(緑)のポジションへの突貫に対してのタレットポジションもSTE(黄)のタレットポジション(赤△)の方が安置に飲まれるのが遅く、NOVAより長い時間タレットを置ける為、漁夫を考えなければいけない極めて不利ファイトです。

STEへのファイトも家屋南面からの突貫でファイトする事は出来ますが、STEより北の溝にA7が居る情報も取れているので、安置へアプローチする為に2段階ファイトしなければならない可能性が高くあまり選びたくない選択肢です。

よってこの時点で持っている視野では安置に対してのアプローチは厳しい為、時計回りor反時計回りで情報を取ってから安置へアプローチを再度考える事にします

NOVAは時計回りを選択し、安置西側の視野が取れる位置までムーブしました。
まずここで先程と同様に安置へのアプローチを考えてみましょう。
ここで見えている視野の敵はミニマップ画像黄ルートピン+ガトカです。
この時点でそもそも突貫する以外に端で安置にアプローチする方法としては車両は割られますが上画像赤マーカーに車両+遮蔽でポジションを作る他ないでしょう。
(正直車両が割られたら安置が寄る事を祈るしかないのであまり取りたくないアプローチです)
次にタレットを置いて突貫が出来る場所を考えてみます。
DRS(紅色)への突貫は西からタレットを置いて突貫出来るもののVPE(シルバー)から距離が近い為容易に漁夫介入に来る可能性が高いです。
VPEへの突貫はそもそもどこに突貫をつけたとしても別射線を喰らう為(北側ならDRS、西、南側ならGEEK)1番選択肢としてはあり得ない選択です。
GEEK(MAP右下茶色)への突貫の選択肢はタレットを置ける場所が突貫する場所から遠いロングカバーになってタレットを置く効果が薄い上に今回のNOVAは GEEKに東稜線を車両で流されてプレッシャーを掛けられており、ダウンが発生し、ファイトするまでに建て直しきれず人数不利もある為選択出来ないです。

この時点で安置際でのアプローチの中の第一候補は消去法で車両が割られる可能性が高いですが安置in出来る赤マーカーエリアにアプローチする選択肢となります。

しかしここで単に赤マーカーエリアに入って安置が寄るのを祈るNOVAじゃありません。

スカウトを孤立させない動き

まずは先行クーペが車両を遮蔽として安置際にポジションを作り、後続バギーが中央方面の情報取りの為のスカウトをしに行っても帰って来られる安置内のポジション確保に成功

スカウトが道路挟んで南東にノープレッシャーのポジションを見つけた為全員上画像のポジションに寄せる判断を取り、中抜けする事に成功しました。
(今回はクーペでポジションを作ってから移動までの時間が短い為クーペが割られず移動する事が出来ました。
しかし、車両台数が3台以上有るならば車両を遮蔽にしてポジション作る人とスカウトする人以外で車が割られない安置外に1人は最低置いておき、スカウトが中抜けの判断をした時に車両を遮蔽にしてポジションを作った人を拾い、車両1台欠けで全員が中抜け出来るチーム体制を作ると良いでしょう。)
また今回のNOVAの例であれば車両を遮蔽にしてポジションが作れましたが、安置へのアプローチで車両を遮蔽にしてもポジションが作れる場所すらなければプレムーブで中入りムーブ一択です。

安置へのムーブについてのまとめ

安置際での動きとして個人的には次の優先順位でムーブを考えると良いかと思います。

①際ムーブでは基本的に見えている情報の安置へのアプローチを全て思考する。
②厳しいならば時計回り、反時計回りで別の安置際の情報を取ってアプローチを考える。
③漁夫の影響がない突貫プランが作れなく車両を遮蔽にしてしかポジションが作れない場合は車両を遮蔽にしてポジションを作った上で中抜けが出来るかスカウトを出して中抜けorプレムーブの判断を取る。
④車両を遮蔽にしてもポジションが作れない場合はプレムーブで中抜け

今回のケースは③のような中入りムーブの形になりました。
外から作っていくチームでもレベルが高い試合であればある程、敵のミス頼りの受動的な外ムーブは出来なくなってくる為、時に中入りムーブをする選択肢を持つ重要さは顕著になってくると思います。
そしてその時、中入りムーブの選択肢を選ぶ時は具体的にどのような条件の時に中入りムーブの選択肢を取るのか予め考えておくと厳しい安置状況でもより期待値の高い動きの選択に役立つのではないかと個人的に考えます。

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