【春弦サビ小説】GAMIさんに捧ぐ500文字【短編作品】
【春弦】どれもよくて選べない!!
そんな時はスズムラさんご紹介のランダムマシンに身をゆだねるのはいかがですか?
ナンバー46が運命の数字でした。。。
そしてここから確認を。。。
riraさんのまとめてくれた、作品なんと259点!(5/13現在)
【春とギター】作品一覧🎸〜『春弦サビ小説』用〜|rira
キターーーーーー!
GAMIさんと
オリジナルギターインストと詩、それから歌物の2曲
唄もギターもめっちゃうまいんだよなーGAMIさん。うらやましい。。
ということで、
GAMIさんに捧げる短編
旅立ちの日、降る桜 / PJ だいたい500文字
桜散る構内
あの門を出たら、俺のはもう高校生じゃなくなる。
写真撮影をする生徒たちのなかで、俺は仲間たちと肩を組んで円陣を組んだ。
甲子園には行けなかったけど、最高の仲間たちと過ごした3年間だった。
円陣の向かい側、マネージャーとして3年間苦楽を共にした君と目が合った。
君はあの門を過ぎたら、出身の東京に行ってしまう。
そしてそのまま東京の人になってしまう。
この南の島から、君の街まではあまりにも遠い。
俺はこの町に残って、親父の工場を受け継いでいく。
それはずっと昔から、俺自身が望んでいたことだった。
昨日、俺からさよならを言った。
君は何も言わなかった。
長い沈黙だった。
「もう冷めちゃったんだ」
君は小さな声で「わかった」と言った。
多分それが正解だと思う。
君は来週には東京の人になる。
俺はずっと島人(しまんちゅ)のままだ。
「キャプテン、最後の円陣を頼むよ!」
キャッチャーの喜屋武(きゃん)が俺にそう言った。
その声はいつもの試合前と同じ、とびっきり明るい声だった。
「みんな!」
「ウイ!!」
「ずっと大好きだ!!」
「シャーーー!!」
そう言って俺たちは天に向かってこぶしを突き上げた。
隔てるもののない真っ青な空から、いつもより遅い桜吹雪と、この島の熱い太陽が君に降り注いでいた。
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