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【SS募集!】旬杯リレー小説【起】ストーリー
皆さんこんにちは。
みんなの俳句大会【旬杯】公式イベント
『旬杯リレー小説募集』の始まりです。
このリレー小説は、旬杯エンドロールの歌詞の元となる物語です。
旬杯オープニングを受け、物語をエンディングに繋いでいきます。
募集は【承】【転】【結】の3つのストーリーをリレー形式にて。
テーマは『ずっと一緒だよ』
そして『ハッピーエンド』であること。
※テーマに縛られすぎず、自由な創作で大丈夫です。
詳しい内容やスケジュールは【起】ストーリー下の『募集要項』をご確認ください。
※エンドロール曲のイメージサンプル公開!!
それでは私より、【起】のストーリーを張らせていただきます。
3種類ありますので、好きなものを選んでください。
その際【A】【B】【C】どの作品を選んだかわかるようにしてください。
※ いずれのリレーの場合も文章ベースでお願いします。(小説100~2000文字程度 ※俳句、川柳、短歌、詩や歌詞などOK👌 文字による創作であればなんでもOK)
起ストーリー【A】/PJ 4連句(約50文字)
過ぎた日々思い出す夏キミの微笑み
南風キミをいずこへ連れて行く
光る海入道雲の涙雨
一緒だと誓った夏は思い出か?
起ストーリー【B】/PJ 約100文字
風が吹き抜け、太陽が肌にじりじりと照り付ける。
今年は猛暑になるらしい。
海に行きたいと思った。
輝く海と、その水平線に浮かぶ白く大きな入道雲。
夏がやってくる。
生涯忘れることのない夏が。
起ストーリー【C】/PJ 約1700文字
遠く立ち昇る真っ白な入道雲。
7月の太陽をはじくようにきらめく海面。
白い砂浜にさらさらと静かに打ち寄せる透明な波。
その波打ち際に、素足のままのキミの後ろ姿が見えた。
浜辺でボクはキミの名を呼んだが、キミは微動だにせず、その眩い水平線に顔を向けていた。
波の手前まで行き、ボクもキミと同じように水平線に目を向けた。
昔、先生が言っていた。
『夏にくっきりと輪郭を持った積乱雲が立ち上るのは、海面が熱され、たくさんの水蒸気を含んだ空気が上昇するからだ』
あれはもうどれぐらい前のことなのだろう。
高校生になって短くなったキミのセーラー服のスカートを風が揺らした。キミの白いままの足が見え、ボクはとっさに目をそらす。何か言われるかと思ったけど、キミはさっきまでと同じ姿勢で、背中をピンと伸ばし、真っ直ぐと前を向いたままだった。
キミの小さな白い素足に、さざ波がささやかに打ち寄せていた。
かもめの泣き声と、頬を撫でる湿った風、小さく静かな波の音。
瀬戸内海に浮かぶたくさんの島の中。小さな島の小さな海岸。
その海辺のひそやかな音の隙間で、キミがボクに何かを言ったような気がした。
動くことなく真っすぐに地平線に顔を向けているキミを見て、ボクは自分がカモメの鳴き声か何かをキミの声と聞き間違いしただけなのだろうと思った。
波が少しだけ強くなる。ボクは靴に波がかからないように、そのまま2歩後ろに下がった。
「ねえ、こっちに来てよ」と、波音の隙間に今度は確かにキミの声が聞こえた。
ボクは慌てて靴と靴下を脱いで、キミの横に向かう。焼けた砂浜から濡れた砂を踏んだ瞬間に「つめた!」と声を出してしまった。キミは一瞬振り向いて、目を細め小さく笑った。
その寂し気な笑顔に、ボクはキミと一緒に過ごしてきた日々のことを思い出す。いくつものシーンが、フラッシュバックのように脳裏に浮かぶ。
ボクはキミの横に行きその横顔を盗み見る。その瞳は真っすぐと地平線を見つめていた。
ボクもキミと同じように真っすぐ水平線を見た。
ボク達はこれまで何度、こうやって2人何もしゃべらずに、水平線を見つめただろう。
友達が引っ越しでこの島から出て行った時も、大好きだった先生が転任になった時も、台風でボクの家が半壊になった時も、キミのお父さんが漁で行方不明になった時も。
ボク達は、その翌日にはこうやって海を見つめた。
どんな日の後でも、小さなさざ波を立てるだけの穏やかな海は、まるで何もなかったかのように、静かに波を打ち寄せては引いた。
そして、キミのお母さんがキミを連れて、ここから遠く離れた実家に帰ると決めた今も……。
「ねえ、いま何考えているかあててあげようか?」
キミはそう言って、ボクの返事を聞かないまま続ける。
「昔の事。それから、私のこと」
キミはそうやって、いつもボクの考えていることを言い当てる。
「うん」
ボクがそう返事しても、キミは相変わらずただ真っすぐと水平線を見つめていた。
「ねえ」とキミは右手でまっすぐと水平線を指し「明日の方向ってこっちでいいのかな?」とボクに聞いた。
キミの横顔は輝く海に照らされ、輪郭が大気に溶けるように白く光っていた。
その瞳は指の先にある水平線の、そのまだ先に見ているようだった。
「ああ、うん。たぶん、きっとそうだね」
ボクは本当はその言葉を否定したかったけど、君の空っぽな目を見ていると、結局そうとしか答えられなかった。
風が吹きぬけて、キミの肩までの柔らかい髪を揺らす。
『夏の季節風は南から吹いてくる。冬の北寄りの季節風よりも弱いが、これを南風と言う』
ボクは先生の言葉を思い出す。キミの髪を揺らすこの風も、遠い南の果てから吹いてきているのだろうか?
