ミクロ面から見るチームファイトと練習方法

前回(https://note.com/pubgtowel/n/n2eb47f262b94)はチームファイトのマクロ的な部分をメインに書きましたが今回はチームファイトのミクロ面についてです。

チームファイトのミクロ面において重要な事は個人の盤面把握力、ファイトラインを合わせるコミュニケーション力、コール力が重要になると考えています。
それぞれについて書いていきます。

盤面把握力

チームファイトにおいて盤面が把握出来なければ効果的な動きをする事はまず不可能です。
盤面把握が出来ない方の多くの原因として考えられるものは
・頭の中で報告が整理出来ていない
・味方の報告が無い
・味方の報告が聞けていない
これらが挙げられます。

頭の中で報告が整理出来ていない点に関しては頻回にマップを開く事で改善する場合が多いです。
基本的に報告を聞くだけでは頭に残らない場合も多い為、味方の報告の際には自分が接敵している状況を除いて必ずマップを開き整理出来るようにしましょう。(余裕があるならピンやルートピンを活用出来ると尚良いと思います。)

味方の報告がない点や味方の報告が聞けていない点に関しては接敵時などタスクが多い場面でのキャパ不足が問題になっている事が多いです。
この点に関しての改善方法については後の「盤面把握力、コミュニケーション力、コール力を向上させるトレーニング」で書いていきます。

ファイトラインを合わせるコミュニケーション力

最前線の選手ではなく2番目の選手が最前線の選手をコントロールしてファイトラインを合わせられるようにしましょう。(最前線の選手が1番タスクが重い為、後方がしっかり最前線の選手をコントロール出来ると良いと思います)
タイミングを合わせる声掛けを行ってファイトラインを合わせるコミュニケーションは勿論、下画像のように敵から通せる射線を考えてファイトラインを合わせるコミュニケーションなどTPOに合わせて最前線を数的不利にさせない動きを行う事が重要です。
また家屋などに詰める時の話ですが、よく最前線が不必要な引き撃ちなどで入り口付近等で停滞してしまう事により詰まってしまいクラッチされがちなチームも多いと思います。
なので後方とタイミングを合わせて1人目がジャンプ腰撃ち(2人目以降は普通に入る)をする事で入り口付近で詰まる事なく、敵のエイムが1人目のジャンプ腰撃ちを追う事により2人目以降への視野移動幅を広げて撃ち合う事で、よりクラッチされにくいインファイトを行えます。
家屋によってやり方は異なりますが個人的にオススメな詰め方の具体例を下に載せておきます。

①のジャンプピークで赤射線の情報を取り②のジャンプ腰撃ちと③のピークのタイミングを合わせる事により黄色の敵の②と③の視野移動幅が広がる数的有利なファイトを行う事が出来ます。(③は紫に敵が居るかもしれない事をケアしつつ入る。)

コール

コールをするのはファイトオーダーだけがすれば良いという意見があるかもしれません。
しかし個人的にはこの意見に反対です。
チームファイトにおいてレベルが上がれば上がる程チャンスを作れる場面はそう多くはないです。
それにファイトオーダーのみがコールする形ですとファイトオーダーのタスクが多い時に停滞してしまう恐れもあります。
なので全員がチームファイトの基本原則(https://note.com/pubgtowel/n/n2eb47f262b94)をしっかり頭に入れ、チームファイトの共通認識を作り、全員が同様の場面で同じようなコールが出来るようになる事で
少ないチャンスを起点にしスムーズで有利なチームファイトをする事が出来るようになると思います。

ここまでを踏まえて盤面把握力、ファイトコミュニケーション力、コール力を上げるにはどのようなトレーニングをすると良いのか書いていきます。

盤面把握力、ファイトコミュニケーション力、コール力を向上させる為のトレーニング

個人的にオススメな練習方法のうち基礎的なトレーニングと実践的なトレーニングを1つずつ紹介します。

タスクが多い時のキャパを向上させる基礎トレーニング

盤面把握力に関しては上記に書いた通りですが、ここではタスクが多い時のキャパシティーを向上させる基礎トレーニングについて紹介します。

VCを分けて2vs2のTDM(出来るだけ狭いマップだと尚良いです)を行い、普通にTDMをプレイするのと並行してVCで足し算を行いながらやります。


A:2(←適当な一桁の数字)
B:3(←適当な一桁の数字)
A:5(上のA、Bの数字を足した数)
B:6(←適当な一桁の数字)
A:4(←適当な一桁の数字)
B:10(←上のB、Aの数字を足した数)
これを以下ずっとループしながらTDMをプレイして下さい。

射撃したり接敵している時などのタスクが多い状況で発言量を増やす為には無意識に発言する癖がつくレベルまで落とし込むしか方法はありません。

この練習では撃ち合いが多く発生するタスクが多い状況において、数字を言う事による発言力、味方が言った数字を聞く事による聞く力、足し算が出来る程度の簡単な思考力を向上させる狙いがあります。

このトレーニングは思っている以上に難しいですし、すぐに練習結果が出るかは正直個人差はあると思います。
ですが、継続する事でより接敵時のキャパシティを上げる事が出来るトレーニングだと思っているので是非やってみて下さい。(応用verもありますが今回は割愛します)

チームファイト、コール力を上げる為のスクリムの初動ファイトによる実践的トレーニング

上の基礎練習をしたからといって実践的な報告、コールが出来るようにならなければ意味がありません。
そこで効果的な練習になるのがスクリムでの初動ファイトです。
何故初動ファイトが効果的なのか、終盤のファイトと比べていきます。

・初動ファイトの方が投げ物不足など起点を作るチャンスが減ったり、長引くと場所によっては漁夫介入などのリスクがある為、いかに早く局地的有利を作るコールが出来るか、また局地的有利を作れそうになければ素早く引くコールが出来るかなど素早い判断力の重要性が高い。
・初動ファイトの方がTPP待ち出来るケアしなければならない場所が多い為ファイトラインを揃える声掛けや詰める時のエイムを置く場所のコミュニケーションの重要性が高い。
・初動ファイトの方がマッチ開始からファイトのタイミングが早かったり、他チームのムーブであったり別の事を考える必要性が低い為、ファイトの判断やコール、コミュニケーションの意識に集中出来る。

といったメリットが挙げられます。
初動ファイトはやる意味がないとよく言われる方も多いですが、今までに書いたような目的意識を持った初動ファイトは絶対に意味があります。

おわりに

今回はミクロな面から見る初動ファイトについて書きました。
具体的にインファイトにおいてどういう報告やコールが1番良いのか、詰める際に意識しなければならない動きはどういうものがあるか、漁夫局面の時に必要な判断、コミュニケーションはどうすれば良いか、終盤のファイトの判断はどうすれば良いのかなどここには記載していない事も沢山あります。
今回の記事や前回の記事(https://note.com/pubgtowel/n/n2eb47f262b94)を見て自分のコーチングに興味があるチーム様は自分のTwitter(https://mobile.twitter.com/towel024)のDMまでご連絡下さい。

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