キミはくるりとスカートをひるがえし、ボクの方を向いた。
「ほら、なんて顔してるのよ。ちゃんと見送りには来てよね!」
そう言って、自分の靴をつかむとそのまま港のほうに走っていった。
キミの顔にはいつもの笑顔があった。キミの後ろ姿を見送る。その笑顔が強がりなんだとボクは知っていた。
ボクは再び水平線に目を向ける。あの大きな積乱雲の下では、きっと強烈なスコールが降っているはずだ。
ボクは7月の目のくらむような太陽の下、キミの笑顔を思い出しながら、ひとり雨に打たれているような気持で立ち尽くしていた。
オープニング曲 「endless summer」※歌詞は説明欄
戯れに作ってしまいました😁[4連句 アコースティックVer.]
旬杯リレー小説『修正募集要項』
※以下太文字変更点
【概要】
起承転結による、4部構成のリレー小説の創作。
【承】【転】【結】のそれぞれのストーリーをリレー形式で募集します。
【起】はホストである『旬』さんから頂いた『テーマ』を元にオープニングの作詞である『PJ』が担当しました。
皆様からの応募で出来上がった4部構成ストーリー(1篇のみ)をベースにエンドロールの歌詞を作ります。
公募は【承】【転】【結】の3つのストーリー。
基本スケジュールとして【起】のストーリ発表後、約1週間ごとに【承】【転】【結】の投稿期間です。
※いずれの期間も『基本募集期間』ですので、自由なタイミングで投稿ください。その後、エンドロール制作委員で【承】の作品を一作選びます。
【承】選出発表後から約1週間が【転】投稿期間です。
その後は同様に【結】まで進めます。
自由にバトンを繋いでください。
繋ぐストーリは『紹介記事』として記事に埋め込んでください。
【参加ルール】
・テーマ『ずっと一緒だよ』※縛られ過ぎず、自由に書いてください!
・【結】がハッピーエンドになること
・いずれのリレーの場合も文章ベースでお願いします。(小説100~2000文字程度 ※詩や歌詞、俳句、短歌など自由👌 文字による創作であればなんでもOK))
・作品応募数に制限はありません。
・ハッシュタグは【#旬杯】と、作品により以下よりいずれか
【旬杯ストーリー承】or【旬杯ストーリー転】or【旬杯ストーリー結】
例 #旬杯 #旬杯ストーリー承
・この【募集要項】の記事に応募した旨のコメントとアドレスを張っていただければ、回収抜けの防止になりますので、ご協力をお願いします。
・下記の応募の際は必ず注意事項をご確認ください。
【注意事項】
※起承転結が繋がる物語にしてください。
※文体を統一する必要はございません。
※主役を統一する必要はございません。
※テーマに縛られすぎず、自由な創作で大丈夫です。
※暴力表現、ポルノ表現、公序良俗に反するものはご遠慮ください。
※小学生以上を対象とした読み物を想定ください。
(抱き合う・キス-OK)(性的表現-NG)
※作品の著作権は本人に既存しますが、みんなの俳句大会公式記事内での使用に関してはあらかじめご了承ください。
※小説内の文字表現をそのまま歌詞に使用することがありますので、あらかじめご了承ください。
※順位を競うものではありません。また、副賞などはございません。
【スケジュール(予定)】
※基本は下記のスケジュールとなりますが、どの項目もどのタイミングで投稿可能されても大丈夫です。
(※起承転結のいずれなのか、またどの物語を継承しているかをわかりやすく記入ください)。
・告知
→6月21日(済)
・【起】発表
→6月23日
・【承】(基本)募集期間
→7月7日24時まで 6月23日~7月7日24時まで
・【承】結果発表および【転】(基本)募集期間
→7月8日~7月14日24時
・【転】結果発表および【結】(基本)募集期間
→7月14日~7月21日24時
・【結】結果発表
→7月25日ごろ
・歌詞発表およびエンドロール発表
→8月5日ごろ
エンドロール曲 イメージサンプル
エンドロール制作委員(小説選定・歌詞制作)
・くえす
・しろくまきりん
・旬
・PJ
・rira
あ、ちなみに、私も例として【旬杯ストーリー承】を書いてみました。
参考にしてしもらってもいいですし、変に読むと先入観になるかも知れっませんし。見るかどうかはおまかせします!
誰も集まらなかったら、勝手に自分で続編を作りますから😂